いやまったく、クリスティーといいマーガレット・ミラーといい山岸凉子といい、底意地悪いミステリは女に書かせるにかぎるな。
連休の合間、昼寝からのまどろみ至福タイム・・・・・・こういう時には録画しておいた邦画をのんびり楽しみたい。あんま頭使わないやつ・・・と思いながら選んだ二作がおもしろく、意図せずして主役が同じタイプの男だった。
懲りないヤツ。そのポジとネガ。
まずは『犬部!』。動物モノか。動物が死なないなら万事OKよ。
主演の林遣都君、大津市比叡山高校出身と聞いてるぜ。仕事でしょっちゅう前を通ってるぜ。学生服姿はかわいかっただろうな・・・なんてオバハン的戯言はさておき、そのルックスからも直情型人物を演じることが多いような気がするが(あんま知らん)、犬が好きすぎて後先考えず逸脱しがちな獣医にぴったり。
一昔前のお花畑系の物語でなく、わりにシビアな展開なのがよかったです。犬猫飼いなら2回くらい涙出る。
もう一作はなにをやらせても間違いない、綾野剛主演のこちら。
あははは。もう主人公が狂犬みたいでお祭り騒ぎ。
実人生では「逆上して喚き散らかす」「偉い人の前で机とか蹴っちゃう」なんてこと、まああんまりないよなあ、そのへんの派手さがちょっと作りもの感・・・・・・と思わぬでもないけど、迫力はありました。
しかし超ド級に痛い目にあっても懲りない、学ばないこのカンジはリアルすぎて半笑い。
意気揚々とやってきた深川江戸資料館へと続く道すがら、霧雨夕闇の時間帯に庭園や寺社仏閣の一部がほんのりライトアップされ、江戸の夜の情緒もかくやと思われ・・・
・・・まではよかったのだが、なんと二人会のお一方、古今亭文菊師匠がインフルエンザのため急遽「三遊亭兼好独演会」になっていたのだった!!まじか。
実はわたくし、文菊師匠目当てで来たのよ。うわ~がっかり・・・・・・とうなだれたものの、まあ急病じゃ仕方あるまい。この人は初めてだが人気があるようだし・・・と気を取り直してのぞみました。文菊師のモノマネを交えつつ「インフルエンザは表向きの理由でね、実は本格的に出家の準備をするためで・・・」というのがウケた。そうそう、僧侶の風情ある。
兼好師。いい意味でライトで今風の噺でした。よかった。
でも「野ざらし」となると志ん朝師匠の最高なものを(CDですがね)思い出しちゃうし、「明烏」となるとこれまた文楽師匠のすっばらしいもの(CDだけどね)を思い出してしまうのでなかなかチャレンジャーな人だな、と。他の噺もぜひ聴きたいです。
そして翌日は豊洲在住の友人とともに「目の前で握っていただく寿司」を楽しみ・・・おおっ、なんという贅沢!!
早朝から行列する寿司なんて生まれて初めて。世の中にはまだまだ未知のものがあるな。そして寿司は今までの人生で一番旨かったです。
こうして久方ぶりの東京を満喫したのでした。
次は秋!(半年毎を再開するぜ)
いやあ、「落下」の「解剖」なんていうから、てっきりキレッキレの科学捜査班とか心理学者とかが登場するハードボイルド謎解きミステリと思ったよね。
全然ちゃうやんか(内容予想がまるっきり外れる、これも映画鑑賞の楽しみの一つです)。
ではどういう物語かというと、じっくり時間をかけてアカン感じに煮詰まって進退窮まった夫婦の話。わりと地獄。
どのへんがノーリターンのポイントだったのかな。「その人だけの真実」が存在し、他人がそれを見極めて断罪することはできない・・・・・・なんてことを思いつつ。
あ、裁判シーンはキレッキレです。法廷シーンのある映画ってだいたいおもしろいですよね(私調べ)。
GW前に行ってきました。
“田舎者の都会好き“性分で、なんやかや半年に1回くらいは訪れていた東京。
コロナ禍で数年ぶりとなりました。うう~、こころ踊るわ。
残念ながら悪天候でゆっくり出発、霧雨の中の散策。
清澄白河、という風雅な名の地域をうろうろしてましたらね、こーんなすてきな街並みに遭遇。のらくろード。田河水泡氏ゆかりの土地なのですね。
のらくろ館。市民文化ホールみたいな施設の一角にあるのですが、これがなかなかいいんですよ。子犬時代(生い立ちがかわいそう)は超キュートだし、兵隊時代は上司もなんだかおとぼけでユーモアと皮肉がいい塩梅。あまりにいい感じなのでこっそり撮ろうかしらと思ったけど我慢したわ(撮影禁止)。ぜひ現場に足を運んでみてください。
近隣には「二つ目通り」なんてところもあったりして、落語など下町文化が栄えたところとお見受けした。そう、今回の東京の目的の一つはこちら!
目指すは深川江戸資料館よ。
下町エリート・居島一平氏も通った深川江戸資料館(2回言った)。
しかし!そこで私は衝撃的事実に遭遇したのだった・・・(続く・・・)