装丁家・大貫伸樹の装丁挿絵探検隊

2017-04-29 ボタニカルアート教室…椿を描く

【ボタニカルアート教室…椿を描く】

 西東京市田無公民館で開催されているボタニカルアート教室に行ってきた。今回は、近所の造園業者の畑から、一本の枝に花と蕾が付いている枝を探して購入してきたヤブツバキを描いた。

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 枝を描くときは、「二」の字のような二重の輪が付いているところがあり、芽を出すのに気候が適していなかったので、1年間芽を出すのをためらって、2年目に芽を出した痕だから、見逃さないように描くこと。

 葉は、付け根の近くはまだ葉が小さく養分も十分なので成長が早く葉の輪郭にギザギザができないが、大きくなるにつれて養分が十分に行き届かなくなり、ギザキザの間隔が詰まってくるのをよく観察すること。先端のとんがりは丸まっているものもあり、そこで品種を見分けることができる重要な場所だという。

 オシベは、たくさんあるように見えるが、付け根に近い方は1つにまとまっているのを描きこむようにして、先端部分は1つ1つが独立しているように茎の部分も丁寧に描くようにする。

 などなどのお話を伺った。

 今日も、いちいち感心させられ納得する話ばかりで、「な〜るほど」の連続だった。

2017-04-27 消しゴム版画で「母の日・子供の日のハガキ」を作ろう♪

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♫消しゴム版画教室のお知らせ【食とアトリエ縁屋(えにしや)】

▶️消しゴム版画で「母の日・子供の日のハガキ」を作ろう♪

(文字はあとで手書きで加えます。)

❤初心者歓迎、1回のみの参加OK❤初回は手ぶらでご参加ください。道具は全てご用意いたします。

◆日時:4月30日(日)2:00〜4:30p.m.

◆場所:西東京市富士町交差点・縁屋(TEL.042-467-5220)

 西武新宿線・東伏見駅から徒歩10分くらい

 http://nishitokyo.shop-info.com/enishiya339/

◆講師:大貫伸樹

◆費用:初回1,300えん

◆生徒さん 1,000えん

◉お申し込みは縁屋に電話で、または当FBのコメントでお名前をおしらせください。お気軽にお問い合わせ下さい(^^)

2017-04-19 みうらじゅん『アウトドア般若心経』がすごい!

西東京市のビール小屋ヤギサワバルの店主・大谷さんの知人、なんと哲学者! 杉原白秋の著書『考えない論』(ARUMAT、2013年)を紹介していただき読んだ! 哲学書ということで気を引き締めて読み始めたが、なんと、スラスラ読めて、すっかり哲学を理解してしまった。内容は簡単に言うと、何も考えず頭の中を空っぽにするといいアイディアが生まれ、スポーツでも力を発揮できる、ということだ。

 本文中に引用などで紹介されていた文献、みうらじゅんアウトドア般若心経』(幻冬社、.2007年)、内山節『日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか』(講談社現代新書、2007年)、池谷裕二『進化しすぎた脳』(朝日出版社、2004年)を図書館から借りてきて読んだ。

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『日本人は…』も面白かったが、『アウトドア般若心経』がすごいので、ちょっと紹介しよう。

 何がすごいかって、般若心経の文字を街の看板などから探し出し、写経ならぬ、写真経をやってしまったのだ!なんともマニアックなことをストイックにやり遂げたことに感動した!

 

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全ページ看板の文字を並べただけの、ある意味写真集でもある。


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撮影した文字で作ったアウトドア般若心経

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般若心経

2017-04-16 「印刷雑誌」4月号表紙原画が巡廻展示!昔の表紙いろいろ!

