「薔薇とサムライ」 ゲキ×シネ 

teru10162011-07-06

2500円
Tジョイ博多で鑑賞。 この映画館は実に趣があって気持ちよく観ることができる。 座席もなかなか。 あのポップコーンの甘〜い香りも私は食べないけど、映画館らしさを演出。 キャナルのユナイテッドシネマに比べると車で行きにくいのがネックだけど、この2箇所でほとんどの映画を見れるのではないだろうか。  薔薇サムは中洲太洋とTジョイ系で上映。 中洲太洋も古いけどいい劇場。 だけどアクセスがネックだな〜。 ここのところ水曜は映画を見ることが多いけど、この作品は特別料金。 今回は前売りを買いそこなったけど、2000円(前売り)ならお買い得だ。 朝一の上映の回はかなりの観客がいた。 演劇ファンのみならず、映画ファンもとりこんで一挙両得。  新感線お得意のロックミュージカル。 初めて生でみた「五右衛門ロック」のシリーズ版になるのかしら。 今回のマドンナはアンヌ・ザ・トルネード(天海祐希) もうきれいっ!!男前っ!!! 誰が見てもそう思うのでは? あのカッコよさは男を凌駕するね。 もちろんそれに対する五右衛門(古田新太)も健在で、マドンナに媚びないところがいい。 最初に五右衛門ロックを見た時はあまりの派手さに目が点。 ストーリーもろくに追えない状況だったけど、だいぶ新感線にも慣れた今、ストーリーも楽しめた。 女海賊のアンヌを女王に祭りたてたガファス(粟根まこと)はマローネ(高田聖子)ラーカム(藤木孝)らと彼女を利用した陰謀を企む。 バルバ(橋本じゅん)は特異な性癖を持つが結局無愛想なデスペラート豹之進(山本太郎)とともに、アンヌの味方に。 可愛いポニー(神田沙也加)ちょっとおまぬけな王子シャルル(浦井健治)もたどたどしいながらも自分本来の生き方を探し進んでいく。 無実の罪をきせられ、十字架にかけられたアンヌを救ったのは・・・   ゲキ×シネならではの臨場感(どアップショット)はさすがだった。 汗滂沱のアンヌの美しいこと!  音楽も程よく効果的だったと思う。 実は劇場版五右衛門ロックを見たとき、ロック音楽があまりに大きくて、耳につく感じがしたので。 衣装も豪華だったし、歌やダンスもたくさん! 特に歌はちょっと歌うのではなく、たっぷり思い入れをもって歌い上げるのが正統派ミュージカルっぽくて良かった♪ すぐ歌いだすシャルルをちゃかすアンヌもまた可笑しかったけどね。 今回の作品はもう一度見てみたいな。 新感線の固定メンバーもますます意気盛んだし、ゲストの役者も華やかすぎる。 浦井シャルルは定番ミュージカルよりはまりだったかも(^^)

「デンデラ」 映画 

1000円
話題作、往年の名女優たちが総動員の作品。 年代的にも興味はあるし、観ておいたほうがよいかなーくらいで。 ある貧しい村では70になったら口減らしのために雪山に捨てられる。 息子におぶわれて捨てられた斉藤カユ(浅丘ルリ子)は極楽浄土を夢見なが体を横たえる。 わらの寝床から起き上がったカユは多くの老婆たちが働いている様子を見て「ここが極楽?」と思うが、以前に見知っていた老婆たちからここが捨てられた老婆たちでつくった村、デンデラだということ知って驚く。 「ばちあたりな・・」と思うカユだが、長老の三ツ屋メイ(草笛光子)にさとされ考え込む。 100歳のメイはデンデラの住人が50人になったのをきっかけに村への報復を考えていた。 復讐心だけが生きる支えだった。 温厚派の椎名マサリ(倍賞美津子)とはことごとく意見があわなかったが、ほとんどがメイに続いた。 決行の前に熊がデンデラを襲った。 数人が殺されて愕然とするメイはカユの友達だったクラ(赤座美代子)を囮にして熊をおびき出して戦おうとする。 メイをなじるカユに対して、体が不自由なクラは「自分の体が役にたつのがうれしい」と言う。 はたして熊を倒せたのか、村への復讐は成功したのか。。。。 終わってからもしばらく息があがるような、そういう映画だった。 上映代が一律1000円というのもあったのか、映画館は男性客も含めてかなりの数の観客がいた。 ほとんどが年輩だったと思う。 さすがに歳をとったというものの、日本を代表する女優さんはノーメイクに近くてもきれいだった。 特に浅丘ルリ子さんは舞台やTVでかなり厚化粧をしているが、このほうが凛としてきれいだったなぁ。 数年前に舞台上で見たときはきれいだけどあまりお上手な感じがしなかった(あれは演技だったのね) カユ役はとても自然な感じで揺れ動く昔の女を演じていた。 熊や雪崩や数々の困難に阻まれた復讐劇は完遂しなかったが、これで良かったのではと安堵を覚えた。 村社会の地位の低い女たちが普通に暮らしていれば起らない数々の出来事。 「自分で考えたことがねぇからわかんね」「生きるって大変だな」「歳をとることは罪か、歳よりは屑か」 徐々に自分自身の考えを強く持つようになるカユの心情がとても伝わってきた。 自分もあっというまに歳はとる。 そのときに自尊心をしっかり持てるように今を生きていかなければならないなと感じた。 若い人はそして男性はどう観る作品だろうか。