takebowの侏儒の言葉 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2017-01-13 「ロマノフ王朝展」に行く このエントリーを含むブックマーク

take-bow2017-01-13

本日、仕事終わりに東洋文庫ミュージアムで開催されている「ロマノフ王朝展―日本人の見たロシア、ロシア人の見た日本―」に行ってきました。学生時代に史料を閲覧しに行った時とは異なり、あか抜けた感じのキレイな建物になっていて、ミュージアムがあるなんて知りませんでした。レイアウトも東洋文庫らしくてとても良かったのですが、バリアフリーの観点からはキツいミュージアムでは無いでしょうか。どこかにエレベーターがあるのだとは思うのですが、階段も狭くて急なのでそんな印象を受けました。展示内容はとても興味深いものだらけで、中でもプチャーチン来航図のヘダ丸が思ったよりも小さいのに感銘を受けました。できればロシアとぁ関係が深い玉井喜作や大泉黒石の著作や関連物も見てみたかったです。

2017-01-01 『ファンタスティックビーストと魔法使いの旅』を見る このエントリーを含むブックマーク

take-bow2017-01-01

ハリー・ポッターの作者J.K.ローリング女史がシナリオまで手がけた作品が本作。舞台をアメリカに移し、アメリカの魔法世界での出来事を描いている。『幻の動物とその生息地』というハリーも使っていた教科書の著者ニュート・スキャマンダーが主人公の物語となっている。この本ではイラストが少なく、イメージ化しにくいモノを映像で見られ、とても新鮮。ハリーの映画シリーズの後半が辛かったのに対し、本作はローリング女史の脚本だからかとても生き生きとした映像になっていて楽しめた。ノー・マジ(非魔法族、マグル)も巻き込んでの物語の展開はやはり面白い。惜しむらくは闇の魔法使いの絡みの説明が判りにくいと感じた。

★★★★ブラボー

2016-12-21 松元ヒロ・武田美穂『憲法くん』 このエントリーを含むブックマーク

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知る人ぞ知る芸人松元ヒロの絵本が出た。絵はがんこちゃんの武田美穂さん。姓は「日本国」、名は「憲法」。カタッ苦しいので憲法くんと呼ばれるキャラが自分の生い立ちや境遇を語っていくと言うネタの書籍化。今は亡き立川談志が自分の葬儀に芸をやらせたというホンモノの芸を見よ。

2016-12-20 ついに「この世界の片隅に」をみる このエントリーを含むブックマーク

take-bow2016-12-20

今年は忙しかったために映画館の上映に行く機会が少なかった。今回も無理かなぁと考えていたのだが、大ヒット上映中のために近くのシネコンでもやっていて、観ることが出来た。片渕須直監督作品「この世界の片隅に」という話題作である。絵のたおやかな感じと主役ののん(能年玲奈)さんの声を聞いて、見たいと願い続けていた。茨木のり子さんの詩「わたしが一番きれいだったとき」を思い浮かべながら見始めた。こどもの頃のすずさんも含めて、のんびりと、淡々と、穏やかに戦争に向かっていく。心がキュンとなった初めのシーンは、筆箱の短い鉛筆が一本というもの。そうだった、昔はみんな鉛筆を大事に使ったモノだったから。呉という軍港の郊外に住んでいるので、否が応でも戦争の方からすずさん達の日常に近づいてくる。まさに「戦争が廊下の奥に立ってゐた」(渡邊白泉)のだ。平凡な普通の日本人の生活には、このように戦争は近づいてきたのだろう。ということは2016年の今まさに、この映画の冒頭のような感じなのかも知れない。そして決定的な戦争を描いているシーンが登場する。え、えっ、そこ。どのようにすずさんの日常に戦争が「立ってゐた」のか、探りながら見ていた私には衝撃過ぎて、予期できなかった。そして絶句、涙も出なかった。日常の戦争とはこういうモノなのだろう。素晴らしいレベルの作品だが、一点だけやや不満なのがコトリンゴさんの「悲しくてやりきれない」を冒頭にもってきた点だ。エンディングだったのでは無いでしょうか。小生の蛇足の感想とは関係なく、文句なしの ★★★★★ブラボー です。

