タレ日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード

タレ日記

170720

tally2017-07-20

[] メアリと魔女の花  メアリと魔女の花を含むブックマーク  メアリと魔女の花のブックマークコメント

魔女、ふたたび。

この夏、メアリは出会う。

驚きと歓び。過ちと運命。

そして、小さな勇気に―。

監督・脚本:米林宏昌

脚本:坂口理子

プロデューサー:西村義明

音楽: 村松崇継

主題歌: SEKAI NO OWARI

原作: メアリー・スチュアート


スタジオポノック長編第一作@ママズクラブシアター。

米林監督の前作『思い出のマーニー』には感じ入るものがあったので期待していたのですが、

米林作品の中でも、最も心に残るものがなかった……。


「一夜限りの魔女」をやるなら、ワクワクさせておくれーーー!

ただでさえ、ハリポタやジブリにこすられまくったジャンル、

いわばイナゴに食い尽くされた畑での戦いなのだから、

フレッシュさをおくれーーー!

マダム・マンブルチュークの造形ひとつとっても、

湯婆婆+マクゴナガル先生の超希釈版というか……。


「魔法なんて要らない」という着地がオリジナリティなのかもしれないけど、

スピーディーに駆け抜ける一夜の中、

「考えるより先に体が動く」と自認する通り、メアリの行動は

あまりにもいきあたりばったりで思慮が浅いものが多いため、

出した結論も軽く見えてしまう。


ホウキくんに対する「都合のいい」扱いも、何度注意されても直らない。

奇しくも劇中で繰り返される「愛が足りない」という警句は、自省にも聞こえる。

背景美術等スタッフは超一流なだけに、魂が 愛が 足りないのが浮き上がってしまう。

ラストのセカオワに虚無感を感じながら、思わず赤子に対して

「きみはもっときちんと考えるひとになっておくれ」と願わずにはいられないのだった。


★★

170614

tally2017-06-14

[] 20センチュリー・ウーマン  20センチュリー・ウーマンを含むブックマーク  20センチュリー・ウーマンのブックマークコメント

母さんは、15歳のボクのことを“彼女たち”に相談した。

1979年、ボクたちの特別な夏がはじまる。

監督自身の母親をテーマに描いた、母と息子のラブストーリー

原題:20TH CENTURY WOMEN

監督・脚本:マイク・ミルズ

撮影監督:ショーン・ポーター

音楽:ロジャー・ニール

音楽監修:ハワード・パール


っしゃーーー!キタキタキター!

というこの感じはスパイク・ジョーンズの『her』(id:tally:20140728)とおんなじ。

マイク・ミルズの呪いにかけられているのに、

映画にはあんまりピンと来ず苦しんでいたところに、

ようやくおれの観たかったやつがきた・きた・きた!


