紙ベースの仕事の仕込み他に追われて、すっかりウェブから遠ざかっておりました。その一端をご案内します。


相棒・吉川浩満id:clinamen)とともに、季刊InterCommunicationの次号(No.57)「特集=読書のマトリクス」に、「媒介者としての哲学」を寄稿しました。


今回は、『心脳問題』ジョン・サール『MiND』とはすこし趣きを変えて、哲学思想書を中心に選書・解説しています。気がつけば舶来書ばかりになってしまったのはこれいかに。拙稿はともかく、他の執筆者の皆さんのブックガイドがたのしみです。発売は、5月25日頃の予定です。


NTT出版 > 『InterCommunication
 http://www.nttpub.co.jp/ic/ic001.php


ユリイカ2006年6月号(青土社)は、「特集*任天堂を予定しています。同特集号に「ゲームへの寄与――任天堂のスピリット・オブ・ワンダー」という文章を寄稿しました。


同誌は「詩と批評」の雑誌として三十余年の歴史をもつ雑誌ですが、ヴィデオ・ゲームを特集するのははじめてのこと。この特集をきっかけに、今後もいろいろな角度からゲーム関連の特集が組まれるとよいなァと思います。こちらも発売は、5月2528日頃の予定です。


私事ついでに。この4月から、専門学校でヴィデオ・ゲーム企画の講師をはじめました。ヴィデオ・ゲーム企画志望者の若い皆さんを相手に、毎週、ああでもないこうでもないとゲームの作り方と論じ方について議論をしています。ゲームを作るときとはまた別の思考が必要となって、愉快な時間です。ここで考えさせられたこと——思考とは状況に強制されて発動すると言ったのはドゥルーズ先生だったでしょうか、けだし至言であります——を含めて、上記論考とは別に準備中のヴィデオ・ゲーム書に活かしたいと思います。


青土社
 http://www.seidosha.co.jp/index.php?FrontPage


任天堂
 http://www.nintendo.co.jp/



拙訳書『MiND――心の哲学山本貴光吉川浩満訳、朝日出版社、2006/03、ISBN:4255003254)について、山形浩生さんと茂木健一郎さんが書評を書いてくださいました。ありがとうございます。


山形浩生「今月の一冊」(『Cut』2006年5月号、vol.196、rockin'on)


⇒rockin'on > Cut
 http://www.rock-net.jp/cut/index.html


茂木健一郎(『読売新聞』2006年5月1日、本よみうり堂)


YOMIURI ONLINE > 本よみうり堂 > 書評
 http://www.yomiuri.co.jp/book/review/20060501bk07.htm


また、4月6日より三省堂書店神田本店5階、自然科学書コーナーで開催中の「心脳問題ブックフェア」でお世話になっている三省堂書店の同コーナーにて、『MiND』が売上第一位を記録したとのお知らせいただきました。お買い求めくださった皆様、ありがとうございます。同書を中心に、訳者たちが選書した心脳問題関連書を集めたブックフェア、いましばらく開催しておりますので、ぜひお立ち寄りください。


三省堂書店 > 5階
 http://sanseido-honten5.hontsuna.net/category/881.html