悲しい現実

悪い例で個人のブログを引用するのはあまり好きではないので避けていたの
ですが、ちょっと引っ掛かりが多すぎたので、書くことにします。
washburn1975さんがとりあげていらっしゃいました(http://d.hatena.ne.jp/washburn1975/20060109)。
id:Leiermannさんの書かれた記事Niemals-Gasse - 汝、己の鬱病を語るなかれに対して
「ゆがんだはしご」さんが反駁したことからの論争(にもなってないけど)です。


「ゆがんだはしご」さんは私のように軽症うつ病(と自分で思えるくらい恢復
しています)の人間は病気として認めないという主張です。周囲が甘やかしている
からいけないんだと。気合が足りないんだと。「人間関係や仕事に疲れただけで、
うつの薬飲むのは可笑しな話」なんだそうです。悲しいですね、こういう主張の人
がいるという事実は。ブログであれば、読まなければいいのでしょうけれど。
現実に周囲にこういう人がいたら、療養もままならないですね。「たとえば、幼い
頃に両親が離婚して苦しんだとか、そうゆうほかには無い苦しみを持つ身ならば、
薬に逃げたくなる気持ちは痛いほど解」るのだそうです。でも「過激なイジメが
あったワケでも無いのに、親も健在で、別に仲たがいしてるわけでもないのに、
原因不明のままに、ただ精神だけが病んでいる」のが「ナマケてるだけの意味不明
なウツ人間」なんだそうです。私は意味不明なウツ人間ですか。
この方は「なまけものの「うつ病患者」もどき」の存在を問題視していて、かつ、
うつ病の薬というものが無用の長物と思っているようです。むしろ薬を飲むことを
悪とすら思っているような。もっとも「ハルシオン等、不眠症に適応する薬と、
その他の薬を併用する場合、何日も眠り続ける場合もありますよね」という、薬に
対する無知な面もお持ちのようで(ご存知の方も多いと思いますが、ハルシオン
超短期型睡眠導入剤です)。
鬱病自体が、本来、存在すべきではない偽者の病気なのですから、今現在、確たる
原因も無いままに薬を飲んでいる人間は全て偽鬱病者であり、うつ病という病気自体
が、すでに疑わしい病気であると言えますよね。」には驚きを通り越してあきれて
しまいました。washburn1975さんのコメント「結局のところ、「うつ病という病気は
存在しない」とおっしゃったことは正しかった、と今でもお考えなのでしょうか?」
という問いに対して「うつ病という病気は存在しない。」とはっきり答えています。
また、1/11付けのエントリでは「くれぐれも内科で口答だけの診断で簡単に鬱病
薬を受け取らないようにしていただきたい。薬を摂取した人物によっては、暴力化し、
凶暴化する危険性を孕んでいるからです。」とまで言われています。あまりにもひどい
偏見じゃありませんか。うつ病の薬をここまで目の敵にするなんて。アルコール摂取時
のほうがよほどその可能性があるのじゃないでしょうか。
最終的に言いたいことは1/12付けのエントリで繰り返されている「とりあえずアンタ
の目に付く場所で鬱病の薬を飲んでる人間を殴って薬を奪ってゴミ箱に捨てろ」
なんでしょうね。


「ゆがんだはしご」さん語録:)
ニートが増えてんのも、うつの薬が少なからず関係してますよね。」
「恵まれた環境にあるならば、最初から、うつ病になどなる原因が無いじゃないですか。
それこそが、甘えですよね。」
「風邪薬を出すことと、うつ病の薬を出すことは、意味合いが全く異なりますよ。
なぜならば、うつ病は、甘えたがりのご都合主義の、人間が勝手に作り出した病気
だからですよ」