【「印刷雑誌」4月号表紙原画が巡廻展示!】

 西東京市・柳沢商店街の駄菓子屋さん・柳沢ベースに展示されていた『印刷雑誌』4月号の表紙絵原画やモチーフが、同じ商店街の西の端から東の端にある農家のクラフトビールが飲める店・ヤギサワバルに巡廻展示されることになりました。

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柳沢商店街の駄菓子屋さん・柳沢ベースに展示されていた『印刷雑誌』4月号と

製作中のモチーフ・キツネ


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ヤギサワバルに巡廻展示された『印刷雑誌』4月号


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駄菓子屋さん・柳沢ベースで製作中の『印刷雑誌』6月号


『『印刷雑誌』とは?】

・1891(明治24)年2月、印刷技術の研究と啓蒙を目的として初代『印刷雑誌』が創刊されました。発行元は秀英舎(後の大日本印刷)の創業者である佐久間貞一が興した印刷雑誌社。海外の最新印刷技術、3色版印刷などを口絵付きでいち早く紹介(1899年1月)するなど、かなりハイカラな雑誌でした。

・1910(明治43)年8月、継続誌として『印刷世界』(1巻1号)が創刊。発行人兼編集人は小山倉之助、発行元も印刷世界社に変わるが、事務所は引き続き秀英舎内にあった。その後、1913年まで半年ごとに巻次が変わるという現象が起きており、そのため最終号、1918(大正7)年4月)が12巻4号となっている。

・1918(大正7)年5月、2代目となる『印刷雑誌』(1巻1号)が創刊。発行元は印刷雑誌社。編集人は郡山幸男、発行兼印刷人は郡山耻晴。

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印刷雑誌』第12巻2号(印刷雑誌社、昭和4年)


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印刷雑誌』第12巻8号(印刷雑誌社、昭和4年)


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印刷雑誌』第13巻1号(印刷雑誌社、昭和5年)


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印刷雑誌』第13巻11号(印刷雑誌社、昭和5年)


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印刷雑誌』第15巻1号(印刷雑誌社、昭和7年)



印刷雑誌』第15巻2号(印刷雑誌社、昭和7年)


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印刷雑誌』第15巻5号(印刷雑誌社、昭和7年)


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印刷雑誌』第15巻9号(印刷雑誌社、昭和7年)


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印刷雑誌』第20巻4号(印刷雑誌社、昭和12年)


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印刷雑誌』第21巻2号(印刷雑誌社、昭和13年)


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印刷雑誌』第21巻10号(印刷雑誌社、昭和13年)



・1946(昭和21)年8月、『印刷雑誌』が日本印刷学会の機関誌となり、誌名を『印刷』に改題(29巻2号)。発行元も印刷学会出版部となる。編集発行兼印刷人は馬渡力。

1953年3月、誌名が『印刷雑誌』に戻る(36巻3号)。

1963年1月、現行の表紙ロゴになる(表紙デザイン:原弘)。

・2004年7月、特集「オフセット100年」。10月、2代目『印刷雑誌』通算1000号(87巻10号)を発行。

現在は第100巻第4号、通巻1150号?


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印刷雑誌』(印刷学会出版部、平成25年5月号)


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印刷雑誌』(印刷学会出版部平成26年8月号)


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印刷雑誌』(印刷学会出版部平成27年5月号)

2017-04-11 円本全集は挿絵の宝庫!(4)…武井武雄:挿絵『小学生全集』第5巻《

 「アンデルセン童話集」(『小学生全集』第5巻、興文社・文藝春秋社、昭和2年)は、武井武雄(1894年6月25日-1983年2月7日)の画集であるかのように、すべての挿絵を一人で描いているのが魅力的だ。表紙絵や口絵の他に、1ページ大の挿絵40点、豆カットが11点という豪華版だ。

 「自分は文学者であるから、此の全集の中に、世界の少年少女文学の傑作は悉く集めることにした。『クオレ』『少公子』『ジャングル・ブック』『家なき子』『ピイタア・パン』などは、面白いこと無類で、これをよむとよまないで、子供の性格や情操に差違が生じはしないかと思はれるほど、強い感銘を与へるものだと思ふ。『アレビアン・ナイツ』『イソップ』『アンデルセン』『ロビンソン・クルーソー』はいづれも童話の聖書であるから、これをのぞくことは出来ない。その上、定価は三十五銭である。菊判三百頁(ページ)で、三十五銭……」(昭和2年5月 菊地寛)

 そう、円本全集というが、この全集は1冊35銭なのだ。「アンデルセン、この小父さんの書いてくれたこれらの可愛い美しいお話を、皆さん、お互ひに大人になってからも忘れないやうにしませう。」(昭和3年7月 菊池寛

