無線LANは5.0GHz帯の802.11nがお薦め

3年前に購入した安価な無線LANルータがちょくちょく不具合を起こすようになっていたので,無線LANを買い替えることにした.

当時は802.11nなんてものがなかったし,ノートPCがネットにつながればいいくらいの感覚だったので何も考えずに安いplanex製品を購入した.

今回は,自宅でファイルサーバ用途にNASを用意したので,割と高速に無線で通信したくなった.NASにはルータから有線でつなぐことを想定していたので,

  • 802.11nが使える.(最近のものだったら当たり前か)
  • 有線LANの通信速度が1Gbpsであること.

という要件を考えていた.

2つ目の条件がけっこう厳しいようで,選択肢候補の値段が高くなってしまった.ここまで来たら良いものを買いたくなったので,会社の先輩に無線LANルータならNEC製が評判いいよと言われたので,Aterm WR8370Nと8700Nに目を付けた.ふたつの違いは,2.4GHz帯のみを使うのか,2.4GHz帯と5.0GHz帯を両方使えるのかの違い.(よって,後者は802.11aも使える)


候補に挙がったのは以下の2つ.

日本電気 AtermWR8370N[HPモデル] PA-WR8370N-HP

日本電気 AtermWR8370N[HPモデル] PA-WR8370N-HP

NEC Aterm WR8700N(HPモデル) PA-WR8700N-HP

NEC Aterm WR8700N(HPモデル) PA-WR8700N-HP

検討時はよくわかっていなかったけれど,まぁ802.11aも使えるからWR8700nの方が使い勝手がいいのかなぁと思っていた.

Amazonでも買えるのだけれど,宅配受け取りが面倒くさいので,昨日買い物に出かけたついでにビックカメラがあったのでよし買ってしまおうと購入.ただ,直前になって,ケーブルが部屋の中を這うことを嫌う妻の大反対に遭い,イーサネットコンバータも同梱のバージョン (高い..) を買うことになった.

結局買った (買わされた) のはこのイーサネットコンバータ同梱パック.

NEC Aterm WR8700N(HPモデル) イーサネットコンバータセット PA-WR8700N-HP/NE

NEC Aterm WR8700N(HPモデル) イーサネットコンバータセット PA-WR8700N-HP/NE

ルータ <= 無線 => イーサネットコンバータ <= 有線 => NAS

という構成になってしまった.


ただここで,WR8370Nには同梱バージョンが存在せず,WR8700Nしかなかったということもあり,これによってWR8700Nに決定したことが後々功を奏することになる.


さてここで,僕の無知を披露しよう.実は購入するまで無線LAN規格をちゃんとわかっていなかった.802.11にはa,b,g,nというものがあって最近できたnが速いんだ,くらいの意識しかなかった.

実は利用する周波数帯域も違っていのだ.だから,るWR8370Nでは5.0GHz帯を利用す802.11aを利用できなかった.

まとめると無線の通信規格には以下のようになっている.

規格 周波数帯 通信速度
802.11a 5.0GHz 11Mbps/22Mbps
802.11b 2.4GHz 54Mbps
802.11g 2.4GHz 54Mbps
802.11n 2.4GHz/5.0GHz 600Mbps

どうやら802.11nについては,日本は電波法の問題で現在の上限は300Mbpsらしい.これは,802.11nでは複数の通信をくっつけて帯域を太くするチャンネルボンディングをすると,よそ様に迷惑かかるからダメという御上の制約によるもの.

自宅が2階立て以上の一戸建てだったり,ドラマに出てきそうな超高層マンションの広い一室とかでもない限り,通信距離とか気にしなくていいので802.11n一択だと思う.



セットアップしてみると802.11nSSIDがふたつあることに気が付いた.実はここで802.11nには2.4GHz帯と5.0GHz帯を使うふたつの方法があるんだということを知ったのだった.


2.4GHzと5.0GHzって何が違うんだろう? と思って調べてみた.

2.4GHz帯は電子レンジ、コードレス電話、Bluetooth、ワイヤレスキーボード・マウスなどが使用している大変混雑した周波数帯です。しかし、5GHz帯に比べ、障害物に強いという特徴があります。5GHz帯は干渉電波の数が少なく安定した通信が可能ですが、障害物に弱く、日本では5GHz帯は気象用レーダーにも割り当てられているということもあり屋外で利用できないといった欠点もあります。
(http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1350554788 より抜粋)

ふーん,わかったような,わからなかったような..

結局どちらが速いのよ,ということでBNRスピードテストで下り速度で比較してみることにした.


うちは光配線方式のBフレッツなので,最大100Mbpsということになっている.まぁ,実際はそんなことないので,20Mbpsくらい出れば御の字だろうと測ってみた.

802.11n (2.4GHz)
推定転送速度: 26089.6kbps(26.089Mbps) 3261.11kB/sec

802.11n (5.0GHz)
推定転送速度: 61735.095kbps(61.735Mbps) 7716.42kB/sec

おぉ,全然違う! 5.0GHzすげぇ! 無線なのにこの速度とは!


何度もやっても回線に無駄な負担をかけるので,複数回試行していないけれど,大きな違いがあるのは確かな模様.その後のテストで2.4GHzは8Mbpsとかをたたき出していたので,やはり5GHzの方がよいのだろうか.

思い当たる節としては,自宅の場合,無線LANルータの真下に電子レンジがあったり,家電にたくさん囲まれている.これが原因なのだろうか.チェックしたとき稼働していたわけではないから影響はないと思うけれど.WR8700NのAmazonレビューを見てみると,どうやら多くの家庭は2.4GHzを利用しているから遅くなるのではないかという記述があった.確かに,家電の影響というよりかはその他の無線LANの影響だと考えると納得できる.

というわけで少なくとも我が家は5.0GHz帯で802.11nを利用することにした.明らかに体感速度も変わったので,ネットライフがより快適になりました.5.0GHz帯万歳!