「ゼルダの伝説 夢幻の砂時計」宮本茂氏インタビュー公開中 〜 多数の動画も

本体、ソフト共に今年も絶好調なニンテンドーDS。一方で、ソフトがまんべんなく売れたり、旧作がずっと長期間売れ続けることもあり、単独のタイトルとしてだと、昨年までのような怪物的な売り上げを見せるソフトは出ていなかったりします。売り場を旧作と新作、どうやって配置するかで悩んでいるショップも結構あり、この点は任天堂、岩田社長も自らの講演で課題点として言及していましたね。

そんなニンテンドーDSの中で、ここ最近としては一番の目玉タイトルが「ゼルダの伝説 夢幻の砂時計」ですね。

ゼルダの伝説 夢幻の砂時計

ゼルダの伝説 夢幻の砂時計

流通、小売り関係でも期待度は高いようで、忍さんのところの情報によれば初回出荷は約35万本程度の模様。Wiiトワプリが40万ぐらいで伸び悩んでいる感があるので、それは一気に越えてきそうな印象もしますね。

ただ、このDS版のゼルダは操作が全てタッチペンのみということで、正直ゼルダファンの中でも賛否両論があるようです。すでにDSステーションでの体験プレイは可能になっているようなので、実際プレイした人もいるとは思いますが、現在Touch-DSのサイトで宮本茂氏のインタビューが、複数の動画付きで公開されています。

Touch-DS.jp - ゼルダの伝説 夢幻の砂時計

インタビューでは、今まで具体的になかなかイメージのつきづらかったタッチペンでの操作も、動画によりいろいろ見ることができますね。

マウス操作とも通じるポインティングでの操作

攻撃などは敵をポインティングするだけ。この辺はラグナロクなどマウスで遊ぶアクションRPGとも近いですね。ラグナロクだとCtrlを押しながら左クリックすると、自動的に同じ相手を殴り続ける、とかありましたがそういったのはないんですかね?まあ、動画を見る限りは、リズムよく敵をタッチを繰り返す、という感じみたいですが。ヒットアンドアウェイが基本なんでしょうね。

面白いのは、ブーメランの操作ですね。右上のブーメランアイコンをタッチし、タッチペンでブーメランの軌道を記述、それに沿ってブーメランが飛ぶ感じです。これはなかなか斬新な印象ですね。感じとしてはカーソルを動かしてロックオン→一気に殲滅というのに近いですが、このブーメランは別にロックオンするわけではありません。当然投げている間にも相手は動いているわけで、その辺も読みながら軌跡を記述する、先読みも含めた攻撃はなかなか楽しそうな雰囲気です。

その他、ジャンプアクションや障害物の操作なども、基本的にはタッチのみ。トワプリでも複数のボタンを押して操作とか結構複雑でしたが、DS版は入力系統が1つというのは、シンプルで分かりやすいですよね。その分深い操作がしづらいということもあるかもしれませんが、回転切りも動画を見る限りだと敵に囲まれた際にとっさに円を描く、という感じなので結構直感的、かつレスポンスもなかなか。この辺は流石宮本チェックが入っている、というところなのかもしれませんね。

ならではの工夫も

上記操作性以外で、宮本氏のインタビューから感じる「らしいなぁ」という独特の工夫は「ルビ機能」でしょうか。今回のDS版は子ども、女性なども当然意識した作りになっているわけですが、ただでさえ解像度の低いDSではいちいち感じにルビを振っていたのではどうしてもせまっくるしい印象を受ける可能性があります。そこで、会話中の感じにタッチするとルビが表示されるという機能を実装。なかなか面白い工夫ですよね。もちろん、漢字が読める人にしてみればどうでもいいつまらない機能かもしれませんが、こうしたところに目を向けて開発できることが、任天堂の強さのように思いますね。

ただ、このルビ機能のせいで、メッセージ送りでタッチする場所が右下の▽固定になっているのは、もしかすると操作性に影響するかもしれませんね。会話文は画面上のどこでもいいからタッチすれば送れるようになっていた方が、快適な気はするんですけどね。

あとは、「いいえ」を選んだときの文章を凝っているというのがちょっと興味深いですね。ただ、「現実を意識させる」という部分が結構入っているようなので、それがどの程度なのか。最近のアニメや漫画ではそうした現実を意識させるメタ要素は満載なわけですが、ゼルダで一体どういった要素を入れてくるのは、本当に冷めない程度の絶妙なバランスになっているのか、関心のあるところです。

ゲームの出来&売り上げはいかに?!

以上、宮本氏のインタビューページから、自分の受ける感想を触れてみましたが、はたしてどの程度の出来になっているか。Wiiゼルダは、インタビューの量も膨大で、とにかく宮本氏の熱い情熱が感じられたのですが、このインタビューは文章量が少ないこともあり、内容についても純粋に宣伝トークっぽい感じがします。なんとなく、このDS版についてはWii版ほど宮本氏は深く入り込んだりしていない印象もするんですよね。もともと、GBA版とかもカプコンが作っていたこともありますし、携帯機向けゼルダについては宮本氏はそういったスタイルなのかもしれませんが。
個人的には、Wiiトワプリもろくに進んでませんし、相変わらずたまっているソフトもあるためこのDSゼルダはスルー予定ですが、果たして出来がどうなっているのか、ライト層狙いがうまくいくのか、そういったことについては注目して見ていきたいと思います。DSのNewマリは女性層へのアピールが非常にうまくいっていましたし、このゼルダもうまく女性DSゲーマーに受け入れられると、相当化けるかもしれませんしね。果たしてどうなりますか。