映画を観ているあいだよりも、終劇後にじんわり「良かったなぁ……」と

あたたかい余韻が広がる映画でした。

親しい個人を撮ったホームビデオのようで、フェミニズムの包括になっていて、

「モラトリアム」「夏休みの終わり」を写していながら、クロニクルでもある。


監督自身の母親が投影されているドロシアの描写に、

あふれんばかりの愛が感じられてすばらしい。

演じるアネット・ベニングの笑顔のつよさよ。

わたしも 55才になっても 仕事して、流行りの音楽で踊って、

ビルケンはいて、子どもの髪ブリーチするぞ―

とふしぎとパワーがわいてきた。

そして、わたしも 後世の女子たちが歩きやすいように

ほんのすこしでいいから道をならしたいぞ―

とそんなことを思った自分にびっくりしました。

トドメに「あなたは外の世界のあの子を見ることができる。うらやましいわ」

というドロシアの言葉は、新米母のわたしにぐっと刺さりました。

★★★★★

170608

tally2017-06-08

[] 光をくれた人  光をくれた人を含むブックマーク  光をくれた人のブックマークコメント

孤島に暮らす夫婦が、大切な人を守るために下した決断とは―

愛を貫こうとした彼らの姿に、心が震える感動の物語。

原題:THE LIGHT BETWEEN OCEANS

監督・脚本:デレク・シアンフランス

撮影:アダム・アーカポー

音楽:アレクサンドル・デスプラ

原作:M・L・ステッドマン


ママズクラブシアターでかかっていたので、同じく子連れの友だちと鑑賞。

あらすじを読んだ感じだと『八日目の蝉』を彷彿とさせるし、

あの『ブルーバレンタイン』の監督だし、と号泣する気満々で行ったのですが、

相当モヤって帰ってきました。

劇場全体にもそんな空気が漂っていたような……。*1


この物語には3人の主要人物がいて、

戦争で心に傷を負ったトム、流産・死産と孤島生活で心を病んだイザベル、

そして夫と娘を失ったと思っているハナなんだけど、

問題は一番感情移入しやすいのはハナというところで……。

このひとは何も間違った決断はしていないし、

本来負わなくてよい苦しみを背負わされてしまった人。

それどころかうわべや因習に惑わされず、恵まれた環境を捨ててまで

真の幸せをつかんだと思ったら、全てを失ってしまった人なのである。

主役であるトムとイザベルの仮の幸せはこの人の苦しみの上に成り立っているわけで。


さらにそれぞれの葛藤や苦しみや愛のありようが描かれても

どうにも3人のバランスが悪い。イザベルにどうしてものれない。

実際の世の中だってアンフェアなわけだし、幸不幸はポイント制じゃない。

「罪を憎んでひとを憎まず」と自分に言い聞かせて、

本作のテーマである「赦す」ということに向き合おうとしたけれど、

やっぱり自分には赦せなかった。

てか正直「ハナさん!あんたが怒らないならわたしが代わりにぶっこみますよ!」

っつってイザベルに小一時間説教かましたいとすら思ってしまった。


モヤりすぎて後日原作も読みましたが、

こちらの方が各人の性質やバックボーン、また周りの人々を

丁寧に描きだしていて、沁みいる感動がある。

しかしやはりイザベルにはのれなかった。結局それに尽きるかも。

★★

*1:少なくとも一緒に鑑賞した友だちはそうだった

170603

tally2017-06-03

[] メッセージ  メッセージを含むブックマーク  メッセージのブックマークコメント

ある日突然、巨大飛行体が地球に。

その目的は不明−

言語学者ルイーズが解読した、人類へのラストメッセージとはー。

原題:ARRIVAL

監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ

脚本:エリック・ハイセラー

撮影監督:ブラッドフォード・ヤング

音楽:ヨハン・ヨハンソン

原作:テッド・チャン


原作だいぶ昔に読んでいて、いい感じにスカッと忘れてました。

で、鑑賞後読み返しました。

原作と比べてちょっと削りすぎじゃないか、と思うところは多々あって、

例えば、

  • ルイーズだけが特殊技能を習得する
  • 言語学的アプローチの進め方
  • 物理学サイドからのアプローチの要否
  • スタッフの少なさ、とその割に継続的アプローチを許される理由
  • 未来を選択しない理由

あたりに疑問や不自然さを感じるのだけど、

そのあたりは原作では説明されている、もしくは原作からの変更点だった。

もうちょっとていねいに説明してくれてもいいような気がする反面、

そうするとこの映画が持つ静けさや余韻は失われてしまうかもしれない。


理屈のパートをミニマムにしたことで、エモすぎるほどエモいドラマパートとの

バランスが成り立つような気もするので、映画としてはこれが正解か。

ヘプタポッドのスケールアップと、表義文字のビジュアル化はすごい!


とりあえず、わたしは、地球を救うような大きな話が

とても個人的な話に帰結する、というのがだいすきなのでふるえました。

そして理系の夫と文系の妻、ちいさな娘、とこられては、

「どの瞬間も大事にするわ」と嗚咽するしかなかったのです。


★★★★

170528

tally2017-05-28

[] スプリット  スプリットを含むブックマーク  スプリットのブックマークコメント

誘拐された女子高生3人 VS 誘拐した男23人格

恐怖は<分裂>する

原題:SPLIT

監督・製作・脚本:M・ナイト・シャマラン

撮影:マイケル・ジオラキス(『イット・フォローズ』)


かわいこちゃんたちとシャマランのちおいしいベトナム料理!

もうイベントとして最高最高でした!

