イアン・マキューアン「アムステルダム」

アムステルダム (新潮文庫)

アムステルダム (新潮文庫)

 英国のブッカー賞をとった小説だが、タイトルを含めて、人を食っている。ブックカバーの内容紹介では・・・

 ロンドン社交界の花形モリーが亡くなった。痴呆状態で迎えた哀れな最期だった。夫のいる身で奔放な性生活をおくった彼女の葬儀には、元恋人たちも参列。なかには英国を代表する作曲家、大新聞社の編集長、外務大臣の顔も。やがてこの三人は、モリーが遺したスキャンダラスな写真のために過酷な運命に巻き込まれてゆく。

 3人の運命は「過酷」というよりも、悲惨というか、笑ってしまうというか、英国的な悲喜劇。「大新聞社」は、マードックが買収した後のタイムズといった感じ。作曲家と編集長は、マキューアン言うところの「アムステルダム」されてしまう。英国的ユーモアはブラックな味がするなあ。

西松スキャンダルは民主党・小沢代表を直撃

国内で多額の裏金を作っていたとされる準大手ゼネコン「西松建設」(東京)の政治献金に絡み、東京地検特捜部は3日、小沢一郎民主党代表の資金管理団体陸山会」の会計責任者で、小沢代表の公設第1秘書を務める大久保隆規容疑者(47)、西松建設前社長の国沢幹雄容疑者(70)=外国為替及び外国貿易法違反の罪で起訴=ら計3人を、政治資金規正法違反(虚偽記載)の疑いで逮捕し、東京都港区の陸山会など関係先の捜索に乗り出した。

 西松建設の闇資金スキャンダルは、自民党ではなくて、民主党で爆発した。しかも、小沢代表の秘書という、ど真ん中。民主党がいまの勢いを持続するには、小沢代表は・・・。やっぱり辞めざるを得ないのだろうな、政権交代のためには。

トヨタの金融子会社が政府資金を要請

トヨタ自動車の金融子会社であるトヨタファイナンシャルサービスが米自動車ローン事業の資金を確保するため、国際協力銀行に2000億円規模の融資を要請していることが3日分かった。金融危機の影響で民間金融機関から資金を調達する条件が悪化しているのに対応する。同社が利用するのは、海外で事業展開する日本企業に対して国際協力銀が新設した緊急融資制度。調達通貨は米ドルとみられる。同制度を利用するのは自動車業界では初めて。ほかの企業でも利用が広がる可能性がある。

 トヨタの金融子会社でさえ、必要な資金をとれなくなってきているのか。すごいことになってきたなあ。ドルは不自由しないように思えるけど、そうでもないんだなあ。