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2016/02/17

ITエンジニア本大賞 2016年の技術書ベスト10」の各書籍について勝手に紹介

「編む庭」のほぼ裏番組になってしまいますが、明日はデブサミ2016で、翔泳社さんの「ITエンジニアに読んでほしい!技術書ビジネス書 大賞」のプレゼンセッションがあるのでした。

今年は参加してないのですが(告知後に確認したら協賛お願いのメールが埋もれてました…。対応せずに大変失礼いたしました)、せっかくなので今年の技術書ベスト10になってた各書籍についてコメントしてみます。


ITエンジニアのための機械学習理論入門』
ITエンジニアのための機械学習理論入門

ITエンジニアのための機械学習理論入門

ふだんはLinuxとかクラウドっぽい書籍を書かれいてる中井さんの書籍です。ちょっと意外ですが、本書では機械学習についての理論の説明+Pythonでの実際のサンプルについて紹介しています。

理論寄りの書籍にしては技術書っぽく(?)書かれていて、学生や研究系の方向けの書籍よりはエンジニアの人でも読みやすい(気がする)のと、ちゃんと動くサンプルがついてるのがポイント高いところでしょうか。とはいえ実際のコードは書籍には書かれてないので、別途ダウンロードする必要があります( https://github.com/enakai00/ml4se )。

機械学習よく分からないけど、ツール使うだけじゃなくて理論からちゃんと理解したい、という人向け。その代わり歯応えはあるので頑張りましょう。


『インフラ/ネットワークエンジニアのためのネットワーク技術&設計入門』

これはちょっと前から売れてた本ですね。クラウド全盛の時代に敢えて/だからこそオンプレ、という感じで、仮想化じゃないネットワーク構築のための技術について詳しく紹介されている本です。

ほんとに「設計」という感じで、最近流行りのDevOpsがどーしたとかInfrastructure as Codeがどーしたみたいな話は一切ありません。もっと下(インフラ的な意味で)というか上(設計的な意味で)というか。いわゆるネットワークエンジニア的なお仕事をしようという方や、興味のある方はぜひどうぞ。


Web API: The Good Parts』
Web API: The Good Parts

Web API: The Good Parts

ITエンジニア本大賞は刊行時期の縛りを入れていないので時間感覚がよく分からなくなるのですが、これも2014年の本ですね。

翻訳書で知られるオライリー・ジャパンの本ですが、これは翻訳ではなく水野さんが書かれた本で、ブラウザが使うHTTPではなく、サーバアプリなどがHTTPを叩く、いわゆるWeb APIに特化された珍しい本です。

Web API周りは進化が早いので、2016年はこの辺りの議論を踏まえた上で、JSON的なデータのSchemaをどうするか問題とかがホットになっているような気がしますが、もちろんそれはこの辺りを知らなくて良くなったわけではぜんぜんなく、単に「知ってて当然」ということなので、よく知らない人は素直に本書を読まれると良いかと思います。


SQL実践入門』
SQL実践入門──高速でわかりやすいクエリの書き方 (WEB+DB PRESS plus)

SQL実践入門──高速でわかりやすいクエリの書き方 (WEB+DB PRESS plus)

ミックさんはSQLについての著作で知られていますが、本書は比較的応用寄りというか、SQLをある程度知ってる人がさらにその使いこなしをするための本になっています。なんせ第1章から実行計画の話が出てくるくらいです。「WHERE句で条件分岐させるのは素人」とか言われると「素人ですみません…」という気分になってきますが、CASEやウィンドウ関数を早い段階で紹介してるところからもガチっぽさが感じられます。

世の中NoSQLが流行っても、結局人類の9割はSQLから逃れられないような気もするので、よりよいSQLを学びたい方は本書を読んでより良いSQLが書けるように頑張りましょう。


数学ガールの秘密ノートベクトルの真実』

ベクトルのマミ、ではなくて真実です。言わずと知れた人気シリーズ『数学ガールの秘密ノート』の、第6巻になります。

本書は最初はいきなり力学の話から始まって、『物理学ガール』っぽい雰囲気もありますが、普通にベクトルの話になります。秘密ノートなので線形空間とかベクトル場とかになったりはしないので大丈夫です。中学高校の頃は数学さぼってしまったため数学分からなくて生きるのがつらい、という方は秘密ノートを読んで頑張りましょう。人生いろいろあります。


『その数式、プログラムできますか?』
その数式、プログラムできますか?

