藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

専門家から一般へ。

参院選の経過を見ていて、もう結果は出ているあたりから面白くなった。
特に「当選した議員さん」を見ていて何タイプかに分かれているな、と思ったのである。

全体的な印象で言えば「ずいぶんと若返り」。
昔はもう政治家といえばまず九割方が「顔が黒く、目の縁にクマが深くて、濁った瞳」という感じがしたものだ。(私見です)
今でもそういう「旧式の顔つき」の人はいるけれど全体の2割程度の印象だ。
代わって「若目の女性」「他業界からの中年男性」「若手の男女」が増えていると思う。

政治家のベテランに聞くと「政治は政治のプロのもの」という言が強いけれど、そんな構造にも変化が起きているのではないだろうか。

たとえスキルや知識が未熟でも、「これからをフラットに考える」とか「利権を別に行動できる」というのはこれまでの政治家と比べればニュータイプだ。

結局のところ、今の日本の「大企業病」とか「官僚主義」は否定されつつも一朝一夕には変わらない。
そんな現実をどうして少しづつ変えてゆくのか、というモデルが今の政治に現れているような気がした。

今回の選挙は与党が勝って、その後の経済政策がどうなるか?という話が早くも話題になっているけれど、どうやら「選挙そのものに対する接し方」がいよいよ変わりつつあるような雰囲気を今回の参院選で感じたのである。

今の豊かな若者の感性で、しかもかなり冷めた目で「これからの価値観」について議論してみたらどうなるだろう。
「経済成長」とか「税と社会保障」とかいう題目は"なんで?"という一言で却下されかねない。
もっと実室に向いた、もっと本当に必要なことを、これからの若者は定義してゆくような気がする。

「既存の理屈」が覆せるのは、そうした「ちょっと無理筋、革命的な力」でないと難しいのだと思う。
今の政治が、そうした「ソフト革命」へ向けての準備を手伝っているのだとしたら、なかなか今の選挙戦も楽しい感じがしてくる。

「物言わぬ若者」はいつまでもそのままではないのだ。