シャマラン・シネマティック・ユニバースの話は聞いていたので、

アンブレイカブル』復習済。

わたしは、シャマラン作品の中では『サイン』が一番好きなので、

あの伝家の宝刀「まるだし感」が心ゆくまで味わえて楽しかった〜。

以下雑感。


  • ずっとマカヴォイだけど観てられるのすごい!
  • デニスさんが着てるシャツが、わたしが夫に誕生日にプレゼントしたものに激似 なおかつ、眼鏡と髪型も若干カブっていたので、その時点でかなりジワる
  • ビーストの速度!横移動!電球パリーン!すべて小スケール!!
  • むしろヘドウィグのカニエ・ウェストの勢いの方がモンスター級
  • ひとの傷が結果的に護符になる、というのはぐっときた
  • ケヴィン母のシーンが一番こわかったよ
  • ケイシー叔父むり!叔父殺してくれよ

★★★★

170524

tally2017-05-24

[] ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス  ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックスを含むブックマーク  ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー リミックスのブックマークコメント

銀河の運命は、彼らのノリに託された!

原題:GUARDIANS OF THE GALAXY VOL.2

監督・脚本:ジェームズ・ガン

撮影監督:ヘンリー・ブラハム

音楽:テイラー・ベイツ

音楽監修:デイヴ・ジョーダン


最高の上の上。しみじみ好きだよ……。

もうのっけから興奮しすぎてふるえる。

もともと「ノールック爆破」*1が大好物なんですが、

"Mr. Blue Sky"で!ノリノリで踊る!ベイビー・グルート!のバックで大乱闘!とか、

もう大好物のミルフィーユすぎてなにがなんだか……。

ノールック爆破系譜で言えば、口笛を吹くヨンドゥのバックで落下していく人人人!も

最高すぎてうっとりしたなぁ。


そして、登場人物それぞれが「そして父になる」まさかの展開。

チームになった前作から、さらに個々の絆をクローズアップした今作。

自分はチームものが好きなので、1の方が好みではあるんだけど、

母となった今、「血より濃い絆」には深く納得するのでした。

ベイビー・グルートのはじめてのおつかい、かわいい!かわいいよ!


追記:

後日、うちの小枝さんとママズクラブシアターデビューにて再見。

小枝は前半と後半は眠っており、中盤のみ鑑賞したのですが、

エゴの惑星のシャボン玉と、ヨンドゥの口笛ジェノサイドに、

キャッキャしておりました。

★★★★★

*1:振り向かずに去っていく登場人物のバックで大爆発

170510

tally2017-05-10

[] スウィート17モンスター  スウィート17モンスターを含むブックマーク  スウィート17モンスターのブックマークコメント

誰もがこじらせて大人になった

共感率100%!“あの頃”のリアルなイタさを描く 

愛すべき青春こじらせ映画!

原題:THE EDGE OF SEVENTEEN

監督・脚本: ケリー・フレモン・クレイグ


「顔が思い浮かんだ甘酢案件」と薦めてくれた友だちの慧眼よ!

本当にありがとう!最高・最高・最高でした!


理想と現実のギャップ、うまくいかないもどかしさ、

自己嫌悪・自己憐憫・承認欲求と戦う思春期からの、さわやかですこやかな成長!

強烈な母との折り合いや親友との仲たがい、という展開もあいまって、

大・大・大好きな『ローラーガールズ・ダイアリー』(id:tally:20100603)を彷彿とさせる。

また、主人公をとりまく男性陣がいいんだわ〜。

昼行燈の先生、けなげなジョックスの兄、かわいげ満載のサブカルボーイフレンド。

みんな推せるわ〜〜〜。


ユーモアもばっちりで、終始「アーウィンちのプールwww」とか爆笑しまくってたんだけど、

ラストが近づくにつれ、兄の本音がこぼれるシーンでは号泣。

そして、ずっと不機嫌をまき散らし実は甘やかされてきたネイディーンが自分で自転車をこぎ、

あの情緒不安定でネガティブで甘ったれのお母さんが「Ok.」と言えるようになった時には、

新米母のわたしとしては、うわーんとなってしまいました。

まだ半年弱の育児だけど、いくら周りがやきもきしても

結局それをよそに、子どもに変化が訪れる日はある日突然くる、って感じている。

先生の妻の「時間が解決する」という言葉は、

自分の人生にも育児にも照らし合わせて、深くうなずいてしまった。


音楽も、のっけからSantigold、パーティーでAnderson .Paakと最高!

片思いの男子との車中でかかるこの曲、よかったなー。

D

★★★★★