アンデルセン童話集》(『小学生全集』第5巻)には、

 ・樅の木  ・チビ子物語  ・ひな菊  ・醜い家鴨の子  ・飛行鞄  ・小さなイーダの花  ・夢神  ・うぐひす  ・幼いマッチ売り  ・大きな悲しみ  ・お月様から聞いた話  ・小さな人魚姫

の12話が収録されている。

 今回は、武井武雄が描いた挿絵をそれぞれの短編から1点づつ紹介しよう。

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武井武雄:挿絵『小学生全集』第5巻表紙(興文社・文藝春秋社、昭和3年)


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武井武雄:挿絵「うぐいす」(『小学生全集』第5巻「アンデルセン童話集」興文社・文藝春秋社、昭和3年)


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武井武雄:挿絵「お月様から聞いた話」(『小学生全集』第5巻「アンデルセン童話集」興文社・文藝春秋社、昭和3年)


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武井武雄:挿絵「チビ子物語」(『小学生全集』第5巻「アンデルセン童話集」興文社・文藝春秋社、昭和3年)


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武井武雄:挿絵「ひな菊」(『小学生全集』第5巻「アンデルセン童話集」興文社・文藝春秋社、昭和3年)


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武井武雄:挿絵「醜い家鴨の子」(『小学生全集』第5巻「アンデルセン童話集」興文社・文藝春秋社、昭和3年)


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武井武雄:挿絵「小さなイーダの花」(『小学生全集』第5巻「アンデルセン童話集」興文社・文藝春秋社、昭和3年)


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武井武雄:挿絵「小さな人魚姫-2」(『小学生全集』第5巻「アンデルセン童話集」興文社・文藝春秋社、昭和3年)


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武井武雄:挿絵「大きな悲しみ」(『小学生全集』第5巻「アンデルセン童話集」興文社・文藝春秋社、昭和3年)


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武井武雄:挿絵「飛行鞄」(『小学生全集』第5巻「アンデルセン童話集」興文社・文藝春秋社、昭和3年)


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武井武雄:挿絵「夢神」(『小学生全集』第5巻「アンデルセン童話集」興文社・文藝春秋社、昭和3年)


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武井武雄:挿絵「幼いマッチ売り」(『小学生全集』第5巻「アンデルセン童話集」興文社・文藝春秋社、昭和3年)


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武井武雄:挿絵「樅の木」(『小学生全集』第5巻「アンデルセン童話集」興文社・文藝春秋社、昭和3年)

2017-04-09 【円本全集は挿絵の宝庫!(3)…『小学生全集』22巻《古今東西乗物

【円本全集は挿絵の宝庫!(3)…『小学生全集』22巻《古今東西乗物読本》】

 《古今東西乗物読本》(『小学生全集』22巻、興文社・文藝春秋社、昭和2年)には、以下の22名の挿絵画家が挿絵を寄稿している。そして、28枚のカラー挿絵が掲載されている。そういう意味では『小学生全集』全86巻の中では最も豪華な本といえよう。

吉田 博   古賀春江   鶴田吾郎   岩田専太郎   奥村林暁

鈴木亜夫   河目悌二   平沢文吉   村山知義    吉田 卓

林 重義   茨城猪之吉  本田庄太郎  早川桂太郎   山口将吉郎

八幡白帆   藤森静雄   斎藤春久   馬場射地    荻野光風

道岡 敏   武田 壽

 残念なのは、カラー挿絵のほとんどにサインもなく、名前の記載は目次に一括して記載されているため、誰が描いた挿絵なのかわからないのである。

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山村耕花:挿絵、「古今東西乗物読本」(「小学生全集」初級用第22巻、昭和2年) 


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山口将吉郎:挿絵「シバイノオウマ」(『小学生全集』第22巻《古今東西乗物読本》興文社、文藝春秋社、昭和2年)


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村山知義:挿絵「ボートアソビ」(『小学生全集』第22巻《古今東西乗物読本》興文社、文藝春秋社、昭和2年)


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吉田卓:挿絵「ホブネ」(『小学生全集』第22巻《古今東西乗物読本》興文社、文藝春秋社、昭和2年)


