自分だけの普通

異業種の人と話していて気づいたことがある。それは、自分にとって「普通」だと思っていることが、人には一番面白いことだということだ。仕事の根幹だからこそ日常的すぎるから、むしろ無意識に落ちていく。先日、本をひもで縛る話をしたら、とても面白がられた。何が面白いのかまったくわからなかったが、聞かれるままに説明すると、妙に喜んでもらえた。


そう考えながら聴いていると、プロフェッショナルというのはその「普通」をちゃんと意識下におかず意識的に考えられる人の事ではないかと思い始めた。自分にとっての平凡を語れる人。その平凡が人には非凡だということを理解している人。


凄い人の普通は業種に関係なく仕事に還元できる。それが聞きたくて、自分は中野達仁さん、武田俊さんにお願いして「みちくさ市連続講座」をはじめた。毎回、極上の「普通」をしゃべっていただいている、と思う。自分たちが「変わったこと」と思っていることは、実を言うと「普通」なのだ、ということ。一度、聴いてみてほしい。

みちくさ市連続講座 season 3
『作品』と『商品』のあいだ〜表現という仕事のリアルな現場の話〜


第10回 ゲスト:牧野伊三夫さん(画家・『雲のうえ』編集委員聞き手:中野達仁さん 司会:武田俊さん


誰もが気軽に表現をできる時代になりましたが、自分の「作品」を「商品」に変えていくことは難しい時代であるともいえます。メディアのあり方も大きく変貌を遂げている現在、クリエイターはどのように活動していくことが可能なのでしょうか。長年、東北新社でCMディレクターとして数々の作品を世に送ってきた中野達仁さんを講師に迎え、編集者/ライターの武田俊さんを聞き手に、時にはゲストを交え、これからの「表現」を考えるトーク形式のワークショップです。
第10回の今回は、ゲストに画家の牧野伊三夫さんをお迎えします。牧野さんは中野さんの北九州での高校の同級生なのです。いつもと趣向を変えて、お二人の高校時代、上京したころの話を中心にお話していただきます。


牧野伊三夫(まきの・いさお
1964年北九州市生まれ。画家。多摩美術大学卒業後、広告制作会社サン・アド入社。92年、退社後に都内の画廊での個展を中心に活動を始める。『かもめ食堂』ほか装丁挿画多数。美術同人誌「四月と十月」同人。
「雲のうえ」(北九州市情報誌)、「飛騨」(飛騨産業広報誌)編集委員。著書に『僕は、太陽をのむ』(港の人)ほか。


中野達仁(なかの・たつひと)
1964年、福岡生まれ。(株)東北新社・CMディレクター。主な仕事はベネッセ ”たまひよ“シリーズ、YKK AP三井住友銀行、グリコ、ホクトのきのこなど。MVではGOING UNDER GROUND「トワイライト」「同じ月を見てた」、コーヒーカラー「人生に乾杯を!〜別れの曲〜」などがある。


武田俊(たけだ・しゅん)
1986年、名古屋市生まれ。編集者、メディアプロデューサー。lute編集長、roomie編集長、元KAI-YOU, LLC代表、元TOweb編集長。NHK「ニッポンのジレンマ」に出演ほか、講演、イベント出演も多数。


■現在までのゲスト/第1回:ゲストなし/第2回:澤部渡さん(スカート)/第3回:桑島十和子さん(美術監督下妻物語」「告白」他)/第4回:森山裕之さん(元クイックジャパン編集長)/第5回:タブレット純さん(歌手・お笑い芸人)/第6回:高橋靖子さん(スタイリスト)/第7回:真利子哲也さん(映画監督)/第8回:山下陽光さん(「途中でやめる」デザイナー)/第9回:姫乃たまさん(地下アイドル)


■開催 2017年6月18日(日)
■時間 13:30〜15:00(開場13:10〜)
■会場 雑司が谷地域文化創造館 第2会議室 ⇒サイト
■入場料 1000円 ※当日お支払です


■予約方法 
下記のメールにて件名を各「みちくさ市講座予約」、本文に「お名前」「人数」「緊急の電話連絡先」をご記入の上お申し込みください。折り返し予約完了のメール(自動ではないので最大24時間ほどタイムラグある場合がございます)。返信が無い場合は再度お問い合わせくださいませ。代金は当日払いです。予約完了メールに当日の受付方法が記入してありますので必ずお読みください。


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wamezoevent1@gmail.com