藤野の散文-私の暗黙知-

毎日の中での気付きについて書いています

カリスマ販売員。

家電やオーディオを量販店に見に行くたびに感心するのが店員さんの知識だ。
家電にしてもネットと接続したり、AIとか新機能搭載とかで高度化が著しい。

そもそも「スマホの契約プラン」などはもう介護保険なみに複雑で、到底一人で選び切るのは不可能になっている。

某量販店に行ったとのこと。
「家族全員でスマホが5台。ガラケー1台。モバイルルーター2台。固定電話1回線。ケーブルTV3回線。どんなプランがいいですか?」
と訊いた。
すかさず「トウさん! トウさん!」と店員が叫ぶ。
みればパソコン売り場からも「トウさん!ちょっと来て!!」
さらにはリピーターと思しき若者が「あのートウさんいますか?」とトウさんは大人気だ。
現れたトウさんはまだ若い女性。

聞けば彼女は、今の日本の回線の契約プランを熟知し、さらにお客の使い方を把握して、さらにさらにお客の希望するオプションや保険などを聞いて最適なチョイスができるのだという。

もちろん、どのスマホがどんな機能を有し、どんな新技術が採用され、使い勝手やメリットデメリットなどの製品情報も知った上でのことだ。

ここまで来ると単なる製品案内の域を超えるコンサルティングの様相である。
しかもトウさんはお客が聞いてくるだろう質問を予測し、「大丈夫です。問題なく移行できます。」「移行できない場合はこれこれです。」「このスマホはメーカー保証が3年と長いです」と瞬時に回答する。
説明された客は導かれるように「あじゃそのプランで」という感じだ。

聞けば彼女は中国の南方出身で、日本の大学院生だという。
研究の傍ら、日本語の勉強も兼ねて家電やキャリアのことを毎日勉強するのだという。

ビックカメラ超法規的措置をもって彼女の処遇を上げないと、間もなく他企業からヘッドハンティングされてしまうだろう。
どんな職業でも"懸命"にやればすごいことになる、という好例を知ったイヤホン売り場であった。(汗)