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藤森靜雄:挿絵「ニジュウバシャ」(『小学生全集』第22巻《古今東西乗物読本》興文社、文藝春秋社、昭和2年)


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馬場射地:挿絵「マルキブネ」(『小学生全集』第22巻《古今東西乗物読本》興文社、文藝春秋社、昭和2年)


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茨木猪之吉:挿絵「クラベウマ」(『小学生全集』第22巻《古今東西乗物読本》興文社、文藝春秋社、昭和2年)


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不明1:挿絵「ハナマツリ」(『小学生全集』第22巻《古今東西乗物読本》興文社、文藝春秋社、昭和2年)


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不明2:挿絵「タウゲノ チャヤ」(『小学生全集』第22巻《古今東西乗物読本》興文社、文藝春秋社、昭和2年)


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不明3:挿絵「ジャンク」(『小学生全集』第22巻《古今東西乗物読本》興文社、文藝春秋社、昭和2年)

2017-04-01 第100巻第4号(通巻1150号?)の『印刷雑誌』

印刷雑誌』4月号(第100巻第4号)が届いたので、西東京市柳沢商店街にある駄菓子屋さん・ヤギサワ・ベースに、表紙絵の原画とモチーフの狐などを一緒に展示してきました。表紙絵は「嘘、騙す」などをテーマにして、二枚舌や狐が葉っぱを紙幣に変えているところなどを描きました。

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 『印刷雑誌』とは、1891(明治24)年2月、印刷技術の研究と啓蒙を目的として初代『印刷雑誌』が創刊された。発行元は秀英舎(後の大日本印刷)の創業者である佐久間貞一が興した印刷雑誌社。海外の最新印刷技術、3色版印刷などを口絵付きでいち早く紹介(1899年1月)するなどかなりハイカラな雑誌だった。

 1910年8月、継続誌として『印刷世界』(1巻1号)が創刊。発行人兼編集人は小山倉之助、発行元も印刷世界社に変わるが、事務所は引き続き秀英舎内にあった。その後、1913年まで半年ごとに巻次が変わるという現象が起きており、そのため最終号(1918年4月)が12巻4号となっている。

 1946年8月、『印刷雑誌』が日本印刷学会の機関誌となり、誌名を『印刷』に改題(29巻2号)。発行元も印刷学会出版部となる。編集発行兼印刷人は馬渡力。

1953年3月、誌名が『印刷雑誌』に戻る(36巻3号)。

1963年1月から、現行の表紙ロゴとなる(表紙デザイン:原弘)。

2004年7月、特集「オフセット100年」。10月、2代目『印刷雑誌』通算1000号(87巻10号)を発行。

現在は第100巻第4号、通巻1150号?

2017-03-28 大貫伸樹:監修『描き文字のデザイン』発売!

昨年から制作を続けておりました、大貫伸樹:監修、雪朱里:著『描き文字のデザイン』(グラフィック社、2017年4月10日発売。定価3,500円〔税別〕)B5判、272ページ、オールカラーの見本が出来上がり、送られてきました。

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 「日本を代表する明治・大正・昭和生まれのデザイナー・画家45人の『描き文字」仕事を800点以上の図版とともに徹底的に紹介した『描き文字デザイン』本の決定版!

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▲掲載されている45名のデザイナー・画家一覧


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▲山田伸吉


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▲山田伸吉


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▲奥山儀八郎


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▲鳥居敬一



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武井武雄


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▲芹沢げ


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花森安治


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恩地孝四郎


 明治から現在まで、時代を経てなお愛される、すばらしい描き文字(図案文字/デザイン文字)がたくさんある。本書は、作家ごとにその『描き文字』仕事(装丁、ポスター、パッケージ、ロゴ、映画、テレビなど)を紹介した一冊です。作家の生年順に掲載することで、時代ごとの作風の変化を感じながら描き文字を見ることができます。これまでまとめられたことがなかった『日本の描き文字』を初めて編纂した、描き文字を知るための決定版。書体やロゴを制作したことがある人、デザインの好きな人であれば、だれしもイメージの源泉となリうる一冊。今まで埋もれていた匠たちを、一挙に掲載します。」(フラーヤーより)

