装丁家・大貫伸樹の装丁挿絵探検隊

2016-05-27 『非水百花譜』と同じモチーフを描く‼︎

【『非水百花譜』と同じモチーフを描く‼︎】

 真似をするわけではないが、できるだけ『非水百花譜』に描かれているのと同じ花を描いていこうと思い、今回は「どくだみ」を描いてみた(写真右)。

 木版画の『非水百花譜』と、植物画(ボタニカルアート)には、基本的な違いがたくさんある。

 植物画は原則原寸大で描くことになっている。できれば、つぼみ、開花途中、満開の状態が一枚に絵の中にあったほうがよく、葉も表面と裏面が描かれているほうが良い。葉の輪郭のギザギザや葉脈も省略せずに描くなどなど、たくさんの制約がある。その辺が自由に描ける木版画との大きな違いだろう。

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2016-05-25 非水百花譜』をめざし『伸樹百花譜』を作りた〜い!

【『非水百花譜』をめざし『伸樹百花譜』を作りた〜い!】

 ボタニカルアートではないが、日本のグラフィックデザインの黎明期より活動した現代日本のグラフィックデザインのパイオニア杉浦非水には、『非水百科譜』(春陽堂、大正9〜11年)という「花弁写生図集」を基にした植物版画集がある。植物にはことのほか興味を持っていたようだ。

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左=杉浦非水「やまゆり」(『非水百花譜』第3輯)

右=杉浦非水「つはぶき」(『非水百花譜』第4輯)


 「非水は三越のポスターで、アール・ヌーボー様式のデザインを全面に駆使して新しい効果を挙げたが、その翌年の『三越』(*PR誌)の表紙デザインには、アール・ヌーボー様式よりも、より自然なそして単純化した非水独自の日本画風のスタイルで、人物・風景・花鳥などを描いており、これが非水独自のスタイルで基本となっている。しかもそのモデルとなったものは、山名(*文夫)氏が云うとおりすべて直接自然の風物を、自ら写生により得たものであるから創作である。」(田中富吉「創作図案家 杉浦非水」『杉浦非水展』1994年)と、アール・ヌーボーを摂取しようと努力したのは確かだろうが、花鳥風月の写生を基本として描く日本画を学んだことが幸いして、タイミングよく訪れた時代の流れに乗ることが出来たものだと思われる。

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杉浦非水「のうぜんはれん」(『非水百花譜』第14輯)


 非水は「植物本来の生育状態や其習性の観察が本当でなかったら、自然の命は捕まえられたものではない。一局部の写実の綜合は自然への冒瀆であるからである。」(非水漫録(四)、『アフィッシュ』)と、自然の状態で育ったものでない花の部分だけの写生は「自然への冒瀆」だと、きびしく批判する。

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杉浦非水「ばら」(『非水百花譜』第6輯)


 この『非水百科譜』を目標に、私もいつの日か『伸樹百花譜』を作ってみたいと夢見ながら、ボタニカルアート教室に先月から通い始めた。

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杉浦非水「じゅずだま」(『非水百花譜』第12輯)

2016-05-24 「若冲展」に行ってきた

明日が最終日となる「若冲展」に行ってきた。切符を購入するのに2時間待ちという人気ぶりで、気温30度の炎天下に長蛇の列ができていた。

 テレビや雑誌で見慣れた人気作品の前では、なかなか動こうとせず黒山の人だかりだ。作品から30〜40cmくらいしか離れていないガラスを隔てて見ることができるので、鳥の胸や羽の細部まで見ることができる。これはかなりの驚きだった。蓮の葉の葉脈などもまるで本物のように細いところまで描いていた。

 40歳から本格的に描き始め、85歳でなくなったという、遅咲きの花だったことも私に夢を与えてくれた。

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若冲は「絵から学ぶだけでは絵を越えることができない」と思い至り、目の前の対象(実物)を描くことで真の姿を表現しようとした。生き物の内側に「神気」(神の気)が潜んでいると考えていた若冲は、庭で数十羽の鶏を飼い始める。すぐには写生をせず、鶏の生態をひたすら観察し続ける。朝から晩まで徹底的に見つめる。そして一年が経ち見尽くしたと思った時、ついに「神気」を捉え、おのずと絵筆が動き出したという。鶏の写生は2年以上も続き、その結果、若冲は鶏だけでなく、草木や岩にまで「神気」が見え、あらゆる生き物を自在に描けるようになったようです。写真は、若冲「南天雄鶏図」。

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鳥をモチーフにした絵が圧倒的に多かったです。若冲は鶏が大好きで、「動植綵絵」シリーズ全30幅のうち、実に8点が鶏の絵でした。中でも『動植綵絵(さいえ) 郡鶏(ぐんけい)図』は虫眼鏡を使って描いたのかと思われるほど細密でド迫力でした。

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2016-05-18 消しゴム版画で“落款(らっかん)印”を作ろう

【食とアトリエ縁屋(えにしや)】♫今月のゴム版画教室のお知らせ

▶️▶️▶️消しゴム版画で“落款(らっかん)印”を作ろう♪

❤初心者歓迎❤初回は手ぶらでご参加ください。道具は全て用意いたします。

◆日時:5月21日(土)1:30〜4:30p.m.

