上手く搾りすぎている新「一番搾り」

 新・一番搾りを飲んでます。イチローが「上手く搾ってんなー」とCMしてるアレです。今までの一番搾り麦芽100%ではなく、コーンスターチなどが添加されていたんですが、今回は麦芽とホップのみ。要はプレミアムビール並みの質に格上げされたってことです。
 飲み終えましたが…めちゃくちゃすっきりしてます。今までの一番搾りにあった雑味が全く無くなり、クリアな味になってます。それでいてコクは失われて無いし、苦味は爽やかに感じる程度。同じ麦芽100%のサントリー「モルツ」に近い感じですが、麒麟ならではのどっしりとした飲み応えも感じられますから、かなり完成度は高いです。
 プレミアムビール系と比べると、強烈な個性とか濃さは感じられませんが、逆にこのくらいの味のほうが「もう一本!」と言いたくなりますね。これはいいわ。普段あんまりビールは飲まないのですが、飲むならコレ、かなあ。

麻枝准はハッピーエンド派なのか否か

 CLANNAD AFTER STORYについて語っていたら、頭の中が久々に鍵っ子脳になっていますw ので、熱が冷めないうちにディープそうな鍵ネタを描ききっておきますね。
 少し話題に出た、「CLANNADのエンディングがご都合主義じゃないか?」ということを考えているうちに思いついたネタなんですが、そういえばリトルバスターズ!でも、いわゆるトゥルーエンドは誰も失わない、大団円のエンディングでした。これだけ見ると、麻枝准はハッピーエンド派なんじゃ…という考えに辿り着くのですが、実際にはどうなんでしょう?

 実のところ、CLANNADリトバスだけが「例外」です。しかも、マルチエンディングで最後に辿り着くエンディングが大団円なのであって、個別シナリオを見ていくとすべてが「ハッピーエンド」と言うわけでは無いですよね。
 麻枝さんが描いたシナリオを挙げていくと…、

  • Kanon…真琴シナリオ・舞シナリオ

 どちらもハッピーエンドと言い切れない部分を含んでいます。真琴は…まあハッピーエンドっぽいですが、終わりの部分はそのままCLANNADの最後の部分とでも言えそうな感じですw
 舞は…最後の部分が衝撃的過ぎてあまり考えられなかった記憶がありますが、祐一と舞と佐祐理さんでの新生活に想いを馳せるシーンは「妄想」と言うことにもできますから。佐祐理さんが魔物に殺され(あるいは半身不随とかそんな感じ)、舞は自殺、祐一も魔物が最後の力を使って祐一を殺す、と言う話にも出来なくは無いですからね。もちろん京アニ版みたいな終わり方が普通の解釈なんでしょうが、投げっぱなしですし、ああまでなって大団円エンドになるのか? と考えてしまうような最後だったように思います。ちょっとリトバスの最後のほうに似てますね。

 美凪シナリオに関しては麻枝さんが描いたかどうかが定かでは無いのですが、麻枝臭がするので採用です。あれは麻枝さんらしい終わり方だった気が。美凪と往人が旅に出るエンディングも、みちるが空に還るエンディングも、どちらも大団円とは程遠いエンディングでした。
 AIR編に関して言えば…と言うか言うことありませんよね(汗。往人と観鈴は繰り返し、晴子はああいう経験をしなければならなかった。その上で誰が幸せになったかもはっきりしないと言うとかそんなw

  • CLANNAD…渚シナリオ(学校編)・智代シナリオ・美佐枝シナリオ・有紀寧シナリオ・AFTER汐編

 CLANNADで明確にハッピーエンドにしているのは、風子シナリオとトゥルーエンドだけでしょう。智代は智代アフターに繋がっていきますが、あの時点では智代は幸せになっているかどうかが微妙ですし、結構捨ててしまったものが大きい気がします。渚シナリオも同様。AFTERに続く話ではありますが、あの時点では渚が演劇を成功させて朋也と恋人同士にはなったものの病気で倒れた、だけですからね。
 美佐枝シナリオでは明確なエンディングを迎えていませんが、後のエピソードを含めたとしても「大団円」とは程遠い感じで、美佐枝さんが行き遅れた状態はずっと続くわけでw 有紀寧シナリオは…最後が墓参りエンドですからね。あれをどう捉えるかですけどね。
 AFTERの汐編は、あれを一つのエンディングとして捉えるなら、相当に悲惨なエンディングです。もはやバッドエンドと言っても過言では無いくらいに。

