2012-02-07
「春休み 美術館まつり」 開催のお知らせ
楽しさ満開! 大人も幼児も楽しめるユニークなイベントがいっぱい! 春休みの土・日は家族で美術館に行こう!
2012年 3月24日(土)・25日(日)・31日(土)・4月1日(日)
県立近代美術館ではこの春休み期間中の土曜・日曜の計4日間、イベント週間『春休み美術館まつり』を開催いたします。
春休みは長い冬が明けた絶好の行楽シーズンであり、また小中学校の生徒たちが宿題を気にせず時間を自由に楽しむことが出来る期間です。 「春休み美術館まつり」は、この時期に合わせて家族揃って美術館を楽しんでもらおうと開催するもので、小学生の子どもを対象としたイベントばかりではなく、大人を対象としたもの、未就学の幼児を対象としたものなど、バラエティに富んだ内容です。春の一日を美術館で、ぜひ家族みんなでお楽しみください。
※ 日によって実施イベントが異なります。
※ 事前申込が必要なものとそうでないものがあります。
※ 各イベントの詳細、申込方法は追ってご紹介いたします。
【各イベントの概要】
●名画でびっくりコラージュ ─名画を切って貼って素敵な下敷き作り─
3月24日(土)・25日(日)・31日(土)・4月1日(日)
午前10時─午後3時(この時間内なら随時参加可能。所要時間約20分) 事前申込不要
対象:小学生〜一般
会場:エントランスロビー 参加無料
●はじめてアートであ・そ・ぼ ─ちびっこのためのアート初体験─
3月24日(土) 午後1時─3時 申込制
対象:未就学の幼児とその保護者 定員:20家族
会場:1階講堂 参加無料
●美術館のうらがわ探検ツアー ─一般の人は入れない美術館の裏側を覗こう!─
3月24日(土) 午後1時─3時 申込制
対象:小学生 定員:30名
エントランスロビー集合 参加無料
●私だけの美術館をつくろう! ─本物の20分の1サイズのミニ美術館作り─
3月25日(日) 午後1時─3時 申込制
対象:小学生以上(保護者も可) 定員:30名
会場:2階ワークショップルーム
参加費一人500円
3月31日(土)・4月1日(日) 午前11時─午後2時(この時間内なら随時参加可能) 事前申込不要
対象:小学生〜一般
会場:常設展示室 参加無料(観覧券が別途必要)
●映画de美術館 ─美術館で名画の映画!? 16ミリフィルム上映会─
▽3月31日(土)
「フェルメール・死を呼ぶ陶酔の空間」23分、「セザンヌ・その孤独なまなざし」23分
▽4月1日(日)
「横山大観・その心とかたち」23分、「速水御舟・その壮烈果敢な芸術生涯」23分
いずれも午後1時〜・午後3時〜 (2回上映) 事前申込不要
会場:1階講堂 参加無料 事前申込不要
■申込締切:2012年 3月11日(日) 必着 (事前申込制のイベントに限る)
■申込方法:
★往復はがきの場合:以下の内容をかいて、締め切りまでに応募してください。
(1) 参加したいイベント名と日付、(2)郵便番号と住所、(3)参加したい人全員の氏名(ふりがな)・年齢・学年(年中、年長など)、(4)電話番号、(5)ファックス番号(お持ちの場合)
★インターネットの場合:美術館ホームページのイベント申込フォームをご利用下さい。
■宛 先:〒520-2122 滋賀県大津市瀬田南大萱町1740-1
滋賀県立近代美術館『春休み美術館まつり (各イベント名)』係
■備 考:一緒に参加したいお友達がある場合は、その名前をお書き下されば抽選の際に考慮します。
2012-02-04
本日のイベント(2月4日(土)・2月5日(日)・2月7日(火))
□■ びわ湖ホール声楽アンサンブル「斉唱」コンサート ■□
開催中の企画展「近代の洋画・響き合う美─兵庫県立美術館名品展─」に関連し、本展の見どころである小磯良平作「斉唱」にちなんで、びわ湖ホールの企画による声楽アンサンブルコンサートを開催いたします。
