いつの時代よ?

共産党志位和夫委員長は六日、記者会見を開き、イラクへの自衛隊派遣に反対する団体や個人について、陸上自衛隊情報保全隊が収集した情報をまとめた「内部文書」を自衛隊関係者から入手した、と発表した。対象となっていたのは、市民運動や労組、政党、宗教団体、地方議会の動き、派遣をめぐる取材活動などで、全国四十一都道府県の計二百八十九団体・個人の活動状況が記録されており、高校生のグループも含まれていた。
志位委員長は「自衛隊という軍隊が、市民団体やジャーナリストなどの動向を監視するのは、表現の自由やプライバシーの侵害で違憲自衛隊法にも根拠を持たない活動。戦前・戦中の『憲兵政治』を復活させようとする許し難いものだ」と批判。
市民運動や労働運動を「民主党系」「共産党系」「社民党系」「新左翼等」などに分類し、集会やデモ、ビラ配りなどの日時・場所、状況、参加者の写真のほか個人が送ったはがきの内容なども記録されている。
イラク派遣反対運動や平和運動だけでなく「医療費負担増の凍結・見直し」「年金改悪反対」「消費税増税反対」などの運動も記録。

自衛隊が『市民』監視 内部文書を共産党入手

 これはひどい
 公安さんも相当に暇だと思うのだが、自衛隊さんも相当に暇なんですね。
 しかも、新聞によると、射撃訓練の音がうるさいといって苦情の電話をかけた人までマークして「反自活動」と書いていたというのだから、呆れて物が言えないね。

1984年 (ハヤカワ文庫 NV 8)

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情報保全隊問題の本質って

 何だか、今日は↓の問題でかまびすしいが、この問題の本質って、下記のようなところなんじゃないの?
 引用は本日付の朝日新聞社説。

情報保全隊の任務は「自衛隊の機密情報の保護と漏洩(ろうえい)の防止」と説明されてきた。ところが、その組織が国民を幅広く調査の対象にしていたのだ。明らかに任務の逸脱である。
イラク派遣の是非は政治が判断すべき問題だ。どういう結果にせよ、自衛隊はそれに従うまでで、政治的に中立であるはずだ。
イラク派遣については、自衛隊のことを思えばこそ反対した人たちも少なくなかった。イラク派遣に反対することが「反自衛隊」だとはあまりにも短絡的な考え方である。自衛隊がそんな態度をとっていけば、せっかく築いた国民の支持を失っていくだろう。

 ちなみに、エシュロンみたいなのって、本当に気持ち悪いよね。
 情報収集は必要なことだと思うのだが、本来、こういう情報を収集すべきでない部署がそれを行い、一方的かつ下らない「分類」をしていたという点が引っかかっている。