2016-11-18 シドッチに会ってきた このエントリーを含むブックマーク

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江戸時代の日本に潜入した最後のバテレンことジョバンニ・バティスタ・シドッチのものと思われる骨が確認され、そこから復元された顔像が現在、上野の国立科学博物館で公開されている。この目鼻立ちで六尺近い身長では目立ったことだろう。新井白石が神父の高潔さと教養の高さに感銘を受けたというのは、知識人同士のなせる技であろう。ただシドッチに会うためだけに常設展示620円というのは貧しい小生には厳しかったが、行っておいて良かった。

2016-08-13 吉村昭『日本医家伝』を読む このエントリーを含むブックマーク

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シーボルト展を見て、どうしても娘の「おいね」の人生を知りたくて買い求めたのが、この本である。現在は絶版なので、古本で購入しアッという間に読み終えた。12人の江戸から明治にかけての先進的な医術を納めた人たちの人間くさい人生が判る作品となっている。シーボルトの娘・楠本いねが女医になったのは知っていたが、強姦され娘を産んでいる事実などは一般的な歴史の教科書では知られていない。正規の医師試験に合格して初めて女医となった荻野ぎんも知ってはいたが、若くして嫁いだ夫に性病を移されてその治療の中から医学を志すとは知らなかった。山脇東洋・前野良沢・伊東玄朴・秦佐八郎なども表面的な知識しか無かった。今の医者と違い、権威や偏見など「世間」の不寛容と闘って今の医学の進歩があることの分かる良書だと思う。

2016-08-11 「ポンピドゥー・センター傑作展」を見る このエントリーを含むブックマーク

take-bow2016-08-11

東京都美術館で開かれている「ポンピドゥー・センター傑作展」を見に行ってきた。山の日という祝日の割には空いていて、とても見やすかった。現代アートなので(私的には)苦手な展覧会だが、兎に角、見せ方が素敵で、企画の勝利である。1906年のドュフィ「旗で飾られた通り」から1年1名一作品を並べていく。アーティストの芸術に関する言葉も添えられているのも、とても魅力的だ。絵画・彫刻だけで無く、写真や映像などまさに現代アートの見本市、これぞポンピドゥー・センターという真骨頂の作品群だ。しかも世界史の知識があれば、その作品が選ばれた理由も理解できるのが素晴らしい。1976年までの70名近いアーティストのうち、大半は不勉強で存じ上げない人ばかりだが、そんな出会いも嬉しい美術展である。ピカソ、シャガール、ブラック、マティスカンディンスキーなどの有名どころは当然、人だかりが出来ていた。ル・コルビュジエの作品も飾られていたが、西洋美術館前の人だかりほどで無い。個人的には藤田嗣治の「画家の肖像」が1928年の藤田のビジュアルだというのに驚き、その後の戦争画を描かされた時代とのギャップは本当に辛いモノだっただろうと推測された。オットー・フロイントリッヒという方の「私の空は赤」という1933年の作品が、ヒトラーの政権奪取の年であり画家のその後を思う時、とんでもない意味のある展示だなぁと感心した。1945年はどうなのか、と見に行くと壁に説明書きがあり上からエディット・ピアフの「ラ・ヴィ・アン・ローズ」が流れるという美術館とは思えない素晴らしい展示であった。最初の展示室が狭くて、大型のカンバスを見るにはキツい処だけがやや難という印象を受けた。

