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マイレージ、マイライフ

マイレージ、マイライフ [DVD]

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ワタシが住む街では一つの映画館でしかやってない。ハリウッド大作とインディー系の中間をいく作品ではあることは分かるが残念。

一年のうち322日は出張で飛び回り、空港を「我が家」と呼ぶ根無し草な主人公は、独身貴族という古めかしい言葉が似合うジョージ・クルーニーのはまり役だし、あと鼻っ柱の強い新人を演じるアナ・ケンドリックがすごくよかったな。

演出がとても気が利いていてよくできた映画である。上映中何度か客席から笑いが漏れていた。が、ワタシは途中まで正直あまり入り込めなかった。

それはリストラ通告人の仕事を描いた本作の内容が、このご時世個人的に洒落にならないというのがあるだろうし、ワタシ自身本作の主人公とは違った理由ではあるが未だ結婚ひとつできない人間で、その負い目を感じたからかもしれない。

感情の水位がぐぐっと上がったのは主人公が後半思い切り打ちひしがれるところからで、最後再び旅に出るラスト、空港の掲示板を前にした主人公はキャリーバッグから手を離し、その顔が大写しになる。もちろんジョージ・クルーニーは今も男前だけど、その顔には老いが浮かび、所作に以前の軽快さはない。そして自分が何者か悟ったことを告げるモノローグにワタシは震えた。

本作には空港でクルーニーを中心に据えた良い画がいくつもあったが、このラストシーンは特にぐっときた。しかしそれに感じるのは高揚感ではなく、確か柳下毅一郎さんが『アバウト・シュミット』を指して言っていた黒沢清のような虚ろさに近いものがある。

本作の監督は『サンキュー・スモーキング』や『JUNO/ジュノ』を撮った人なのか。両方とも評判を聞いて観ようと思いながら未見だったので、時間を見つけないと。

もうすぐWikipediaのユーザエクスペリエンスが大幅に変わるらしい

来月 Wikipedia のユーザエクスペリエンスが大幅に変わるらしい。簡単に説明すると大きな変更点は以下の三つ。

  1. デフォルトの見た目が変わり、必要な機能が見つけやすくなる
  2. 編集ツールバーが導入され、ページ編集が容易になる
  3. サイトレイアウトが顕著に変わり、サイトナビゲーションの簡素化などが図られる

50万人をこえるベータユーザでの使用を経た変更のようで、ReadWriteWeb のリポートも参考まで。

Wikimedia Foundation の User Experience チームは自信をのぞかせているが、このエントリを書いている Naoko Komura さんは日本人なのかな。

3月31日は「ドキュメントの自由の日」

opensource.com で知ったのだが、3月31日は Document Freedom Day らしい。

screenshot

Document Freedom Day とはすべての電子文書におけるオープンな標準の重要性を祝う日とのこと。Google やオラクルなどがスポンサーとして、Google の Vint Cerf や Chris DiBona、Samba の Jeremy Allison といった人がサポーターとして名前を連ねている。

日本での認知はゼロに近いと思うので取り上げてみた。

ロンドンの海賊ラジオシーンのドキュメンタリー動画

こないだ無法者が所有権法を向上させてきた歴史を解き明かす本を紹介したが、The Pirate's DilemmaMatt Mason が、ロンドンの海賊ラジオシーンを取材したドキュメンタリー動画を公開している。

このドキュメンタリーにも出てくるが、60年代イギリスでは海賊ラジオ局が隆盛を誇っており、『パイレーツ・ロック』という映画もあったが、今も海賊ラジオが続いていたとは。ネットとの連携の話が欠かせないところが21世紀ですな。

ネタ元は Boing Boing

The Pirate's Dilemma: How Youth Culture Is Reinventing Capitalism

The Pirate's Dilemma: How Youth Culture Is Reinventing Capitalism

あなたが『ショーシャンクの空に』について知らない11のこと

『ショーシャンクの空に』というと、公開当時よりも評価を高め、愛される名作の代表例であり、一方であまりに定番視されるため観もしないでバカにする人もいるが、前にも書いたようにワタシはこの映画が両手いっぱい広げて大好きだ。

さて、その『ショーシャンク』について知られていない11の事項とは何か。

  1. アメリカ動物虐待防止協会(ASPCA)のチェックのため、ブルックスがペットの鳥に蛆虫を餌として与える場面は、「既に死んだ」蛆虫が使われた
  2. モーガン・フリーマンの息子が囚人役で出演している
  3. この映画がアメリカのケーブルテレビで頻繁に放映されるのは、テッド・ターナーが権利を配下のネットワークに安く売ったため
  4. スタンド・バイ・ミー』、『ミザリー』とスティーヴン・キング作品を映画化したロブ・ライナーも本作の映画化に興味をもっていたが、彼の配役ではアンディー役がトム・クルーズで、レッド役がハリソン・フォードだった
  5. アンディーが下水管を這う場面の汚物はチョコレートシロップ
  6. 所長がアンディーの聖書を開ける場面、そのページにはユダヤ人のエジプトからの脱出が描かれる『出エジプト記』が書かれている
  7. ショーシャンク刑務所の内部は、マンスフィールド少年院の設備を用い一からセットで作られた
  8. トミー役は当初ブラット・ピットが演じる予定だった
  9. フランク・ダラボンはキングの原作に忠実でありたかったので、ラストシーンの浜辺の場面は入れるつもりはなく、撮った後もカットしたがった
  10. フランク・ダラボンは、1ドルの使用料で学生がキングの作品を映画にする Dollar Baby の一貫で『312号室の女』を撮ったときにキングと文通友達になった
  11. キングの原作ではレッドはアイルランド人でそれが名前の由来。だからアンディーに名前の由来を聞かれて、モーガン・フリーマンが「俺がアイルランド系だからだろう」と答えているのがジョークになっている

半分くらい Wikipedia にも書かれている話だが、ASPCA の話はアホらしいな。連中の理屈に従えば、蛆虫をそのまま鳥に食わせるのは蛆虫の「虐待」らしい(生類憐みの令かよ!)。亀の甲羅を剥いで解体するシーンを動物愛護団体に抗議され、「ああ、たしかに殺したよ。でも、その後にちゃんと食べた」と言い放った『食人族』のルッジェロ・デオダートは遠くになりにけり。

この映画がケーブルテレビでしょっちゅうかかっているという話は、テレビでの放映が一般的な評価につながった『素晴らしき哉、人生!』を思わせる。

あとトム・クルーズハリソン・フォード主演だったほうが公開時の注目は現実より10倍は高かったろうが、あの名作にはならなかったろうね。

ネタ元は Digg

ショーシャンクの空に [DVD]

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ゴールデンボーイ―恐怖の四季 春夏編 (新潮文庫)

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