共産主義者の料理法


初代タイガーマスクがプロレス界に残した功績や、佐山聡総合格闘技の確立に果たした役割は果てしなく大きいと考えるわたくしではございますが、彼の偏った思想性にはいつも呆れさせられます。


http://nikkan-spa.jp/354877

イクメン、料理男子は共産思想!」佐山聡氏、吼える

◆今の日本は、魂を抜かれた状態。 武士道が失われ、フリー主義に陥った日本が堕落するのは必然

「現代人のマナーが乱れきっているのは、今の日本に武士道精神のような“原理主義”がないから。問題は『いつからこうなってしまったのか?』ということ」

 そう語るのは、初代タイガーマスクこと佐山聡氏。自ら立ち上げた心武一体型武道「掣圏真陰流」の試合では選手が日本刀を携えて入場してくるなど、徹底的に武士道を追求する佐山氏は、こう嘆く。

「かつて日本には “武士道”という原理主義があり、礼儀や作法も非常に厳格だったわけです。そうした厳しい教えが、戦争に負けたことによって否定され、なくされてしまったんですよ」

 その結果、「既存の価値観を否定することを是とする共産思想と、フリースタイルがはびこり、マスコミの報道によって、それが『世界の常識』と信じ込まされてきた」のだという。「社会の潤滑油としての意味に限ればフリーな部分は必要だが、それは根幹の価値観に原理主義があってこそ」と佐山氏。

「例えば、イクメンとか、料理も男子が作るとかは全部、共産思想。それを知らないのは、日本人だけです。また、日本人は食事でズルズル音を立てたり、酔って乱れたりしますが、あれも世界の恥。酒で無礼講なんて欧米にはないですから。言葉の乱れもひどいですよね。ヒップホップの上っ面だけマネて『マザーファッカー』とかいって中指立てたりしてるバカがいるけど、あんなの許せるわけないでしょう!」

 と佐山氏は熱く語る。

「僕は、おばあちゃんが正座の仕方や、“切腹のやり方”を教えてくれた。今はそういうことに興味を持つ環境も、機会もない。僕の塾の生徒は、電車で妊婦を席に座らせないとか、マナーがなってないヤツがいたら注意しますよ」

 では、今の日本人の心に再び武士道精神を宿らせるには?

「まずは各々が正しい言葉遣いや、酔ってもブレない、などの意識を持つ。その上で、メディアが報じない、世界の原理主義を知ること。『俗流はともに議し難し』という吉田松陰先生の言葉がありますが、テレビとか世俗に惑わされてはならないんです。そして、どんな方法でもいいから、武士道の復活が必須。いいんじゃないですか、それこそAKBが『私は原理主義で走りたい』って歌っても」

 あの国民的ヒーローの提言を、この国はどう受け止める?

佐山聡氏】
’80年代前半、初代タイガーマスクとして一世を風靡。のちに、シューティングを立ち上げ、近代総合格闘技を創始。現在は、心武一体型武道「掣圏真陰流」総監を務める傍ら、自らの団体『リアルジャパンプロレス』でも活躍中。

佐山さん、あなた94年までは「二度とプロレスの世界には戻らない」って公言してたよね。あれだけプロレスの悪口を言ってたのに、何事もなかったようにプロレスの世界に帰ってきて、「ただの布キレ」と言ってたマスクで商売するのって、武士道としてどうなの?


最近じゃあ、大仁田厚との戦いを盛り上げるために、「武士の魂」のはずの日本刀を奪われるなんてアングルまで仕掛けてたよね。
http://www.tokyo-sports.co.jp/prores/55217/


そんなふうに商売に利用しておいて、「武士道」なんて言えるんかね?


まぁ佐山さんのアレ具合は昔から有名ですから、今さらどうこう言うことでもないかもしれません。日本人の大半が農民の子孫なのに武士道をもてはやすのも、よくあることです。



それより、面白いのは「イクメンや料理男子は共産思想」というトンデモ発言ですね。気に食わないものを何でも共産主義にしてしまうのは反共の人にありがちなことですが、男の料理が共産主義的だなんて聞いたことないですよ。「マルクス主義フェミニズム」ってのはありますが、別にマルクスが作ったものじゃないし。
プロレスラーは合宿生活をしますから、必然的に料理男子になります。引退後に飲食店の経営をする人も多いですね。

ちなみに、キラー・カーンの経営する「ちゃんこ居酒屋カンちゃん」は歌舞伎町から西新宿に移転し、1月15日にオープンしたそうです。


「料理男子は共産思想」と考える佐山さんですが、もしかしてこのコントを見たんじゃないですかね。

これは、『空飛ぶモンティ・パイソン』終了後にエリック・アイドルがやっていた『ラトランド・ウィークエンド・テレビジョン』で放送されたコント。レーニンの司会により、マルクススターリンがレシピを教える料理番組の体裁です。最後の歌が最高すぎる。


あ、そういえば佐山さんにとっては神にも等しい猪木さんにも、こんな本があるんだった。

闘魂レシピ

闘魂レシピ

そうか、真光やイスラム教を渡り歩いたアントニオ猪木は、実は共産主義者だったのか……