ゲーム作成雑誌を作りたい その2

ゲーム制作雑誌 つづきのつづき


前のはこちら。
ゲーム制作雑誌の提案
ゲーム制作雑誌の提案 つづき


プロが買う、買わないという話が出ているが、ターゲットにプロは入ってないような。


個人的には雑誌の目的として「プログラミングは楽しいもの、遠い存在ではないこと」という点を強調するだけでよいと思う。楽しくなればみんな自主的に勉強するもの。

だから、技術そのものをネタにする必要性はあまりないんだよね。ここはゲームに限らずどころか、ソフトにすら限らず大事なところ。


という感じで少し自分が思ったことをさらに書いてみる。

やっぱり紙

それが大事だったのが紙媒体という点。たとえば、ベーマガでは掲載された人はスタープログラマだった。後一歩の場合「明日のスタープログラマ」として名前は掲載され、投稿した人も掲載された。

ちゃんと見ていますよ、こういう姿勢が見えるのは大きい。そして毎月一番の作品が選出される。


これをWebでやったらどうなるか。2010年10月のベストはこちら、といわれて作者の名前が出ていても府ーんだけで終わる。ネットというメディアでは重みがないのだ。

紙というメディアだからこそ雑誌に掲載されたときのインパクトが大きい。PCのことはよくわからないけど、名前が載っているのですごいね、となるのはよくある。モチベーションが違うよね。


ソースコード公開ではなく、アプリ公開の場

http://d.hatena.ne.jp/Florian/20101030/1288431972

いやいやそれよりも。

もし、Dr.Dのような存在があるとしても、ソースが美しいかなどの品質については触れないことを期待したいです。

場合によってはソースコード非公開でもいい

がびーん。

常々、素振り百回、最低でも構造化とコードの自動フォーマットぐらいはやっておけとおもっているので、大変衝撃でした。だって、美しいソースって……美しいんですよ?(何を言ってるのだおまえは?)

綺麗なソースはそれだけでほめられるというのはありだと思います。が、いまやIDEの生計に世ttそれが失われました。

個人的にはソースはIDEで整形するべきではなく、スペースの1つ1つ、改行の位置やその数など各個人の美意識によって変わるものだと思っています。これがIDEの機能で強制的にスペースが撤去され、改行も削除され、勝手に改行され、失われてしまった現在、なんの意味もないものになってしまいました。おいらはもうソースの綺麗さという点ではすっかりやる気をなくしてしまいました。ならとりあえずうごけばいいじゃねーかと。


また、前回言ったとおり、ソースの美しさはベーマガでは論点ではありませんでした。あくまでもアプリの出来によって評価されます。

ソースが公開された、というのは当時のメディアが統一されていない点などを考えると紙に印刷するしかないということであっただけです。開発者はアプリを公開する場を求めて、読者は格安でゲーム等を手に入れる手段としてベーマガは存在していたに過ぎません。ソースは本質ではないのです。


とはいえ、LIFEの変数が2と初期化されているところを9にして残機数ふやしたりそういうところからいじる楽しさを覚える人もいるとは思いますので、完全になくしてよいのかという点では難しいところです。欲張って2桁にしたら描画が崩れて失敗とかほほえましい点も含めて。ソース乗せたところでほとんどの人は見ないです。バイナリだけ実行するでしょう。当時ソースを見ていた人もバイナリが直接手に入る場合見なくなるでしょう。

自分の作品、存在をアピールするための場といってよいでしょう。つまり、今の感覚で言えば毎月コミケやソフケがあり、それに向けてがんばるという構造です。

それは後に同人活動につながり、TAKERUという場につながっていきます。その後が分散化してしまい、場がほぼ完全に消えてしまったというのが痛いところです。コミケは開催時期と場所が地方出身者にはつらすぎますね。

 自分でゲーム作っちゃう人はふつーsourceforgegoogle codeですよねぇ。

普通は個人開発ではソース公開しないと思う。ましてや共同でいじられる危険があるものなんて。ゲームは微妙なバランスの上に成り立つものなんで、勝手にいじられても困るでしょう。技術を競うような、複数のユーザーがつくオープンソースのライブラリ等は別にかまわないですけど、1製品ぽっきりのもの趣向性があるものでそれはありえないかと。