 まあ…わかりますよねw PS2版には大団円エンドがあるんですか? でも付け足しですからね。

 バッドエンドでは無いでしょうからこれらをw 言わずもがなかなと。

 沙耶シナリオは、麻枝さんの描きたいことだけを、全くユーザーの反応とか気にせずに暴走気味に描ききったものだと解釈してます。あれは…とても大団円と言えないでしょう。

 …とまあ、純粋なハッピーエンドを描くほうが珍しかったりします。そこで思うのが、麻枝准にとってトゥルーエンド=ハッピーエンドなのか? と言うことです。
 マルチエンディングの作品の場合は大団円エンドを用意しているわけですが、Kanonの2シナリオとか、エンディングが割と一本道なAIR智代アフター(PC版)、リトバス沙耶シナリオなど、最初からエンディングを一つしか用意する気が無いシナリオの場合、決まって大団円なハッピーエンドを描くことはありません。
 と言うことは、麻枝さんは必ずしも「大団円なハッピーエンドが描きたいわけじゃない」と言うことがわかると思います。
 ただ、これだけで麻枝准がハッピーエンド派ではない、と決め付けるのは早計です。と言うのも、各々の考える「ハッピーエンド」の基準が異なるからです。
 麻枝さんの中では、例えばAIRのエンディング。あれは誰がどう見てもハッピーエンドでは無いんじゃない?と思うと思うんですが、麻枝さん的にはもの凄くハッピーエンドなのかもしれません。と言うのも、1000年かかった呪いを、観鈴と往人の代で解いた。そしてその次の代(最後に砂浜で往人と観鈴と見た後、二人で手を繋いで歩いていく少年少女)からは、呪いの無い幸せな関係が始まる…という示唆だけでも、十分ハッピーエンドじゃね?って麻枝さんは考えていたかもしれないわけです。智代アフターのエンディングもたぶんそうでしょう。リトバスEXの沙耶シナリオも。あれが彼女たちが導けた最良のハッピーエンドでしょ?ってことなんじゃないのかって思うんです。沙耶に至っては○○でいるんですから。
 だから、決して麻枝さんは大団円なハッピーエンド派では無いのですが、彼なりのハッピーエンドにはしているんだと思います。ただ、リトバスでは「皆殺しエンドも考えたけど、他のスタッフに全力で止められた」みたいなこともインタビューとかで語っていたりするんで、大団円エンド自体が「本当に見せたいエンディングではなかった」可能性すらあります。CLANNADでも、風子シナリオの最後で風子が復活するエンディングを「あっても無くても良かったかな」と言う発言もしているくらいなんで(何処でかは忘れましたけども。たぶんCLANNADのビジュアルファンブックあたりのインタビューか何かで)、麻枝さんが積極的に大団円なハッピーエンドを描きたい人とはとても思えません。
 結論は出ましたが、ハッピーエンド派かどうか?ってのはわかりませんね(ぇー。麻枝さんの心中と、ユーザーの思うハッピーエンド像に差があれば、麻枝さんがいくらハッピーエンドを描いたところで納得してもらえないでしょうから。
 ただ思うのが、麻枝准にとって、CLANNADリトバスで迎える大団円なハッピーエンドってのは、数あるエンディングの内の一つに過ぎないんじゃないかってことです。彼にとって、トゥルーエンド=ハッピーエンドって等式は当てはまらないんじゃないかって。ゲームと言う媒体だから、ゲームならではな「マルチエンディング」の一つとして描いたに過ぎないんじゃないかとか思うんです。
 最後に言いたいのは、麻枝准は、決してご都合主義エンドに持っていきたいと思ってシナリオを描いているわけじゃないんだ!ってことです。