ゴシック/明朝

レベッカ・ブラッド『ウェブログ・ハンドブック』(ISBN:483991107X)を読み始める。こういうじっくりと腰を据えて読みたい本には、ゴシック体はあまり似合わない。できれば明朝体で読みたい。id:yomoyomoさんの訳がこなれているだけに、ちょっと残念。

ところでオレは半年前ぐらいまで、yomoyomoの読書記録を付けているyomoyomoさんと、「はてな」でブログやWikiについて熱心に論じているyomoyomoさんが同一人物だとは気づかなかった。「読書記録」に並んでいる安部公房嵐山光三郎ヴォネガット大岡昇平クンデラ小松左京斎藤美奈子坂口安吾沢木耕太郎団鬼六筒井康隆、ガルシア=マルケスといった顔触れと、ブログやWikiは縁の遠い世界に思われたからだ。

しかしオレも上に挙げた作家の本は、ヴォネガットを除けば*1すべて読んだことがあり、かつブログに関する本を出版したり企画したりしているのだから、他人のことを言えたものではない。

*1:興味がないわけではないのだが、「機が熟していない」ので読んだことがない作家は、誰にでもあると思う。オレにとってはヴォネガットがそうした作家なのである。

朝日とブログ

母親から「今日の朝日新聞の文化欄に、ブログの記事が載っている」と教えられる(しかしわざわざこんなことを、携帯メールで息子に教える母親もいかがなものか)。さっそく読もうと思い、練馬駅前のキオスクで購入する(オレはいま、新聞を定期購読していない)。

しかし当該の記事は載っていない。首都圏以外に住んだことのないひとは知らないかもしれないが、地方都市では「昨日の夕刊」と「今日の朝刊」を再編集したものが、「今日の新聞」として配られる*1。おそらく母親が見かけた記事は、東京では昨日の夕刊に載っていたのだろう。

しかし「朝日」の夕刊を買い求めようとして、マンションの近くのコンビニから駅前のキオスクまで歩いて、いろいろと面白い発見があった。それは、

  1. コンビニでは朝刊を扱っているが、夕刊を扱っていない
  2. 駅前のコンビニは「朝日」や「讀賣」といった一般紙を扱っているが、駅からちょっと離れたところにあるコンビニは、スポーツ新聞と競馬新聞しか置いていない

の2点である。

1.は夕刊の単価が安く(50円)、しかもそれほど売れるものではないことから説明できる。ひたすら利潤を追求するコンビニにとって、一般紙の夕刊はできれば取り扱いたくないものなのだろう。

2.に関しては、練馬区練馬駅周辺の事情を勘案する必要がある。この一帯はいわゆる「仁義なき」職業に就いているひと(のなかでは比較的「下っ端」に属しており、大久保あたりの同業者に較べると、いまひとつ見劣りのするかたがた)と、その予備軍が数多く住んでいる。そして駅から離れていれば離れているほど、そのコンビニを利用するのは地元在住者になる。彼らにとっては「朝日」も「讀賣」も「毎日」も、「自分たちには関係のない、難しいことを書いている新聞」なのだろう。

*1:すなわちいしいひさいちの漫画としりあがり寿の漫画をまとめて読めるわけで、これはちょっとお得な感じがする。

日常

オリンピックの柔道と卓球を観戦する。

実力が伯仲している選手どうしの個人戦となると、積極的に勝とうとしている選手よりも、相手が決定的なミスを犯すのをじっくり待っている選手のほうが、結局は勝つのであるな。これはスポーツだけではなく、囲碁や将棋にも当て嵌まるのかもしれないが。