◆日 時:2月4日(土) 午後2時開演 ※当日12時より整理券を配布します。
◆出 演:びわ湖ホール声楽アンサンブル・メンバー (写真のうち8名が出演します)
◆曲 目:
・浜辺のうた (成田為三作曲)
・ゴンドラの歌 ・鞠と殿様 (以上、中山晋平作曲)
・待ちぼうけ ・かやの木山の ・ペチカ ・あわて床屋 ・からたちの花 (以上、山田耕筰作曲)
・華やかなうたげ ・クローリス (以上、レイナルド・アーン作曲)
・宵待草 (多忠亮作曲)
・琵琶湖周航の歌 (吉田千秋作曲)
・混声合唱のための童謡メドレー「いつの日か」より 以上順不同
◆企画制作:公益財団法人びわ湖ホール
◆協 賛:滋賀県立近代美術館友の会
◆会 場:当館講堂
◆参加費:無 料
◆定 員:120名
□■ 「くつろぎ美術館」地元のこだわりの味をご提供 ■□
当美術館2階「くつろぎルーム」において地元の店が、軽食などを販売いたします。ぜひ昼下がりのひとときを、美味しい軽食とともに美術館で優雅にお過ごし下さい。出店は下記の店です。
◆2月4日(土)
【森のBe-Cafe】(野洲市) 石窯パン、焼き菓子、挽きたて珈琲等販売
◆2月5日(日)
【森のBe-Cafe】(野洲市) 石窯パン、焼き菓子、挽きたて珈琲等販売
◆2月7日(火)
【メイあんどさつき】(湖南市) 天然酵母と自然素材のこだわりパン販売
場所は美術館2階くつろぎルーム、実施時間はいつもと同じ、12時頃から午後3時頃までの予定です(売り切れ次第閉店)。
2012-02-03
「くつろぎ美術館」2月の実施予定
『くつろぎ美術館』は、地元の業者が2階「くつろぎルーム」において飲食物の販売を行う試みです。12月は以下のようなスケジュールで実施いたします。なお今月は火曜日に営業する週もありますのでご利用下さい。
2月4日(土) Be-Cafe石窯パン、森のBe-Cafe
2月5日(日) Be-Cafe石窯パン、森のBe-Cafe
2月7日(火) メイあんどさつき
2月11日(土・祝) Be-Cafe石窯パン、森のBe-Cafe
2月12日(日) Be-Cafe石窯パン、森のBe-Cafe
2月14日(火) メイあんどさつき
2月19日(日) Nature(ナチュール)、森のBe-Cafe
2月21日(火) メイあんどさつき
2月25日(土) Be-Cafe石窯パン、森のBe-Cafe
2月26日(日) Be-Cafe石窯パン、森のBe-Cafe
2月28日(火) メイあんどさつき
お店の紹介
☆メイアンドさつき(湖南市):天然酵母と自然素材のこだわりパン販売
☆る・くぷる(東近江市):地元素材のこだわりパン販売
☆Nature(ナチュール)(長浜市):素材にこだわる自家製天然酵母のパン販売
☆ 森のBe-Cafe(野洲市):国産小麦粉、国産材料を使用した無添加手作りパン販売
常設展示「日本の前衛」の見どころ紹介(3)
ただいま開催中の常設展示「日本の前衛」の内容をご紹介するシリーズの第3弾。今回は60〜70年代以降の日本の現代美術界を彩った、さまざまな作家をご紹介いたします。
1960年代に入ると、現代美術の作家たちは平面や立体といったそれまでの美術表現に飽き足らなくなり、音や匂いを発する作品や既製品をそのまま利用した作品、廃物を利用した作品等を発表したり、さらには美術館を離れて街角でパフォーマンスを行うなど、新たな表現手段に果敢に取組むようになりました。前々回紹介した具体美術協会の作家たちや、前回紹介した篠原有司男も、そうした実験的な作品に挑んだ作家でした。今回ご紹介する「ハイレッド・センター」という前衛芸術グループもまた、東京の街角で数々の不穏なパフォーマンスを行って物議をかもすなど、精力的に活動したことで知られています。