◆場所:西東京市富士町交差点・縁屋(TEL.042-467-5220 http://nishitokyo.shop-info.com/enishiya339/

◆講師:大貫伸樹

◆費用:初回1,300えん

◆生徒さん 1,000えん

お気軽にお問い合わせ下さい(^^)

※落款印とはシオリの絵の端に押印してある赤い小さな四角の印鑑のようなものです。

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写真=先月教室で作ったシオリに、落款を押してみました。ちょっと格調高くなったような気がします!

2016-05-12 【絵筆探索西東京】第5回…「東大農場孵卵室」

【絵筆探索西東京】第5回…「東大農場孵卵室」

「ひばりタイムス」に連載されている【絵筆探索西東京】の水彩画と800字のコメントのデーターを送りましたので、http://www.skylarktimes.com/

でご覧ください。

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 今回は東大農場の立ち入り禁止区域にある孵卵室を描きました。立ち入り禁止区域への入場はかなり困難なため、東京大学准教授・宮沢佳恵先生に無理を言って撮影していただき、その写真を下絵にして描きました。

 宮沢先生が撮影してくれた写真は、建物の背景にある桜が満開になった日を狙って、この建物を美しく撮影する日はこの日しかない、という最高のシャッターチャンスで写したものを送ってくれました。

2016-05-11 「ジャイアント・タンポポ」の群生地を見つけた。

国立には自生していると聞いいてた「ジャイアント・タンポポ」の群生地を見つけた。場所は秘密! 俗にジャイアント・タンポポと呼ばれているが本当の名前はトラゴポゴン(Tragopogon )というらしい。長谷川潔の版画「花束」(1926年)のモチーフになっているということで知られている。

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 2014年に絵本作家の尾崎曜子さんが綿毛を送ってくれた時からずっと、生えているところを見たいと思っていたが、やっと希望が叶った。はっさくほどの大きさの綿毛がたくさんあるのを見つけて「これがジャイアント・タンポポ(Tragopogon )か〜!」と、大興奮させられた。

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 タンポポとは全く別物で、これが本当にジャイアント・タンポポなのかちょっと不安でもある。葉っぱはカーネーションの葉のようで、茎はススキノ穂の茎ように硬く、背丈は1mほどもある。この大きな綿毛100個ほどが風にゆれていた。

2016-05-10 「プレイオネ(タイリントキソウ)」ではないかな?

ボタニカルアート同好会作品展5月14日(土)、15日(日)10:00〜17:00(於:キラッと2階多目的ホール)に出品する予定だった松ぼっくりと、写真左のプレイオネ〔タイリントキソウ)を入れ替えることにした。

 ボタニカルアートとしてはあまり評価は良くなかった。土は描かないほうが良いのだそうだ。おまけに植物の名前が購入時に付いていた名前「ときそう」は間違っているという。私が調べた結果は「プレイオネ(タイリントキソウ)」ではないかと思うのだが、果たしてどうなのか?

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 そんなことは気にも止めず制作意欲はとどまることなく、ペチュニア、エビネラン、クレマチスなどを同時進行で描き始め「植物画100図」を目指そうかな、なんて気になってきた。

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2016-05-04 かつてブログに掲載した写真が蘇る!

「木管五重奏の写真を使わせていただきたいんですが…」という電話の声に、いったい何の話なのか咄嗟には理解できなかった。2008年2月28日のブログに掲載されている写真が、横浜でコンサートを企画しているホルンの奏者のイメージにぴったりなので、ぜひ使わせていただきたいという内容だった。

 果たしてそんなオブジェを作ったのだろうかと半信半疑で自分の古いブログのページを開いてみた。「あ、これか!」雑誌の表紙のために作ったのだが、その後カレンダーにも使われたものだが、すっかり忘れていた。

 直ぐに使用を承知した。忘れかけていた作品を新たに利用していただけるのは、むしろ楽しみでもある。

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2016-05-03 連休中だというのに校正紙が!

連休中だというのに、文字の校正紙や色校正紙などが次々に送られてくる。みなさんも休日返上で仕事してるんですね。

 これが出てくると、本が完成するのももう直ぐです!

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2016-05-02 多聞院でトキ草、マムシ草などを購入してきました

西武新宿線・航空公園からバスで20分ほどのところにある多聞院に行ってきました。昨年は、クマガイ草、アワユキ草、アブミ草などなど珍しい花をたくさん見ることができたが、今年は訪問した時期が少し遅かったので、全て終わっていました。

 それでも出店にはピンクのトキ草など珍しい花がたくさん売られていました。ボタニカルアートのモチーフにぴったりなので、トキ草、マムシ草などを購入してきました。マムシ草は手入れも簡単だし、花は1ヶ月近く咲いているらしく、来年はもう少し大きな花をさかせるそうです。

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ボタン


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トキ草


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浦島草?


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キンラン



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マムシ草