野辺山ウルトラマラソン完走データ

野辺山ウルトラゴール

八ヶ岳野辺山高原100kmウルトラマラソンを走って2週間。翌日は重要な件があり仕事を休めず、ロボットのような動きしかできず辛かったが、今はようやく体も回復しつつあり、日常生活に復帰した。ここで、レースの様子を次回の参考になるようまとめておく。


前日:宿泊した宿である帝山ロッジは宿から歩いて10分位のところにある合宿所のようなところで4人相部屋。食事はバッフェ形式でとてもおいしく、明日に備えて大量に摂る。同室の皆さんは前日からすでに戦闘モード。つられて夜9時には寝付いてしまった。


レース前:朝は3時過ぎに起床。朝食を済ませて4時ごろに会場へ到着。スタート直前のトイレは長い列、3分前にスタートラインへ移動。5時についにスタート。不安とともに走り出す。


0-35K:野辺山の電波天文台を通り、八ヶ岳林道へ。素晴らしい天気のなか八ヶ岳の姿がとても美しい。この辺りで路面が舗装からダートとなる。トレイルランニングシューズを履いてきて正解だった。初めはあまり突っ込み過ぎて力尽きないように心拍140台をキープしのんびりペース。でも下りはつい飛ばしたくなる。稲子湯に向かっていく上り坂でへばっていると、ゼッケン番号の近い(出身地順にゼッケン番号が振られている)のゼオン鉄人会の人に声をかけてもらい元気が出る。お互い励まし合えるのもウルトラの良いところ。


35-45K:稲子湯のチェックポイントに到着したのはスタートして4時間13分後。ここからは舗装路なのでデポしていたランニングシューズに履き替える。また、激しい日差しで首が焼けてフラフラしだしたのでタオルを持っていく。ゴールまでバンダナ代わりとなった。松原湖駅までは長い長い下り坂。ペースを上げすぎないように注意。途中でアートスポーツブログで見たチームゼロの人がいいペースで走っていたのでついていく。小海線と並走する当たりで下りは終わり。


45k-50k小海線にそって単調な道を走る。とにかく暑い。一定のペースを刻む人に合わせて無理をしない。


50k-70k:55k〜65kあたりは同じ道の往復コースとなっておりとてもだるい。坂道ではつい歩いてしまうが、デカフォレスト(野辺山10回以上完走者)の方がゆっくりながらも走る姿をみて自分もなんとかジョグに切り替え。地元の人の私設エイドがありがたい。水を飲み過ぎておなかが痛くなってきた。自販機でコーラを買っているランナーが結構いて、それってアリなの!!と感じたが後になって聞いてみるとアリとのこと。ウルトラはハセツネ(山耐)とは違うらしい。自分もお金を持ってくれば良かったと涙する。コーラをこれほど飲みたくなったのは生まれて初めてだ…。


70k-87k:71kのエイドでそばを食べるが体が受けつけず、オレンジを大量にすすって回復に努める。71kレースの人々はここでゴール。それを横目に悲しく走り出す。79kの難所である馬越峠へ。峠の上りは日陰が多く、急に体調が良くなり、峠の頂上まで走り続けてしまった。しかし、下りのスピードに耐える筋力が残っておらず、休み休み何とか歩を進める状態、おなかも痛い。登りで抜いた50人以上の人にまた抜き返される。下りきって、千曲川と並走する。だんだん日が傾いてきたのを感じる。なかなか目指す87Kラストチェックポイントに到達しない。この辺りでもうかなり歩き中心になってきており、電信柱10本走ったら5本は歩き、日陰は歩き、などと自分を甘やかす。


