啐啄同時

若手研究者を応援するオヤジ研究者の独白的な日記です。

スウェーデンからの学術代表団

2017年2月2日の今朝は、午前8時からスウェーデンからの学術代表団がサウジアラビアのアブドラ国王科学技術大学(KAUST)に来るというので、午前8時15分には会議室入りを果たしました。
これが延々と午前中いっぱい続きました。
我々、CBRC (Computational Bioscience Research Center)というKaaUSTの研究センターの一つとしては、既にスウェーデンのChalmersという大学と共同研究を始めて、もう2年になります。

サウジ・スーパー高校生(第2期)

サウジアラビアでのアブドラ国王科学技術大学(KAUST)のイニシアチブとして、スーパー高校生のインターンシップというのがあります。こちらでは、「SRSi」とか呼んでいますが、サウジアラビア全国から選抜された約20人ほどのスーパー高校生をKAUSTに招き(全費用は大学が負担)、各研究室に配属されて科学研究を試みるというものです。
これらのスーパー高校生は、KAUSTに2カ月程滞在し、最後に口頭とポスターで発表し、上位3名ほどが成績優秀として表彰されます。彼らは、今度はリャッドに招待され、サウジ国内大会で選抜を受けます。そこで上位の数人が世界大会に参加して、また成果を発表する競技に参加して、世界の第1位やだい2いなどを決めます。ちょうど、高校生の数学オリンピック生物学オリンピックのようなものですが、ただしこの場合は高校生の学術研究の成果とそのレベルで競争することになります。
2015年は、ワードというサウジの女子高校生が、教授の研究室に配属されました。まず、KAUST内で優勝し、サウジ国内大会でも上位入選して、最後は米国のヒューストンで行われた世界大会で堂々の第2位を獲得しました。
2016年は、アレアというやはりサウジの女子高校生が教授の研究室に配属されました。アレアは、教授たちが何を勧めることなく、リャッドでの国内大会に出場するということで、わずか4日ながらKAUSTに戻って、国内大会出場のポスター作成を行いました。
アレアは、とても可愛い高校生ですが、躾正しく育てられたようで、とても礼儀正しく洗練された優等生です。
本日が、4日間KAUST滞在の最終日で、挨拶をきちんとして帰って行きました。国内大会で上位で選ばれることを願って止みません。

コアラボ・可視化ラボ

アブドラ国王科学技術大学(KAUST)には、日本の大学の共通機器センターやそのサービスを大規模に拡大した「コア・ラボ」が存在します。これはKAUSTの目玉の一つでもあるのですが、NGSと呼ばれる最新の各種の次世代のDNAシーケンサーはもちろん、プロテオミクスの質量分析装置、各種電顕、NMRからタイタン顕微鏡、各種のセルソータ、組織切片作成装置など、ほとんどすべてが揃っています。それも作業サービス付きです。もちろん、これはバイサイエンスという分野についてです。
その他、世界第7位のスーパーコンピュータやそ他の各種のITサービス、化学工学や燃焼工学の高額機器、ミクロフラディクスナノテクノロジーなど、凄いサービス機器とサービスが充実しています。海洋調査船や海洋養殖実験タンクなども、コアラボです。
その中に、可視化ラボ(Visualization Lab)があり、彼らの要請で共同研究を始めました。可視化技術を用いて、教授達の研究で何が役に立つのか、考えどころです。今日は、その第2回目の話し合いがありました。
忙しい毎日が続いています。