こちらは職人、ただいま交信中!

いきていく物語です。

気が向いたときに、思ってることを書いていきます。
相互に「交信」をする場です。コメントおよびトラックバック歓迎です。
主に鉄道と飛行機を利用する旅人です。
2008年にoneworld Sapphire、2016年にStar Alliance Goldのステイタスを取得。これらを有効に活用した空の旅についても発信していきます。
日本国内の無線従事者資格や、関連資格の多くを取得しており、その受験記も蓄積しています。
内容には誤りがないよう努めますが、誤りがないことの保証はいたしかねます。

日記

通院後幕張のInter BEEに行く。行きの電車の中で突然「仮面ハライター」に変身してしまったが、海浜幕張駅下車後なんとか「ホンゴータケシ」に戻れる場所を見つけ、それから昼飯を食し会場へ。それにしてもこの界隈、昼飯のとき混むね。たまたますいてる店を見つけたと思ったら、禁煙になってなかったりして。

で、半日しかない時間の中、ミキサー系と地デジ(特にワンセグ開発に使う機材)に絞った見学を。そのため、幅広い情報収集になったとはいえない気がするが、自分の分野に関する動向はいくらかわかった気がする。もっとも、撮禁というのは困る。写真というのは、メモに便利な手段なのに。ただブースの中の撮影の可否については各出展者に任されているようなので、そのへんはうまくやりましょう。

自分と関係なさそうな展示に限って声をかけてくるところが多いが、そういうときはこっちから想定ユーザ層を聞いてから先方の話を聞くと気が楽かな。もっとも、競合他社や接点のなさそうな会社であっても、何かの形で自分の会社と関係してたりすることが多く、話がしやすい一方うかつなことは言えないのが難しい。やっぱり、最初に自社ブースを見てから他社を回らないと他社に失礼だな。

あと、SDというとSDTVとかSDメモリカードをさすことが多いが、無線屋にとってはスペースダイバシチ*1を指すんだなぁと、勉強になったり。

いずれにしろ、自分が携帯業界に異動したころのオーディオ製品がまだ売れているのが、うれしくもあり、商品サイクルの違いを再認識して驚いたり。

詳細は別項に。ほかにもいくつか説明を聞いたり資料をもらったりしたが、小生の担当分野とあまり関係がないなどの理由で、割愛させていただく。

*1:表記はあくまでこうだが、読む場合はダイバシティでいいでしょう。

Inter BEE見学記(送信・評価システムなど)

デジタル放送の法定同録装置
横河電機(TBSブースで)とNHKアイテックが出品していた。再生時のシステムに差異があり、ワンセグについては、NHKアイテックは変調機に入れてRFを取り出し実機で再生するが、横河はソフトウェアデコードをしてPC画面上で再生。(iLink経由で実機にTSを入れてデコードするすべがないため。)
過疎地用などの中継局システム
NHKアイテックが展示。受信地から光で信号を伝送し再送信するまでのシステム。アンテナも含めて広帯域であるため複数波(複数社)の共用が可能。無線局(放送局)としての免許人はあくまで各放送事業者になるが、金を出すのは自治体になることもある。安価で広帯域な送信アンテナを開発中。
ワンセグプレビューシステム
データ放送のコンテンツを放送前に実機でプレビューし、見え方や動作などを確認するシステム。松下電器リーダー電子がそれぞれ出品。松下のだけ説明を聞いたが、映像コンテンツやBMLで記述されたデータをPC上でTSにして、あとは別途用意した変調機に流して実機で見れる形。OSはWindowsだったが要求スペックは聞きそびれた。松下内の担当事業場はパナソニック システムソリューションズ社のブロードメディア本部。
エアコン
東芝が送信局の局舎向けに対応をしてることをアピールしていた。ベースは一般品で、それだけで電気的なノイズの少なさは十分なのだが、周囲の環境や設定温度が特別なため、1枚が専用の基板になる点が違う。(ベースになっている一般のエアコンの完成度が高いことを強調していた。)
TV中継局用広帯域アンテナ
ブロードワイヤレスの説明を聞いた。送信用は1つのメインモデルにつき3バンドに派生。しかるべき共用器を入れれば、その各バンドの範囲で複数社・複数波の送信ができる。VSWRは1.15以下。受信用のグリッドパラボラはオールチャンネル対応の標準品化を実現。VSWRは1.40未満。一般的なグリッドパラボラは教科書的なダイポールアンテナを使っているが、こちらはアンテナの素子部分が樹脂なんかで固められている感じの独特の形をしており、ここに秘密がありそう。