その数式、プログラムできますか?

この本は手元に見つからなかったので、ちゃんと説明できなくてすみません…。

タイトルからは、数値計算とか数式処理みたいなものをプログラムで何とかする本か、数学が得意な人向けのプログラミング入門本ぽくみえますが、ちょっと違って、数学的な考え方とプログラミング的な考え方が相通じるものだ、というようなことを解説している本(だったはず)です。数学好きな人が推したのでしょうか。

数学が苦手な人にはちょっとつらいかもしれませんが、類書はあまりない本なので、興味のある方はぜひ。


『達人プログラマー

Dave and Andyの、今となっては「古典」とも言って良いような本ですね。

優秀なプログラマを目指す方のために、具体的なプログラミングテクニックや設計技法でもなければ理論的な話でもなく、実践的な考え方・アイデア・やり方を紹介する本です。現在の状況と比べると古びているところもなきにしもあらずですが(そもそも品切れで入手困難なのですが)、その背後にある知識は今でも十分通用するものです。ずっと前に読んだわ―という方も、機会があれば再読していただきたい本ですね。


ハッカーの学校』
ハッカーの学校

ハッカーの学校

こちらは『ハッカーの教科書』などで知られるIPUSIRONさんが、1年ほど前に書かれた本ですね。

内容としては、ハッカー云々というよりも、わりと基礎的なネットワークに関する手引的な入門書として使えそうな気がします(というかハッカーのことはよく知らないので)。ネットワークのプロトコルとかに詳しくない方であれば、クラックしたりされたりすることがない方でも、ネットワークのお勉強として本書を読んでおいてもよいかもしれません。

ちなみに昨年末には『ハッカーの学校 個人情報調査の教科書』も出ましたが、こちらはもっとやばい感じで、ソーシャルからフィジカルまで個人情報についてのあれやこれやが書かれていて、悪用厳禁感に満ち満ちています。個人情報に興味のある方はこちらもどうぞ。


プログラマ脳を鍛える数学パズル』

数学パズルと聞いてどんな数学なのかと思いきや、そんなに数学数学した本でもないです。雰囲気的にはアルゴリズムパズルっぽい感じのプログラミング本、というところでしょうか。

コードはRubyで、しかも単に解法を載せるだけではなく、単純な書き方を出した後でより最適化した書き方も教えてくれたりするなど、Rubyプログラミングの勉強にもなる感じです。


理論から学ぶデータベース実践入門』

これはサイオスさんのブログでも絶賛しましたが、大変素晴らしいデータベース理論と実践を学べる本です。

理論の本とか実践の本とかはいくらでもあるわけですが(とはいえ日本語で読めるDB理論の本は残念ながら多くないのですが)、その両方がバランスよく書かれている本というのはそうそうないわけです。その点本書はまさに理論と実践の橋渡しをしてくれる本で、こういう本が出版されるのであれば日本語の技術書世界にも明るい未来があるのでは、という気分になります。

先ほども書きましたが、人類の9割はSQLから逃れられない上に、本書はNoSQLにも触れているので、人類なら誰が読んでも大丈夫でしょう。ぜひどうぞ。



ビジネス書の方は読んでない本も多いのでそれぞれのコメントは書きませんが、『HARD THINGS』は噂通りの生々しさでぐっときますね。起業したい人にはおすすめです。

明日のプレゼン大会も盛り上がることを期待しております。

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