「ハイレッド・センター」は高松次郎(たかまつ・じろう)、赤瀬川原平(あかせがわ・げんぺい)、中西夏之(なかにし・なつゆき)の3人の名字の最初の一字「高・赤・中」を英語読みしたものです。メンバーのひとり高松次郎はハイレッド・センターの活動の後も、遠近法を逆にした作品などコンセプチュアル・アート(概念芸術)色の強い「考えさせる」作品を発表していましたが、彼の名を不動にしたのは上の作品「影(母子)」をはじめとする、実体ではなくその影だけを画面に描く「影の絵画」のシリーズでした。そこにあるべきものが無い「不在」を表現したかのようなこのシリーズは、見る者に奇妙な不安と所在の無い焦燥感を与えます。現代における人間のあり方を皮肉に表現しているのかも知れませんね。
同じくメンバーのひとりであった中西夏之(なかにし・なつゆき)は、70年代以降絵画への回帰を叫び、白・紫・黄緑を基調とした清新な色彩による、独特の抽象絵画を描くようになりました。上の作品「アーク・エリプスE」(アークは円弧、エリプスは楕円形の意)は一見、とりとめの無い斑点が描かれているだけのように見えますが、よく見ると斑点は規則的に並んでおり、特に目立つ点を繋いでゆくと、画面全体に巨大な円弧が現れることがわかります。なお斑点の中には二つの線が「×」字形にクロスして表わされているものが多数ありますが、これは実はコンパスを使って正三角形を作図する時と同じように、カンヴァスから離れた場所に立った作家が、長い柄の先に取り付けた絵筆で、自分の腕をコンパスの腕のように動かして描いた軌跡になっています。つまり逆に言うと、画面に描かれた斑点は、画面の外にいる作者の位置と存在を示す指標になっているのです。このような思索的な絵画を、中西はその後も精力的に描き続けています。
韓国出身で日本を拠点に活動している李禹煥(リ・ウファン)もまた、コンセプチュアル・アート色の強い絵画を模索した作家です。彼は多摩美術大学の斎藤義重(さいとう・よししげ)の教え子であった関根伸夫(せきね・のぶお)や菅木志雄(すが・きしお)らと共に、70年代初頭の「もの派」と呼ばれる運動を推進し、木や石、綿や鉄といった物質を巧みに組み合わせて観念性の強い作品を多数生み出しました。上の作品「点より」は李の代表的なシリーズの一点であり、画面左上から右に向かって、日本画の顔料による青い斑点がポンポンと繰り返し並べて打たれています。画面を見ていると時間の流れが感じられるようであり、作者がこの作品を制作するのにかかった時間がそのまま、作品の中にパッケージ化されて封じ込められているようにも感じられます。およそ古代から、時間の流れをどう表現するかというのは絵画芸術の大きなテーマでしたが、李は見事にこの課題に応えてみせたのです。
山田正亮(やまだ・まさあき)はさまざまにスタイルを変えつつ、独特の抽象絵画を模索している作家です。上の作品「Work D-274」はミニマル・アート(最小限芸術)色の強い時期の作品で、正方形が4マス×4マス並べられただけのシンプルな作品で、一見すると前回ご紹介した桑山忠明(くわやま・ただあき)のように、絵画を極限にまで切り詰めたギリギリの表現を目指しているように思えるかも知れません。しかし山田がこの作品で使用している色彩は、桑山のような人間性を厳しく拒絶する銀色や目に突き刺さる原色ではなく、日本的とも言える微妙な中間色です。名前をうまく呼ぶことすら難しい微妙な色彩ばかりを使用している点で、正統派のミニマル・アートとは異なっています。そして作品をよく観察すると、4×4の単純な画面の中に、横長の長方形、縦長の小さな長方形、そして十字型など、さまざまな形が巧妙に隠されていることに気が付きます。そう、山田の作品は一見シンプルでありながら、重層的で奥の深い構成を目指しているのです。
