W124購入


正直、タイで過ごした8年間で最もフラストレーションが溜まったのが色々な制約から自分の車を運転できなかった事。



なので日本に帰ったらとりあえず好きな車を予算は無制限で買おうと思っていました。まあ8年間車を所有していない分、だいぶ経費は浮いているという事もあります。


そんなわけで帰国が決まってからは何を買おうか毎日考え続ける日々。いままで乗っていたのは全て2ドアで屋根がソフトトップだったりクーラーが効かなかったりドアミラーが手動だったり、エアバッグやABSが無かったりだったのでした(あ、全て当然MT)。



そんなこともあって今度はカミサンからの条件で4ドアでにだけはしてくれといわれてしまい、最終的にはシトロエンC6かFIAT ムルティプラのどちらかにしようと思っていました。



で、家の古くからの知り合いの車屋さんに相談して状態の良いものを確保してくれるように頼んでおりましたが、特にC6は状態の良さそうなモノはかなり高値で取引されており、ムルティプラの方はそもそも状態の良いものが無いという事で、知り合いのもの凄く状態のいいW124があるので、1度見て欲しいといわれたのです。



W124とは、つまりMercedes BenzのMedium ClassもしくはE Classです。製造は1985年から1995年。現行のE Classの3世代前のモデルです。こちら、この型式だけで少しベンツに詳しい方ならお分かりかと思いますが、MercedesがMercedesたり得た最後のクルマ、Mercedes史上最も完成度の高いクルマと呼ばれるほどの名車です。いうならば非の打ち所の無いほぼ完璧なクルマ、という印象です。



特にハンドリングについては電子制御で再現しきれていないアナログ時代の気持ちよさがあり、現在のマツダ車のハンドリングの指標になっているというくらいで、その影響力は今もって強烈です。



でも、ドイツ車、しかもMercedesはイタリアかフランス車が欲しいと思っている自分のキャラクターにはぜーんぜん合っていないな〜って思ってました。まあ今も思っていますが、これ、乗ってみちゃうと最高なんですよね。確かに良いモンは良い。



そして驚くべき事に前から好きな色と公言しているライトブルーメタリックだったことが決定打となり、お値段も松井秀喜の背番号程度と(W124専門店での価格と比べると)非常にお値打ちだった事もアリ、1995年式、購入させていただきました。まだ日本の家も決まっていない段階で…。



21年落ちながら、78,000kmで都内地下駐車場保管、完全オリジナル、女性ワンオーナー、禁煙、記録簿付き、タイアは2月に私の大好きなREGNOのGR-X1を履いたばかりという普通ならなかなか無いような良状態。地下保管なので木目やダッシュボードの割れや焼けも無く、内装がとにかく綺麗だったことも大きかったです。


というわけで日本での相棒は当面コイツになります。今では少なくなりつつある直列6気筒エンジンの滑らかさと力強さ、そして良好なハンドリングを楽しみたいと思います。