夏祭りに妖狐は踊れ

yomimaru2005-04-19

bk1

不確定な未来を覗くことができる優希と懐疑主義者の真也。二箇月前の事件がきっかけでぎこちなく仲を深めていく二人だが、不幸の手紙と狐の祟りをきっかけに――青春SF・ラブ・ミステリー。
幽霊には微笑みを、生者には花束を(飛田甲)*2の続篇にあたる本作。ループものではありませんが、未来視と運命の捻れによる幽霊現象と波動関数の収束による未来の確定といった、CROSS†CHANNEL*3にも通じる設定が遺憾なく生かされています。イラストも変わり、続篇とは思っていなかったので、この展開には嬉しさひとしお。
今巻では、現実主義者の涼子と柔軟指向の赤城の二人もいい感じに青春ラブしていて、眉村卓少年ドラマシリーズ中学生日記か、といった雰囲気。優希と真也の仲は、もう、じれったいぐらいに遅々として……
小難しいSF設定系の話が好きな人にも、むず痒い初々しい恋の話が好きな人にも、前作とあわせて是非どうぞ。