世界史コンテンツ

一時期ネット上で世界史コンテンツというものが流行っていたようである。

アニメキャラを使って対話形式で歴史の解説を行うというもので、中々読みやすい。以前たぬたぬさんからご紹介頂いたサイトもその一つでは無いかと思われる。

「テッサ先生の補習授業」
http://iroiro.alualu.jp/sekaisi/tessa/Sekaisi01.html

数多くある世界史コンテンツの中で、恐らくこの方の記事が一番最初では無いかと思われる。何と言っても分かりやすく、覚えやすい。まあ私の立場では問題ないが、左派からすると、若干右寄りの論調になっていると思われるかも知れないが、、、

「ソフィア先生の補習授業」
http://iroiro.alualu.jp/sekaisi/ww2/ww2-01.html

上記記事も興味深い。どちらも登場しているアニメキャラについてはさっぱり分からないが(フルメタ?)、、、、


私もこういう形式で記事を上げる事が出来れば良いのだが、文章力は勿論表現力も要求される為難しい・・・。

「A級戦犯」は無罪だ

過去記事において、「A級戦犯」として起訴された下記4名について記事を書いた。

 「東條英機
 http://d.hatena.ne.jp/syachiku1/20120419/1334846708

 「松井石根
 http://d.hatena.ne.jp/syachiku1/20120422/1335051935

 「広田弘毅
 http://d.hatena.ne.jp/syachiku1/20120422/1335096695
 http://d.hatena.ne.jp/syachiku1/20120423/1335188850

 「重光葵
 http://d.hatena.ne.jp/syachiku1/20120429/1335661909

東京裁判の多数判決において、上記の内東條、松井、広田には死刑判決が下り、重光には禁固7年が言い渡されている。

東京裁判を支配していたのは言うまでも無くGHQであり、「極東国際軍事裁判所条例(チャーター)」により強力な政治介入の下実施されていた。判事団11名の内、9人についてはマッカーサーの傀儡同然の存在だったと言われている。

そんな中、「チャーターには拘束されない」と意見表明したのは、オランダ代表のレーリンク判事と、言わずと知れたインド代表のパール判事だけであった。

これまで余り名前を挙げる事は無かったが、レーリンク判事は上記被告の内、広田と重光に対し無罪を言い渡している。しかし残念ながら国際法には専門外で、東京裁判においては政治的現実との妥協を強いられ続けた事も事実である。国際法の専門家として、毅然と政治を排して法の真実のみを追及したのは、パール判事ただ一人という事になる。

                                              • -

「国際軍事裁判と称して、ニュルンベルクと東京で裁いた彼ら(連合国)の二つの裁判、これに適用した二つの法律が『実は二つの裁判所に限った法律であった』ということを、いまになって言い出すのは、法律を侮辱するもはなはだしいといわなければならない。法律という名に値しない法律である。いいかえれば、一部の者にたいする法律は、法律ではなくして、リンチ(私刑)に過ぎない。」
「彼ら(連合国)はニュルンベルク東京裁判は、チャーターによって定められた法律で裁いたという。このように勝手にチャーターをつくって、勝手に人を裁いたというなら、裁いた判事自身こそ、本当の犯罪―法を曲げた違反者として裁かれなければならぬ。これが今後に起こるべき問題ではないだろうか。私のこの解釈は、あの判決のときも、いまも、不変である。」(1952年1月2日 大阪弁護士会館でのパール判事の講演内容(抜粋))

                                              • -

恐らく現在、東京裁判を全面的に肯定する者など左派の中にもそうはいないだろう。しかし彼らにはパール判決が直視できない。挙句の果てには、パール判決を「少数意見だから価値がない」「(パール判事が)右寄りだから中立とは言えない」とか不当に貶める者まで出る始末である。失礼ながら、以前議論にお付き合い頂いたid:Apemanさんのパール判事観はそれに近いと言える。

http://d.hatena.ne.jp/syachiku1/20120212/1329042782

パール判決を少数意見としたのは、紛れも無く東京裁判の政治判断である。「パール判決が少数意見であるが故にその法的価値を認めない」のであれば、それは東京裁判を肯定しているに等しいのではあるが、そこまで強くは言わずに「東京裁判もおかしいが、パール意見書が全面的に正しいとは言えない」などとお茶を濁しているのが特徴的だ。彼らにとっては、戦前の日本が(法的に)無罪であるとはどうしても認められないのだ。細かい所をつついていけば、日本を有罪に出来る要素があると信じて、その目的を達する為に日本(だけの)戦争犯罪を細かく調べ上げているのが、現在における日本の左派の主流である。


パール判決を法的見地から否定出来た識者は、私が知る限り皆無である。よってパール判決書の法的根拠は揺るがない。その前提の下、パール判決に従い、東京裁判で「A級戦犯」として起訴された28名は、その全員が無罪であると改めて主張する。