ITコンサルの日常

ITコンサル会社に勤務する普通のITエンジニアの日常です。

パソナテックカンファレンス2008に行ってきました

@ひさびさの秋葉原。何年ぶりだろ。大学の頃は歩いて10分くらいだったから、何かを買うお金もないのによく行ったものですが。
会場の秋葉原UDXですが、こんなの数年前にはなかったよなあ。TXが通ったってこともあるのでしょうが、随分様変わりしましたね。メイドさんもいっぱいいたし。
ところでカンファレンスですが、生のMatzが見れるということで、脊髄反射的に申し込んでみました。


セッションの概要とか:http://www.pasonatech.co.jp/10th/event/pt_conf2008/index.jsp#11

「まつもと的仕事の楽しみ方」のここだけ話

特に面白かったのは以下の2つ。

  • 「機嫌」重要
    • 不機嫌は損
    • 周囲に不利益
    • 自分に不利益

これ、かなり強調されてましたが、僕も重要だと思います。
公私共に随分不機嫌で損をしてきた思い出があるので、気をつけたいなと。


差別化戦略のところで出てきた言葉。

いわゆる横並び意識のようなものだと思いますが、KYでかわしていくと。
僕がフリーランスになろうとした時は、意識の中に同調圧力を感じることはなかったのですが、同調圧力を感じている人からの外部圧力ってのはありましたね。
何が良いのかは、自分自身で判断したいところです。

なぜ?って・・・・僕が、私がプログラマーになった理由を明かします。

ヤフーに興味があったからヤフーに入ったとかすごいこと言われてました。

面白かったのは、

  • 「できたらいいな」が目標になる

ということ。
目標って言うと結構壮大なものをイメージしてしまうような気がしますが、わりと身近にあるものだよ言ってもらえたのは、良かったと思います。

同じフリーランサーとして、

  • 給与所得で金持ちになった人はいない
  • 2年間無収入でも生きられる蓄えがあるとよい
  • 時間の切り売りから脱却したい

といった話は共感できました。

クラウドコンピューティングの衝撃 ~サード・リアリティ時代に向けて~

SaasとかPaas(Platform as a Service)とかのサービス例をいくつも紹介してもらって、いろんなのがあるんだなあと。
いわゆるクラウドも本格利用されているみたいで、Amazon EC2上で動いているシステムを例に挙げて、サーバ増強(50台から3,500台)を一日でやったとか、クラウドじゃないとありえないような事例を紹介してました。


それから、データセンターについて、Nicholas Carrさんの「BIG SWITCH」という本を引用して、
昔は工場ごとに発電していたが、今は電力会社に依存している。
コンピューティング環境についても、同様のことになるのではないか。
と予言しているようです。
データセンターの巨大化にあたって、コンテナ型のデータセンターが流行ってるとか。


今後どうなっていくのか、トレンドが掴めたようで良かったと思います。


というわけで、とりあえず当初の目的は達成したわけですが、他2セッションも面白く、充実した一日となりました。

「流れる星は生きている」読了

流れる星は生きている (中公文庫BIBLIO20世紀)

流れる星は生きている (中公文庫BIBLIO20世紀)

著者の藤原ていさんは、「若き数学者のアメリカ」の著者である藤原正彦さんのお母さん。
内容的には、「生きることの意味―ある少年のおいたち」のある意味逆で、あちらは在日朝鮮人の立場で書かれていましたが、こちらは在朝日本人の立場で書かれています。
戦後から三人の子供を連れて帰国するまでの間の苦難行を記した物語です。


終戦になったのに、まるでそこから戦争が始まったかのような雰囲気で、食べ物がない、着るものがないで、餓死者が出るなど壮絶です。しかし、人間極限状態になったら平気で人を騙すし、自分さえ良ければいいというような態度ばかりで、道徳のかけらもないのですが、生死がかかった場面で道徳もないでしょうね。


しかし母は強しです。
朝鮮半島を南へ、38度線を目指して南下を始めるシーンで、

私は右手に正彦を抱きかかえ、左手に正広の手を持って、咲子を背にリュックを首にぶら下げて人の群の後を追った。

とさらっと書いてありますが、これがいかに大変か。
さらにいくつもの山を登ったり下りたり、ほんと死ねます。
生きる執念もすさまじいのでしょうが、やっぱり母は強しなんでしょうね。


戦争の被害者というと、とかく特攻隊とかが思い浮かびがちですが、こうした被害者もいたのだということを知るべきでしょうね。