ハウルの動く城


ジャンル:アニメ 
お勧め度:★★★★(85点)
POINT<メッセージ性・HAPPY感・STORY・映像美・MUSIC

愛国主義全盛期で戦地に赴く兵士を称え、歓呼する人々や人々を脅かす荒地の魔女ハウルの動く城。そんな中で荒地の裾の町で帽子屋を営み、ひっそりと暮らすソフィー。
ソフィーは何をやりたいのか分からず、ただ亡き父の残した帽子屋でこつこつ働いていたが美人で明るく人気者の妹のレティーから「本当は何をやりたいの?」の問いかけや街で絡まれた兵士から助けてくれたハウルとの出会いに困惑する。

そんな中、帽子屋を訪れた荒地の魔女の怒りを買い老婆に姿を変えられてしまう。ここからソフィーらしい人生が展開していく。本当の自分を見つけ出すきっかけとなる。
「本当の自分探し」という永遠のテーマをソフィーという姿を借りて強くなろうとする自分を老婆に見立てて、観る側に訴えかけつつ、一歩一歩確実に成長する主人公ソフィーの姿から勇気を与えてくれます。

老婆の姿のまま、帽子屋で働くわけにはいかずそっと逃げ出すソフィーの姿は前向きで生き生きしている。耕地を目指す途中、かかしを助けたことからハウルの動く城で家政婦として働くこととなる。城の住人の美青年ハウルハウルの弟子マルクル、火の精カルシファーと共に送る日々の中で彼らの秘密に触れ、彼らとの絆を深め家族となっていくソフィー。
戦争というテーマを深く取り入れた作品にもなっていて、ストーリー以外の部分でも考えさせられます。宮崎作品ではナウシカもののけ姫ラピュタなど「戦争」について考えさせられる作品が多いですよね。それでいて希望や夢が詰まっていて心が躍るような作品でもある。本当にいつも感動させられます。
ちなみにハウルの声優役の木村拓也さん、すごくぴったりでハマり役だと思います。女性ならこの映画を観ると少なからず、ハウルに恋をしてしまうのでは?不安や自信のなさを抱きつつも強くなろうともがいている時、ほんの一押ししてくれる優しさと愛情が必要なことありますよね。ハウルはまさにソフィーにとってそんな存在。

この作品を観ることで少なからずとも明るい前向きな気持ちになれることは間違いないでしょう。戦争をテーマにおりこんでいる部分もありますがすがすがしい気持ちでラストを迎えることが出来ます。是非観て下さい。