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『描き文字のデザイン』は昨日発売で〜す。4月10日(月)発売になりましたが、アマゾンでは初回納品分が売り切れになったそうで〜す!‼︎

2017-03-27 円本全集は挿絵の宝庫!…『小学生全集』第48巻《日本童謡集》

【円本全集は挿絵の宝庫!(2)…『小学生全集』第48巻《日本童謡集》】

 まずは、円本全集の中でもひときわ豪華な挿絵画家たちが登場する『小学生全集』第48巻《日本童謡集》(興文社、文藝春秋社、昭和2年)を紹介します。

・装幀・口絵…初山滋

・装画カット…伊藤孝 一木 岩岡とも枝 初山滋 岡本帰一 小笠原寛二 川上四郎 川上千里 加藤まさを 河目悌二 海野精光 清原齋 道岡敏 清水良雄 平沢文吉 平賀輝彦

と、1冊の本に当時活躍していた挿絵画家が、これだけたくさん寄稿しているのは驚異的といっても良い。

 そんな中からほんの一部でしかありませんが、挿絵を紹介します。

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初山滋:画(『小学生全集』第48巻《日本童謡集》表紙、興文社、文藝春秋社、昭和2年)


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初山滋:画(『小学生全集』第48巻《日本童謡集》口絵、興文社、文藝春秋社、昭和2年)


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初山滋:挿絵「山の機おり」(『小学生全集』第48巻《日本童謡集》昭和2年)


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武井武雄:挿絵「象」(『小学生全集』第48巻《日本童謡集》昭和2年)


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武井武雄:挿絵「霰ふる夜」(『小学生全集』第48巻《日本童謡集》昭和2年)


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川上四郎:挿絵「巨きな帽子」(『小学生全集』第48巻《日本童謡集》昭和2年)


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川上四郎:挿絵「靴の家」(『小学生全集』第48巻《日本童謡集》昭和2年)


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加藤まさを:挿絵「春の河」(『小学生全集』第48巻《日本童謡集》昭和2年)


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一木紝:挿絵「天の河」(『小学生全集』第48巻《日本童謡集》昭和2年)


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伊藤孝:挿絵「数へうた」(『小学生全集』第48巻《日本童謡集》昭和2年)


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岩岡とも枝:挿絵「大鞠子鞠」(『小学生全集』第48巻《日本童謡集》昭和2年)


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清水良雄:挿絵「カナリヤ」(『小学生全集』第48巻《日本童謡集》昭和2年)

2017-03-24 円本全集は挿絵の宝庫

【円本全集は挿絵の宝庫!(1)】

円本全集とは「1冊1円で発売された安い価額の全集,叢書類をいう。発端は 1926年 12月,改造社が刊行しはじめた『現代日本文学全集』。出版界の不況と大衆文化状況のなかで,続々と円本が登場して 100種にも及び,円本合戦と称された。」(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)

 「出版界における『円本』の功罪は……文士・著作者の大半が此の『円本』の出現によって多少とも物資的の恩恵に浴したのは疑えない事実である。」(岡野他家夫『日本出版文化史』春步堂、昭和37年)とあり、挿絵画家たちもこの全集ブームによって懐を潤したことは間違いない。中でも

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小学生全集」全88冊表紙+武井武雄:挿絵「黒馬物語」(興文社・文芸春秋社、昭和4年)

には多くの挿絵画家が登場している。

他にも

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『現代大衆文学全集』全60巻表紙+岩田準一:挿絵「踊る一寸法師」(平凡社、昭和2年)


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『現代漫画大観』全10巻+岡本一平:挿絵(中央美術社、昭和3年)

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『講談全集』全12巻+石井朋昌:挿絵「赤穂浪士本伝」(大日本雄弁会講談社、昭和3年)


・『現代ユウモア全集』全24巻(現代ユウモア全集刊行会)

・『修養全集』全10巻(大日本雄弁会講談社

・『一平全集』全15巻(先進社・昭和4〜5年)

などなど、挿絵がふんだんに掲載されている全集の枚挙には事欠かない。

 昭和初期に挿絵を生業としていながらこれらの全集に挿絵を提供しなかった挿絵画家はいないのではないかと思われる。