宇佐美圭司(うさみ・けいじ)も様々にスタイルを変えながら自分の表現を模索してきた作家で、60年代後半以降はロサンゼルスで起きた黒人暴動を捉えた報道写真に触発され、「たじろぐ人、かがみこむ人、走りくる人、投石する人」という4種の人型を幾何学的形態と組み合わせた洗練された半具象絵画を開拓しました。上の「遊星を追う」はそのスタイルに到達する以前の作品で、ほとんど白一色の画面に見えますが、実は画面内に小さな色点が無数に充満し、互いに打ち消し合うようにせめぎ合う濃密な画面になっています。そこからはさまざまな形が浮かび上がってくるようでもあり、こないようでもある。存在と非在の間で蠢く色点の群れは、悠久の星のまたたきの間に無数に生まれては消えてゆく人間存在のようなものなのかも知れません。
さて本展示では、会場の最後に現在活躍中の、滋賀県を代表する2名の現代作家の作品をご紹介しています。そのひとり岡田修二(おかだ・しゅうじ)は、滋賀県守山市に住み、1994年から大津市の成安造形大学で教鞭を執るなど、滋賀県の美術界に大きく貢献している画家です。写真を元にして制作した彼の油彩作品は、図版で見ると一見巨大なモノクロ写真のように見えますが、近寄ってみると筆の跡がはっきりと確認でき、まぎれもない絵画であることがわかります。上の作品は教え子の顔のアップに顕微鏡写真のイメージを重ねた「Take #11」(テイク・ナンバー・イレブン)。小さな図版ではわかりにくいのですが、皮膚の細かな皺や毛穴までも克明に描写されており、グロテスクさすら感じさせる表現になっています。自分の顔を鏡でよく観察するとわかりますが、実は人間の肌は誰でもこの作品のように、皮膚の表面があばたや毛穴だらけでデコボコしています。けれどもふだん私たちはそんな細部にまで注意を払ってはおらず、目に映っていても見てはいないのです。こうした「見ているようで見えていないもの」の存在が、岡田の作品の大きなテーマになっています。われわれ人間は視覚に全幅の信頼を置いていますが、実は見えている、見えていないの差は極めて恣意的なものなのです。こうした視覚の欺瞞と不思議を通して人間の視覚の本質を問おうとしているのが、岡田の作品なのです。
上の作品「untitled」は1967年生まれのまだ若手の画家、伊庭靖子(いば・やすこ)の作品です。伊庭は京都の出身・在住ですが、開催中のもうひとつの常設展示「滋賀の洋画」で取り上げている近江八幡市出身の洋画家・伊庭伝次郎(いば・でんじろう)の孫にあたり、また大津市の成安造形大学で教鞭を執るなど、滋賀県とも関わりが深い人物です。彼女の作品は岡田修二の作品と同様、写真を元にした絵画作品ですが、岡田とは異なり写真以上に光や、対象の質感を強調することで、現実の空間や時間から切り離された不思議な存在感を持った新たな物体を創造しようとしています。この作品も元は当館蔵の清水卯一(しみず・ういち)の陶芸作品を作家自身が撮影し、模写したものですが、モデルとなった陶芸作品の重厚な存在感は消え、代わりに光の中に溶けてゆくような神秘的で軽やかな存在感が与えられています。このように写真を元にしたフォト・リアリズムの作品でありながら、岡田と伊庭とでは目指す方向がまったく違うのが、現代絵画の面白いところですね。
このように今回の展示「日本の前衛」では、昭和から平成時代にかけての日本の現代絵画の流れが著名作家の代表作を通して概観できます。ぜひ企画展『近代の洋画・響き合う美』とともにご鑑賞下さい。
■常設展示「日本の前衛」「滋賀の洋画」 1月21日(土)−4月1日(日)
観覧料(共通):一般 450円(360円)、高大生 250円(200円)、小中生 無料
( )内は20名以上の団体料金。
※日本美術の展示「滋賀の洋画」(1月21日(土)−4月1日(日))も同時にご覧いただけます。
※企画展「近代の洋画・響き合う美」(1月21日(土)−3月11日(日))の観覧券で、常設展もご覧いただけます。