87k-100k:87kを過ぎて市街地通過。小学校の野球少年達がガンバレ〜と声をかけてくれたり、お年寄りがアメをくれたりと、何でもかんでもありがたく思える心理状態。再度小海線にぶつかるところでダラダラした長いのぼりが始まった。これが曲者でほとんど歩きになる。タイム的には時速6.5キロを切らなければ完走確実であることがGPSからわかっているのでつい自分に甘くなる。走りと歩きの繰り返し。同じ顔ぶれのランナーと抜きつ抜かれつのゆるいデットヒートが続いた。距離表示看板がラスト何キロという形式に変わり、気持ちを切り替え、時速7キロで筋肉痛に顔をゆがめながらジョグ。すでに足は朽ち果てた棒。スタートと反対側から野辺山駅に近づきゴール会場のアナウンスが遠く聞こえ出す。こちらも力を振り絞ってペースを上げる。もう歩かないぞ!と思いつつ、ペースを上げすぎ歩いてしまう。電波天文台がまた近くなってきたころには薄暗くなっていた。ラストスパート。ゴールのゲートに向かって走りこむ。自分の名前がアナウンスされ感激とともにゴール。13時間39分


ゴール後:完走メダルをかけてもらい、トン汁とそばを食べ、ラストのランナーが入ってくるまでゴールを見守り完走の喜びをかみ締めた。帰りのバスの時間が近づき、シャワーを浴びる時間も無くタオルでぬぐう。山耐もそうだが、レース後いかに気分よく着替えられるか工夫する必要がある。帰りのバスでは往路のバスと宿の同室でご一緒したベテランの方とお話し初完走を称えあう。車中で激しい筋肉痛を感じ頭痛も始まり、家に着くまで結構辛い状況。結果を家族に報告し、風呂に入って股ずれ&ウェアーずれにもだえ、2食分の食事と念願のコーラを飲んでやっと就寝。こうして長い1日が終わった。


レースを終えて:野辺山ウルトラは、100キロの中に八ヶ岳の山容、激しい峠、強い日差し、のどかな牧畑風景やトレイルランニングといった色々な要素が盛りだくさんのレースであった。美しい景色を眺めながら、散漫にやってくる苦痛と戦えるのはなんて贅沢な体験なんだろうと感じ、達成感を噛み締めることができた。また、レースに参戦する人々もやっぱりその道にはまってしまったハードコアな人達なので、妙に親近感を感じてしまった。主催者や地元の人々に感謝したい。そして、来年再び参戦すると心に決めた。


諸データ

距離 時刻 時間 ラップ 心拍
0k 5:00:00 0:00:00 - -
10k 6:13:32 1:13:32 1:13:32 142
20k 7:34:54 2:34:54 1:21:22 156
30k 8:40:23 3:40:23 1:05:29 156
40k 10:01:41 5:01:41 1:21:18 151
50k 11:08:03 6:08:03 1:06:22 147
60k 12:40:36 7:40:36 1:32:33 145
70k 14:12:45 9:12:45 1:32:09 135
80k 15:52:12 10:52:12 1:39:27 130
90k 17:13:39 12:13:39 1:21:27 123
100k 18:39:40 13:39:40 1:26:01 114

平均値  1k-Lap 0:08:12 5k-Lap 0:40:59 10k-Lap 1:21:58 時速 7.32 km

補給  35Kでトレイルランニングシューズからランニングシューズへ履き替え、タオル
(固形物を受け付けないときに備えたゼリー飲料、自動販売機利用時の小銭を次回は準備したい)

装備

  • ユニクロの長袖ランニングシャツ(ウェアーずれがひどく、はじめて乳ずれをおこした。次はアンダーアーマーにしよう。)
  • ランニングパンツ(ひざ上丈)
  • サポートタイツ4DM(山耐のモニタープレゼントでもらったもの)
  • 下着代わりのくたびれたサポーター(股ずれがひどく次回は専用の物に買い換えよう!!)
  • 帽子代わりのタオル(水にぬらして後半悪臭を放つ。首もカバーできるキャップを買おう!
  • くつした(とくに問題なし、まめもできなかった)
  • トレイルランニングシューズ(レオナデバイド、35kまで使用)
  • ランニングシューズ(ゲルフェザー、35k以降で使用)
  • GPSGarmin Foretrex201、速度確認に使用。電波が途切れ距離表示はだんだん誤差が大きくなり返ってストレス)
  • 時計ハートレートモニター(スントのX3-HR、心拍をモニターし中盤150以下にほとんど下がらず困ったが、後半はスピードが出せずに心拍が上がらず。でも、苦しい。)

コース図

標高

ペース