大航海時代<フランス王国最大の港湾都市・マルセイユ>


☆初めましてだね。アタシはベロニア家の長女、ジョシュア・ベロニア。

☆今回はフランス王国港湾都市の拠点「マルセイユ」を紹介するんだけど、2人とも出払っててねぇ、アタシが紹介する事になったみたいなんだけど・・・まぁ、始めようかネ。

☆フランス南部の地中海に面した所にフランス王国一の港湾都市マルセイユ」が在ります。

翻訳家「マルセイユ古代ギリシャ語のマッサリア、もしくはラテン語訳のマッシリアから付けられたと言われています」

マルセイユの起源は紀元前600頃に小アジアから来た古代ギリシャ人の一民族「ポカイヤ人」が作った街が始まりで、マッシリアと呼ばれました。

<ローマ式円形闘技場

☆マッシリアは交易で栄え、紀元前3世紀から2世紀に起きた、古代ローマ帝国カルタゴの戦い「ポエニ戦争」でローマ側に加勢、自治都市として発展、ローマ化が進んでいきます。

マルセイユの紋章>

☆しかし、紀元前49年カエサルとグナエウス・ポンペイウスとの内戦がローマ帝国で勃発し、マルセイユポンペイウスを支持しましたが敗北し、自治都市としての力を大きく失いました。

☆10世紀、神聖ローマ帝国の属国・プロヴァンス伯爵に支配されましたが、1481年プロヴァンス伯爵領がフランス王国によって併合された為、マルセイユフランス王国領となりました。

フランス王国の下でマルセイユは工業・造船・石鹸・食品加工などの製造業とともに交易港としても機能しフランス王国一の交易港として繁栄していきます。

看板娘「あら、いらっしゃい。いつものブイヤベースする?」

☆名物料理の魚をすり潰したスープ「ブイヤーベース」は海から戻った漁師の体を温める庶民的な料理です。

(☆現代では高級料理として定着、地酒の白ワインと大変相性が良いとの事です。)

☆「パスティス」はマルセイユ産のハーブ・「スターアニス」「リコリス」「フェンネル」などで香りを付けたリキュールでアルコール度数は40〜45度というとても強いお酒で、水で割ると白く濁るのが特徴。食前酒として愛飲されています。

交易店主「フランスはワインが有名だが、マルセイユって言ったら石鹸だろ」

マルセイユ石鹸太陽王の異名で知られる「ルイ14世」が(獣臭くない石鹸が使いたい!)と言って勅命を発し開発されたと言われています。

☆石鹸は古代から作られていましたが、獣油と灰で作られていたため獣臭かったそうです。

☆しかしマルセイユ石鹸はオリーブ油と海藻灰で出来た上質な石鹸で、たちまち大人気となりましたが、品質を保つために生産制限がされたとの事です。

フランス王国最大の港湾都市マルセイユ」、恵まれた立地にもかかわらず、フランス国内の混乱により、大航海時代に他国より大きく遅れてしまいます。生産業と湾岸施設が一体のこの都市の真価が発揮されるのは、もう少し後になりそうです。


☆現代のマルセイユは人口82万人、110航路・120カ国の360以上の港と連絡しヨーロッパ第3位の海の玄関口としての規模を誇ります。また2013年の欧州文化首都になることが決定しています。

☆140体の聖人の彫刻が並ぶ「サン・ピエトロ広場」

サン・ピエトロ寺院

<流刑島・イフ城>

ノートルダム・ド・ラ・ガルド教会>

<教会内部>

☆縞模様が特徴の「セント・マリー・マジョール教会」