MSXFANのファンダムを参考にするべき

投稿プログラムが載っている雑誌というとベーマガが真っ先にあがりますが、あらゆる雑誌の中で最高評価をつけたいのがMSXFANです。

MSXFANのファンダムでは投稿プログラム紹介のページはカラーであることが珍しくないです。また、操作説明のキーボードの表記等完全にプロの仕事ですし、なんと言っても大きいのが、投稿ソフトの説明がつきます。この宣伝文句が最高で、完全にプロの仕事です。


この他人(編集部)が自分のソフトについて書いた、というのがポイントでして、編集部に理解された、と感じることが出来るもっともよいパターンだと思いました。また、前回書いたとおり、ソースコードの量でランク付けされており、長いソースだけどすごい作品というばかりにならない、アイディア勝負の1画面プログラムも大量に成功したという点がみのがせません。シンプルで面白いワンキーゲームもたくさんあります。


ベーマガはすべてソースはモノクロ表記でしたし、各種説明は提供者のそのまま使っていると思います。一番イメージを膨らませやすいのは挿絵でした。ここが一番ベーマガの投稿部分でプロの仕事をしていますが、MSXFANでももちろん挿絵はあります。

ベーマガでは自然と商用ソフトと投稿ソフトとの温度差がありましたが、MSXFANではファンダムがメインコンテンツといってもよい完成度でした。16bit時代に移行し始めるとMSXが商業的に厳しくなっていき、商用ソフトの紹介が自然と厳しくなっているという点もあるでしょう。一方でベーマガはPCの種類に影響はされませんし、コンシューマやアーケードもありましたので投稿プログラムをてこ入れする必要はありませんでした。

なんで、ソースコードを公開するしないに限らず、ちゃんとしたアプリ配布の場になっていること、それを評価してもらえるシステムになっていることを期待したいところです。自分の作ったゲームの紹介記事を書いてもらえるシステム、それ最高ですよね。それを小さくして、一部だけに行ったのがベーマガのチェッカーフラッグともとれますけど。実際チェッカーフラッグがついたソフトのほうがおそらくたくさん目に留まり、打ち込まれたんじゃないかと思います。

ただ、ベーマガは長めのソフトや他のツール依存のコードはBM特選ランダムコーナーへ、音楽関連はBM特選ゲームミュージックプログラムコーナーへと分かれていて、特に音楽が身近な存在であるというところを強調してくれたのは大きかったですね。

いまだとPLAY"CDEFGAB"でドレミファソラシ…と手軽に音が出るような環境はほぼ存在していませんし、何らかの手を打たないといけない状況かもしれません。

あと絵の描き方みたいなシンプルなのも多少MSXFANとかであった気がします。ドット絵エディタも投稿プログラムにありましたね。


とりあえず、ベーマガ等はゲームプログラミング雑誌ではないってこってす。「発表の場」の提供。そしてそこがベーマガは弱かったけど、MSXFANは最高だったと。そしてMSXFANはMSX専門誌であるがゆえにベーマガより早々と消えた。


なので新しい雑誌等でも発表の場ということであればいくらでも応援したいなと。むしろここが同人活動へつながるスタートになってもいい。学校対抗とかサークル活動とかまぁいろいろと面白くはなるんでない?

雑誌に掲載されると掲載料もらえたというのも意外と大きかったとは思います。そういう意味でも同人へのステップなんですね。



ベーマガとかMSXFANの構成とか知らない人向けにあとで解説エントリでもかくか。

というか、まとめる場合blogでは全然ダメですね。せっかくレンタルサーバー2つ借りてるんだから、まとめ用のサイトつくろうかなとか。あ、この「ゲーム作成雑誌を作りたい」関連のつぶやきの話ではなくて、個人的なプログラミングテクニックや資料、その他ソフト以外のお話などのデータベースという意味です。まずは整形のシステム作るところからかな。

毛糸のカービィ クリア オールドゲーマーがニヤニヤするゲーム

個人的にはスーパーマリオギャラクシー 2やメトロイド Other Mより面白いと思う。

毛糸のカービィ
毛糸のカービィ
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任天堂 (2010-10-14)
売り上げランキング: 19

