批評とお金とそのまわりの関係

 波状言論5号(有料メルマガ)の北田暁大さんと東浩紀さんの対談
リベラリズム動物化のあいだで」より。
 この文章を読んで、いわゆる「ニューアカ」と建築の関係の微妙な部分や、
昨日の会田誠さんのメディアアートに対する発言の深さが
よりはっきり解ったような気がします。


東:そう。建築批評というのは、まさに批評の名を借りた広告として機
能していたわけですね。しかもそこで動いている資本は巨大なわけです。
スノッブな建築業界も、一皮剥けば土建屋でありゼネコンなんですよ。
設計事務所は施工業者を騙すために、業者はクライアントや地域住民を
騙すために「高級」なプレゼン資料を必要としており、批評家や思想家
はまさにその資料の製作のために高報酬でシンポジウムに招かれる。こ
の構図は、学生の僕にもかなりはっきりと見えてしまった。実際、例の
『Any』シリーズは某ゼネコンが資金を提供していたはずです。そして、
そういう構造は、実はハイカルチャーではみな同じなんですね。ずっと
あとになって、村上隆さんのスーパーフラットに絡んだときにもまった
く同じことを感じた。だから僕は離れてしまった。

任天堂がGB系エミュレーターの特許を取得

http://gameonline.jp/news/2004/03/14001.html
http://slashdot.jp/articles/04/03/14/1125230.shtml
 特許が認められるとすれば、
低い性能の対象プラットフォーム
(ex:飛行機や電車のシート後部/PDA/携帯電話)のディスプレイ上で

 ってところでしょう。
 
(注:けど、こちら ( Nintendo Inside ) の記事では
http://www.nintendo-inside.jp/news/131/13187.html
性能の高いハードって書いてあります。
こちらが本当だととんでもない特許でソフト業界世界中が大騒ぎだ!
これは誤訳でしょうね。)
 
 コナミポップンミュージックファミコン版(w
http://duck.cool.ne.jp/gamebaka/sencon/popn.html
とかはもろターゲットになるでしょう(w 。

 しかし、異なるプラットフォームのハードを比較するなんて微妙なところです。
エミュレーションが可能・(あるいは不可能)な理由のひとつは、
個々のハードごとの"性能バランスの偏り"があるからですし。
ハードウェア実装されたカスタムチップ内プログラムの動作の速さと
ソフトウェアで走らせるプログラムの速度差は10倍以上あったはず。
加えて、OSが乗っているマシンだとそのOS分の負荷も考慮する必要がある。
 だからこそ、初期のファミコンエミュ+windows95世代PCでは
DOSモードで走らせる必要があったとか、
あれだけの性能差でもフレーム落ち(落とし)問題やサウンド処理には問題があった...。

 また、ジェット機機内用端末や携帯電話やPDAとAGBのどちらが性能がいいか劣るかなんて、
メガドラvsSFCvsPCエンジン」のような2ch的な不毛な論争になるかもしれません(w。
まさか、液晶画面の大きさやグラフィックチップの性能だけとかで
判断するとか言わないでしょうね。
 
 あと、これって、既知のエミュレーターが(アンオフィシャルとはいえども)
大昔から既に色々とある場合、特許は成立するんでしょうか。
据え置き機のエミュレーターでは過去に色々あるけど、
モバイル可能な端末だから特許が成立するというのは今のPDAなどの性能を
考慮するとなんだか微妙な気がします。
 文面を読むとはったり特許のような気がしてなりませんが。

 まあ、任天堂法務部がその辺りでどう動くのかに今後注目します。

そういえば、ゲームボーイアドバンス上で動くエミュとしては

 ファミコンエミュやPCエンジンエミュや、
あるいは帽子屋インサイドさんの一連の仕事(これは移植?)なんかが
あるわけですが、この辺りはどうなるんでしょう?
 
 AGB上で動くPCエンジンエミュなんてのは、
かなり高めのクロック周波数やPCエンジンの拡張性などを考慮すると、
この任天堂の文面からしてかな〜り微妙な存在になりそうです。