「ナイスコントロール」ぽんプラザホール

teru10162013-11-13

14時〜 2000円(優雅な午後の割引料金) 万能グローブガラパゴスダイナモ
作・演出 川口大

12日間、16公演のロングラン、甘棠館Show劇場でのロングランを思い出すなぁ。あのころは何度も行ってたけど、
最近はいろんなストッパーが増えて残念ながら1回のみ観劇。でももう一度見たいくらい面白かった!
東京、宮崎に行くという手もあるか笑

舞台はカフェバー風な作り、?下手上方と上手下に斜めになったドアがある。だまし絵みたいだけど、ちゃんとノブも
ついていて開けられそうだ。観ているだけでわくわくする。

舞台上には数人がいてどうも話の具合からここが死んだ人がいるあの世とこの世の境なのがすぐにわかる。
なるほど。。。最初からネタバレってやつだね。
そして、わけありげな人がわらわらと出てくる。
作業服の乾(椎木樹人)芸能人っぽい凪カオリ(多田香織)そのマネージャーの甘粕エリ(山崎瑞穂)
怪しげな宗教関係っぽい倉スズエ(横山祐香里)と若崎マサト(松田裕太郎)妙に色っぽい多々良マナミ(田崎小春)
他に甘粕リョウタロウ(石橋達也)二瀬コウイチ(松野尾亮) 夜河トモヒロ(竹内元一)重杉アツシ(早樋寛貴)
そして小鬼(阿部周平)

こんなにたくさんのキャストでありながら、舞台上では理路整然とした感じで話が進む。
カオリの熱狂的なファンが夜河だったり、でもカオリは作られたアイドル像に不満があったり、
あやしい教祖的な倉と信者風な若崎の関係も微妙だし、甘粕夫婦には決定的な問題があった。
野球人コウイチと応援するアツシの間にも微妙な温度差があった。

それぞれに問題を抱えた数名がなぜここにいるのかは某ホテルに宿泊していたという一要因のみ。
徐々になぜ死に至ったかを思い出した各人は唖然とする。そして。。。。。

お見事な作品構成と伏線の数々。実に面白かった!!!
これを東京、宮崎で上演するとのこと。
他地区での反応が非常に楽しみだ♪ ガラパ最強!

「清須会議」 映画 

1000円  

レディースデイ、公開前から観たかった映画。
三谷さんの作品ということもあるし好きな役者さんがたくさんでるし、
なんといっても楽しそう!
あまり歴史物は得意ではないのだけど、これは絶対観なきゃね。

織田信長明智光秀に本能寺で殺された以降の話。
すごく人望の厚い信長には、たくさんの部下がいた。
その中でももっとも重要な織田家の跡目を考える長老たち、それが
柴田勝家役所広司羽柴秀吉大泉洋丹羽長秀小日向文世池田恒興佐藤浩一)
この4人の丁々発止なやりとりがメインとなる。

最初は柴田、丹羽は三男の織田信孝(坂東巳の助)を押す。羽柴、池田は次男の信雄(妻夫木聡)。
信孝は利発だが出所の身分が低いということで難あり。信雄は行動力と意外性はあるが、軽率で常識がないところで難あり。
それらをおもしろおかしく表現しておりかなり面白かった。

それにしても的はずれな疑問だとは思うけど、なんで織田家の跡目決定権が家族でなくて他人の重臣たちなのかがわからない。
信長の妹のお市の方、この人も夫や子供を秀吉に殺されたうらみで勝家につくものの、なんでここまで発言権がないのかがわからない。
まあ、わからないことばかりだけど、最終的には秀吉が信長の子でなく、実子の子(つまり孫)の三法師を押すに至っては、果たして
織田家の存続を祈っているのかおのれの野望を企んでいるかがますますわからなくなってきた。

あまりにかけひきが多すぎて、正直者はほんとに損をするよな、という戦国の世だったけれど、ここまでおもしろいドラマを
提供してくれたのには感謝する。
他の登場人物で気になったのは秀吉の妻寧(中谷美紀お市の方鈴木京香)松姫(剛力彩芽)やっぱりいつの世も女性は苦難を強いられる。
寧は比較的、自由にふるまえたようだが、お市や松姫はなんだか可哀そうな感じだった。
そして我らが黒田官兵衛寺島進織田家の者だったとはついぞ知らず^^; ほんと歴史音痴なんでw
ちょっとしか出番なかったけど、堀秀政松山ケンイチ織田信長篠井英介)もすっごいインパクトあったな〜

「ロストインヨンカーズ」キャナルシティ劇場

19時〜 8500円  パルコプロデュース

作:ニールサイモン 演出:三谷幸喜

高いチケットはもう買うまいと心に決めていたけれどどうにも我慢できずに購入w
良かった、すごく良かった!!!
ニールサイモンはいくつか観ていて結構好きな分野だと思う。
三谷演出にしては結構シビアで笑いの少ない物かな思うけれど、
役者さんがすごくよくてかなり入り込んでしまった舞台だった。

エディ(小林隆)は、亡くなった妻の治療費のために全財産を使いはたし、
遠くで仕事をするために息子のジェイ(浅利陽介)とアーティ(入江甚儀)を母(草笛光子)に預かってもらおうと説得に来た。
母は渋るものの、同居のエディの妹であるベラ(中谷美紀)は預かることに積極的でそういう方向にむかっていった。
厳格な祖母のもとで緊張を強いられるジェイとアーティ。彼らに心を開くベラ。
エディの状況やベラの恋話などちょっとした展開をきっかけにジェイ兄弟と母との関係が変わっていく。
ずっとかたくなだった母が折れる様が見事だった。。。。

偶然なのだけど直前に見た映画が三谷映画の「清須会議
出演役者では中谷美紀が被っていた。めっちゃテンションあがった。
清須。。の寧役とは全く違うベラ役で、ちょっと普通ではない状態をすごく上手く演じていた。
自分の経験上だけなのだけど、こういう状態の人を知っている。感情がたかぶりがちでパニックに陥りやすいのだけど、
すごく透明ですごくピュアな人。ベラはまさにそんな人だった。舞台は2回目という中谷さんだけど、すっごく良かったと思う。
これからも舞台に出てほしい。
ジェイ兄弟は若かったし、やはり演技的には未熟だったと思うけど、なんだか未来を感じさせる感じでいやいや、もっと頑張りよ!!って
言いたい感じだった。

草笛さんはお歳ながら、見事な演技で、いささかの温かみも感じない祖母役だったと思う。こんなばあさんにはなりたくないな、って
本気で思った。 本当は厳しいほうが相手のためなんだろうとは思うんだけどね〜〜〜 無理w