Rimo賛否両論

はてなの新サービスRimohttp://rimo.tv/について、賛否両論Blog界では盛り上がっている。
賛成派としては「そういえばこういう思い切って割り切ったサービスってなかったよねー」的な意見が多い。たとえば、"Life is beautiful"。

機能的には、カテゴリー分けはしてくれているし、サムネールから自分で見たいものを選べるし、oresegの方が上である。しかし、「ただだらしなく面白そうなビデオを見たい」のであれば、何もしなくてもどんどんビデオを流してくれるRimoの方が圧倒的に簡単である。
この二つを比べた場合、私のデザイン・ポリシーにはマッチしているのはRimoの方だ。Rimoを最所に見たときに、その思い切った機能の絞り込み方に心の中で拍手してしまった。「機能を削る」ことには勇気を伴うのだが、その勇気に対しての拍手である。

http://satoshi.blogs.com/life/2007/03/post_2.html
これだけいろいろなサービスが出てくるともはやWeb2.0も少々食傷気味な今日この頃。そういう意味で、たしかに「こんなことも、あんなことも、そんなことまで」的なコテコテサービスはもうまにあってますといった気もするのでいまさらの映像系新サービスをやるならこれくらい割り切ってくれると逆に新鮮で大変よい。
否定派としては「結局はてなのサービスじゃなくて革新的なのはYouTubeじゃん」的な意見が多い。たとえば、"音楽配信メモ"。

さて、Rimoだが、俺が気持ち悪く思ってしまうのはこのサービスが「コンテンツ」の方を向いておらず、ひたすらユーザーの方しか向いていない、というところなのだと思う。それはどういうことか? まず、(誰もがわかっているだろうが)一応無粋なツッコミを入れておくと、Rimoで流れている「コンテンツ」は、現状すべてYouTubeに上げられているもので、それに対してはてな側で独自のフィルター処理を行い、表示させているに過ぎない。当然のことながらはてなはコストをかけて流れる「番組」を作っているわけではないし、それをストリーミングするための莫大なサーバー代を負担しているわけでもない。

http://xtc.bz/index.php?ID=446
こちらもまた一理ある。Rimoの特徴はWiiででも使えるシンプルさだが、その根幹たる映像の収集・配信の仕組みはYouTubeでしかない。はてなはあくまでもYouTubeをシンプルに使うインターフェイスを提供したに過ぎず、その膨大なトラフィックやシステムの管理は完全にYouTubeそのものでしかないことは事実なのだから。
ニコニコ動画など、最近なにかと話題の多い映像コンテンツ関係ですが、(悪い言い方をすれば)寄生系サービスとしてどこが生き延びていくのか、しばらくは動向を見守っていこうと思います。