グラフィックについて

すごいところ。グラフィックと細かな演出。最初毛糸ばかりが目立ったが、プレイしているうちに損なのは堂でもよくなり、キャラクターの細かい動きなどがすごいと思うようになった。黙って見ているだけでも楽しい。

あと、毛糸だからぼやけてもかまわないということだろうか、がっつりとアンチエイリアスかけているおかげで、画面がちらちらしない。非常に見やすかった。任天堂の発売するゲームはSDながらも画面が非常にきれいなものが多いが、中でもこれは群を抜いている。メトロイドOtherMもプリレンダムービーはアンチエイリアスガッツリかあっていてちらつきがないが、ゲーム本体となると周りは暗いのに主人公がテカテカとコントラストが高いことがあってちらちらすることもあったが、これはそれがない。2Dゲーだからといえばそれまでだが、ここまでしっかり作っていると本当に驚く。

難易度について

難易度は低い。だが、今作に限らずカービィシリーズが総じて低い。特に1ワールドの難易度の低さは圧倒的で、本当にアクション性のあるゲームを一切やったことがないという人向けになっている。

このまま圧倒的な低難易度のままだったらどうしようかと心配したが、2ワールドからそれなりに難易度は上がり、パーフェクトなプレイをするのは難しくなる。3ワールドになるとアイテム3種を常に取れるとは限らなくなり、いろいろと探さないといけないことも多い。

後半のステージなんてワイヤーアクションだらけとか、アクションがそれなりにできる人じゃないときついんじゃないかとちょっと心配になる程度。

死なないんだけど、簡単に適当にやってすすめるわけじゃない。


オールドゲーマーがニヤニヤする

今回のカービィはゲームの数十年の歴史がぎっしり詰まったものになっている。

よくある、昔よく見かけたなどのシステム、操作方法などが大量に詰め込まれているのだ。つまり、長年ゲームの歴史を見てきた人間にとってかなりニヤニヤできるというもの。


たとえば縦スクロールSTGがある。ショットボタンを押しっぱなしにすると前方集中型攻撃、連打するとワイドショットである。敵を倒すと周辺にばら撒かれるビーズは画面下へスクロールしていくが、自機がある程度近づくと吸着される。

横スクロールSTG面もあり、こちらはビーズは下に落ちていくのをとることになる。なんかツインビー2作目、燃えろツインビーを思い出した。横方向で重力方向をいしきするときついんだよね。ボスはなんかいかにもという攻撃。縦スクロールのほうはボスという存在はないに等しかったが、こちらは普通のSTGのよう。中心部分に光が集まったかと思えば前方に強力なレーザー発射とか。

すけぼーのようなものにのると画面は任意スクロールではなく、強制スクロールに。ジャンプをタイミングよく行いながら進むその姿はまさにワンダーボーイ(FC移植名の高橋名人の冒険島のほうが有名か)。

同様に強制スクロールで車に変身したシーンでは3つの層のような自キャラがのれる道のようなものがある。これをジャンプしたりしながら車にぶつからないように先に進む。まるでシティコネクション

自キャラの攻撃ボタンではさまざまなものをつかむことが出来るが、これを利用してたー座ーんの用に進んだりすることも。ヒットラーの復活やアクアレスとかそんな感じで。



このようにもう、2Dゲーのお約束のオンパレード。ゲームの歴史を見てきたおっさんゲーマーはニヤニヤしっぱなしですね。


つまり、本当にゲームをまったくしたことない人からゲームの歴史、立派なゲーマーへ成長させることを目的とした作品っぽい。こういうのやらないとユーザーは広がらないからなぁ。お見事。


逆に言えば、今までに見たことのあるようなシステム満載のため、今までゲームをやり続けてきた人にとって感覚をつかむのが非常にたやすい。そのため、難易度が低いと感じるだろう。


以下いつもの5段階評価。

  評価
システム ★★★−−
シナリオ ★★−−−
サウンド ★★★−−
グラフィック ★★★★★
総合評価 ★★★★−


アクションゲームが苦手で何もクリアしたことがない、おかげでコマンドタイプのRPG等アクション性のないものばかりしている、という人にうってつけかもしれない。