2016-08-04 佐倉でシーボルト展を見る このエントリーを含むブックマーク

take-bow2016-08-04

本日、佐倉市にある国立歴史民俗博物館で開かれている「よみがえれ!シーボルトの日本博物館」展を見てきた。小生の自宅からは比較的行き易かったのだが、何せ初めてなので戸惑うことも多かった。国立の独法にありがちな無闇矢鱈な広さと城址であるための坂に(暑くて)辟易した。後から両国でも見られるのになぜ遠くまで行ったかというと、時期的な理由が重要で9月からでは見られなくなる可能性があったからであった。案の定、空いているので、じっくり多くの展示物を堪能できた。鳴滝塾の模型やシーボルト&おたき&おいねの肖像画や植物のデッサンなど、実に興味深かった。こんなモノまで持ち帰っていたの?と思うような灯籠や漆器のコレクションは本当にスゴイの一言だ。japanが「漆器」の意味として通用するようになったのはシーボルトのおかげではないかと思いたくなるほどである。焼き物の方はあまり特定の○○焼に限定せず、多種多様な収集を行っている。さらに何と言っても、地図類のコレクションは本当に凄くて、中でも国外追放になったのも頷ける。しかし写しまでとっていたのに幕府はなぜ見逃したのだろうか。歴史に関心のある人はもちろん、江戸時代の人々の生活にふれたい人はぜひ一見の価値ありです。

kabakabatamanegikabakabatamanegi 2016/08/07 00:42 自分も9月の東京会場での展示を観に行こうと思っていました。
時期的な問題とは・・東京会場では展示されないものがあるのでしょうか??それともtake-bowさんのご都合でしょうか?

take-bowtake-bow 2016/08/07 09:23 kabakabatamanegiさんへ
いつもコメントありがとうございます。
小生、仕事の関係で9月以降は日曜しか自由が効かないという個人的な意味です。言葉足らずで、すみません。両国も展示物は佐倉の歴博と同じはずで、例の地図も見られると思います。

2016-07-20 「366日 命の言葉」−追悼・大橋巨泉 このエントリーを含むブックマーク

take-bow2016-07-20

あって当たり前のモノやいて当たり前の人が亡くなっていくのは本当に辛い。こうなることを予期して、巨泉さんは「遺言」や「命の言葉」を残してきたのだ。選挙の結果を知らずに逝けてれば良いのだけれど、本当に歯痒い思いをしたことだろう。多くの人が巨泉さんの凄さを語ることだろうし、ワンマンだった話をするだろうが、いかに繊細だったかを語らなければ実像を理解していないと思う。7月12日に亡くなったとのことだが、巨泉さんの著作によれば、山下清画伯と同じ命日となる。写真の野坂さんとは違うダンディズムを持っていた知識人であった。ご冥福を心からお祈りいたします。                合掌

2016-07-17 安永幸一 『山と水の画家 吉田博』を読む このエントリーを含むブックマーク

take-bow2016-07-17

NHK「日曜美術館」で観た「木版画 未踏の頂へ〜吉田博の挑戦〜」という番組で、初めて吉田博という素晴らしい画家がいたということを知りました。その中で紹介されていた「劔山の朝」という作品にノックアウトされました。生誕140年を記念した展覧会が千葉で開かれ、現在は郡山で開催されていると知ったのですが、とても見に行く時間&お金が無く、少しでも人となりを知りたくてこの本を買い求めました(一部の代表作がカラー写真で紹介されてます)。一般的な歴史で習う日本の西洋画の歴史はすべて黒田清輝グループの系統に収斂されていて、権力の臭い(裸体を描こうが権力臭プンプン)がしていて凄く違和感があったのです。それに対して、吉田博らの活躍は日本古来の絵画の影響を受けつつ、物真似ではない日本西洋画のグループの存在を知らしめるモノだと思います。そういう意味で、この本は吉田博という画家の活動を知るだけで無く、一般的な美術史の限界を理解するのに役立つと思います。山好きには絶対に堪らない作品群だと思います。今すぐにでも見に行きたいのですが、来年の7月に東京で開かれるのを首をな〜が〜くして待つこととします。

kabakabatamanegikabakabatamanegi 2016/07/19 19:36 こんばんは。
自分も千葉でやっていたのは知っていたものの、見逃してしまい・・東京まで廻ってくるのを待とうと思っていたところです。川瀬巴水の版画にもちょっと似ているような気がします。

take-bowtake-bow 2016/07/19 19:52 kabakabatamanegiさんへ
たびたびコメントありがとうございます。知っておられたのですね、流石です。小生は不勉強でこんなスゴイ(自分の好みにドンピシャ)画家がいると思いもしませんでした。来年まで待ち遠しいです。