Inter BEE見学記(オーディオシステムなど)

放送用ミキサーその1
現在の仕事上こっちの優先度は下げざるを得ないがやっぱりもともとこっちで飯を食っていたので。デジタル卓は正直各社似たり寄ったりな感じになってきて、なかなか特徴がわかりにくい。操作方法も似通っているし、各チャンネルEQとコンプレッサとエキスパンダ(ノイズゲート)が入って、それらの前後関係をある程度いじれるのは当たり前。タムラ製作所のAMQ5500シリーズは卓面の8チャンネルごとに8チャンネル分の幅を占有した1つのタッチパネルがあって、操作したくなったチャンネルを選ぶと、8チャンネル分の幅に並べられたつまみがその選んだ1チャンネルのEQやコンプなどの設定用に占有され、タッチパネルの画面にもその1チャンネルの詳細設定が表示される。これはユニークではあるが、受け入れられないところも多いのか、まったく逆の方向性、つまり各チャンネルごとにつまみが独立なのがAMQ7700シリーズ。出演者など定型化された番組なら前者、設定変更が激しい番組なら後者だろう。一方この分野で後発の松下電器は、AA-D3000の詳細な資料を作り、操作方法からシステム構成を解説。ここまで力の入った資料は他社には見られず、会場での印象より、「局に帰ったあと」のアピール力が大きく作用しそうだ。
放送用ミキサーその2
ドイツのLAWO(代理店はオタリテック)が、ラジオやテレビのトーク番組程度の規模をターゲットにしたデジタルミキサーを出品。EQとかコンプレッサの設定は一度に1チャンネル分だけ現れる。ただし信号処理部は100だったか300くらいのチャンネル数にまで対応できるとのこと。値段は「数百万円」とか。ニッチな価格帯?
放送用ミキサーその3
ソニーがマイクのコーナーに、EFP用ポータブルミキサーを展示。Sigmaが強いこの分野だが、デジタル処理と、一般の電池(確か単三8本)で駆動可能なことを売りに。ただ、声をかけてきた説明員があまり詳しくないようで、デジタルであるがゆえの起動に要する時間とか、電源瞬断に関する対策とかは教えてもらえなかった。もっとも、同業他社にはなかなか資料をくれなかった一時期の殿様商売よりは、だいぶんましになってきたと思うが、やっぱりソニーという会社にはもっと、技術がアピールできるよう、頑張ってほしい。
デジタルマルチケーブル
ローランドがS-4000シリーズとして出展。24 bit, 96 kHz, 40 chをIP伝送する。そこらへんにあるようなLANケーブルが使えるので、従来のマルチケーブルより扱いが楽。スイッチングハブがない場合のシステムディレイは1.25 ms程度で、うちIP化によるディレイは0.375 msくらい。残りはAD/DAによるディレイ。(数字は多少自信なし。)ただ、マイクレベルはこのシステムの送り側内蔵のヘッドアンプによってラインレベルに持ち上げられるので、卓のヘッドアンプの性能は生かせない。
オーディオ信号測定器
Audio Precisionシリーズ(代理店は東陽テクニカ)の動向をチェック。「現場用」に設計され、コントロール用のPCを要しないものもあり、結構頑丈。ただ、周波数帯域が現場用としてはオーバースペックなので、廉価版が欲しい。AES/EBUのプラグインタイプの簡易チェッカも。信号があるかどうかを表示し、イヤホンでモニタできる。
デジタルVUメータ
タムラ製作所ブースで試作機を展示。TBSと共同開発したとのこと。チラシによると、300 Hzと3.4 kHzでフィルタリング(12 dB /oct)してるとのこと。
MusicEraser
フジテレビのブースで展示というか資料の配付とパネル展示。ドラマの2次利用時に、2次利用の許可が下りないような音楽だけを消すシステム。詳細は聞いていないが、PC上のソフトウェアか?技術的にも興味はあるが、こういう権利問題に手を焼かなくてもいいように、国際的な法整備を望む。韓国ドラマで使用実績があるとかいうが具体事例はメモせず。
ワイヤレスマイク
松下電器(RAMSAブランド)はFPU-4帯と2帯に1台で対応したマイクを展示。WX-TA816などはマイクユニットも改良。受信レベルのPC上の表示はどこでもやってますね。タムラ製作所はデジタル化をするそうだが、具体的なことがあまり書いていないチラシが1種類ほどあっただけで、何も聞かず。