超ライトオタクの誕生


タイトルは、これから。


ブログ論壇の誕生 (文春新書)

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最近、気になっていたことがあって、それがこれ、






濱野  そういう状況があって、昨日、DENPA!!!というテクノウチさんもDJプレイしたクラブイベントがあったんですけど、そこではオタクもコスプレイヤーもクラバーも、トライブにかかわらずみんなで神曲電波ソングを大熱唱するに至っている。彼らが一部で言われるところの第四世代オタクなのかな?




テクノウチ  私は、「超ライトオタク」と言っています。『電車男』によってオタクと言ってもあまり恥ずかしくない土壌ができたので、ニコ動で東方を見て「俺、オタクなんだぜ」とむしろ胸を張って言うような(笑)、オシャレな格好をしたオタクが超ライトオタク。


 

              「ユリイカ 増刊号 総特集=初音ミク」 148ページより抜粋




「DENPA!!!」というクラブイベントの事を、濱野智史さんが「クイックジャパン」やゼロアカ道場同人誌でのインタビュー記事で熱く語っていたので、かなり気になっていた。





どういうクラブイベントかというと、渋谷や青山にばりばりのコスプレイヤーを呼んで「ニコ動」で流れる電波ソングとかアニソンとかをガンガン流すという感じのクラブイベントをやっているそうな。主催者の方はファッション業界の人らしい。オタクだけでなくクラバーっぽい人も来ているそうだ。





初音ミクの曲が流れたら、初音ミクの格好した子がフロアのステージに上がって歌う真似とフリをしたり、星間飛行が流れたらランカ・リーの格好した子が出てきて歌う真似とフリをしたりと、みんな熱狂しているそうな。諸々の詳細は「DENPA!!!」のサイトに載っているらしい。




クイックジャパンや同人誌の記事を読んで、ニコニコ動画に詳しくない僕はちょっと驚いたというか何というか。




「ニコ動によって、オタク文化をファッションとして消費しているライトなオタク」が出現しているなんていう言説はかなり前から存在していて、今更な感じがあるけど、こんなクラブ系イベントがあると聞くとちょっと衝撃を受ける。アキバ系の音楽を鳴らすイベントは昔からあったと思うけど、クラブカルチャーの中でそういうイベントがあるっていうのが驚きだった。僕のイメージではオタクとクラブなんて両極端に存在しているものだという感じだったけど、現実にはそうじゃないらしい。今や、オタクとは程遠かったガチでオサレな人達がオタク(?)になっているっぽい。オサレな人達や無遠だった人達がニコ動によってオタク文化接触して、ハマっていっているのかな。僕の実感としては、本格的にオタクがライト化というか、オタクじゃなかったオサレな人達がいっぱいオタク文化に参入して来ているんだなと本当に思うようになってきた。




DQNとオタクが接近しているとかいう内容の記事をちょっと前に読んだけど、オシャレな人達も接近しているんだなとも思ったり。





「ニコ動で東方を見て「俺、オタクなんだぜ」とむしろ胸を張って言うような(笑)、オシャレな格好をしたオタクが超ライトオタク」←はっきり言えば、こういう方達を「オタクじゃないじゃん、ニコ厨じゃん」と言い切ってしまう事はできると思うんだけど、なんかどうもしっくりこない。「ニコ厨だろ」と簡単に切って捨てるのは、オタク文化がオタクではない人達によって消費されていくのが嫌だから言っているように僕はどうしても思ってしまう。ライト化して薄くなっているとは言え、オタクには変わりないと思う。




そもそも、オタクの定義自体が電車男ハルヒやニコ動等でかなりあやふやになってきているような気がする。一定以上の知識と教養を兼ね備えてるのがオタクなのか、オタク文化がただ好きなのがオタクなのか、今やどっちかよくわからない。多分、2008年現在の世間一般に広がっている定義としては後者のことを示すのが普通なんだと思う。僕は前者だと思うけど。




ニコ動でここまで状況が変化していくのって凄いというか、はっきり言ってついていけないというか。二十歳そこそこの僕がもうついていけないっていうのもなんか変だけど。ニコ動をそんな見ない僕にとって、完全に未知のオタク文化なんだよな。




中学生の女の子達がハルヒらきすたのダンスを踊っているらしいし(どういう記事かちゃんと覚えてないけど、多分こんな内容だった)、数年後には女子高生が電車の中で普通にアニメ観ていたり、コスプレっぽい格好のファッションが10代の女の子達に流行ったり、とオタク文化が浸透していくのかなぁ。