Nicholson Baker (1957-) アメリカの小説家。
『中二階』 (The Mezzanine)1988 『室温』 (Room Temperature)1990 『もしもし』 (Vox)1992 『フェルマータ』 (The Fermata) 1994 『ノリーのおわらない物語』 (The Everlasting Story of Nory)1998
昨日帰り道でビューラーを買った。ビューラーわかるかな。まつ毛を挟んでカールさせるややこしい形状のアルミ製の器具です。長年何も考えずにドラッグストアで売ってる資生堂のビューラーを使ってきて、ある日突然「新調したらどうかな」と思ったんです。そして「マキアージュ」のビューラーを買ったのです。マキアージュも大元は資生堂なので、やや黒っぽいボディに高級感があるほかは見た目上の違いはなし。しかしこれがどうしたわけか全く使い心地が違って、まつ毛が上がらない。こんなに違うのかね。使ってみて、まつ毛を挟む部分のゴムが硬いのが唯一はっきりと違いを感じたところなんだけど、いつも通りの手技でまつ毛を挟んで手首を返して…
U & I 作者:ニコルソン・ベイカー 白水社 Amazon ★★★★ 1989年8月。2作目の小説を書き終えた「わたし」は、ドナルド・バーセルミの訃報に思いを馳せる。そして、「わたし」は自分に影響を与えたジョン・アップダイクについて、彼が生きているうちにエッセイを書こうと決意する。ところが、「わたし」はアップダイクが書いた文字の半分も読んでいなかった。 笑ってしまうほど取るに足りないだろうか? 信じがたいだろうか? そうかもしれない。それでも、ぼくが先に、かつて南カリフォルニアで見て触ったことのある音楽家のたこのことを書いていなかったとしたら、アップダイクはジェインの美しいチェロだこのことを…
昨日の日記を飛ばしてしまって、そして今眠れなくて、Kindle本をalexaに読ませたりしながらこれを書いている。昨日は仕事で結構疲れていて、帰宅してご飯を食べて軽くお酒を飲んで、ラグの上に寝っ転がってニコルソン・ベイカーの「中二階」を開きながら何度も同じ行を読んだりしているうちに少し寝てしまった。1時間くらいで起きて、「群像」のルシア・ベルリンの特集を読んで、寝る支度をして布団に入ったけど寝付けないのでスマホでKindle Unlimitedに入っていた町田康の短編(Kindle Single)「記憶の盆おどり」を読む。読み切った。 記憶の盆おどり (Kindle Single) 作者:町田…
光に包まれた庭の中でテカテカジョイスについて、 「あーテカテカしてたなぁー」 っていう、ジョイスの顔がテカテカしていて、日本には脂取り紙ってのがあるから、それでテカテカを取ってあげようっていうところの話の本質はジョイスの顔が特に光に包まれた庭なんて大げさに書いたけど、アメリカのコミカレのくだらないクラスでの自己紹介で仮名・ウェンというアジア系のアメリカン女性がアメリカンネームで「マイネームイズジョイス」って語っている時にそれが夏だったからなのか、アメリカではスチームだらけで暖房がエゲつないから室内が暖かいからなのか、とにかくジョイスの顔がテカっていて、それが日光に照らされると後光が指したように…
踊りタヒ踊りタヒ。 こんなとき、頭に思い浮かぶコトバは「踊り念仏」。誰だっけね、えー、いっ…いち…いっしょう…?いっしん…?ちがうちがう。 「まあええ、踊ろうや」囁いた。 「そだね…」頷いた。 踊り念仏、じつに愛したい教えである……あくまでも愛したい教えであり、大好きな教えではない。短髪で肉厚で獣のように毛深い誠に男らしいガチムチ男性よりも真剣に愛そうと努めたい教え、と言ったほうが正しいだろう……ああそうだよ!回りくどい言い方を愛しているさ、ニコルソン・ベイカーのようにね! 星野源のCDは一枚も持っていないが、星野源のポリシー?スピリット?企業理念?は好きである。 「みんな踊ろうthey!踊ら…
こんにちは。RIYOです。今回はこちらの作品です。 全編これ二人の男女の電話の会話からなるおかしなおかしな「電話小説」。しかもこの電話は会員制のセックス・テレホン。二人は想像力の限りをつくして自分たちが何にいちばん興奮するかを語り合う!全米でベストセラーとなった本書のテーマは、いわば想像の世界における究極の「H」。 ニコルソン・ベイカー(1957-)は、アメリカのニューヨーク州北西部にあるオンタリオ湖沿いの都市ロチェスターで育ちました。イーストマン音楽学校でクラシック音楽を中心に学び、ファゴットの奏者として腕を磨いていました。蒸気機関のような印象の楽器から生み出される中音域の美しい音色に、彼は…
のだめカンタービレを映画版も含めてすべて見終わった。我ながら単純ではあるが、出てきたクラシックの楽曲をやたらと聴いている今日このごろ。最終楽章前編の、千秋先輩とのだめが夜の川のほとりでお話しするシーンが好きで、そのシーンを何度か繰り返し見ている。千秋先輩が音楽と宇宙の深遠さについて考えている後ろで流れる、エルガーの「エニグマ」変奏曲 第9変奏「ニムロッド」が優雅で感動的で良い。 Elgar: Enigma Variations / Rattle · Berliner Philharmoniker エルガーはこのエニグマ変奏曲を友人たちのことを思い浮かべながら作ったらしく、中でも第9変奏のニムロ…
海外文学読むぞまとめ - logical cypher scape2のつづき 2023年5月~12月 前回、2022年12月~2023年3月の期間に12作品を読んだところでまとめたが、その後、5月以降で9作品読んだ。およそ1年で21作品読んだことになる。我ながらこれはすごいぞ。グラフも更新。 ディーノ・ブッツァーティ(1906~1972、イタリア) ディーノ・ブッツァーティ『タタール人の砂漠』(脇功・訳) - logical cypher scape2 1940年の作品 マリオ・バルガス=リョサ(1936〜、ペルー、 2010年ノーベル賞受賞) マリオ・バルガス=リョサ『楽園への道』(田村さと…
ボルヘスの短編集は何冊か読んでるけど、このタイトルになっている短編「ボルヘスとわたし」が読みたくて借りてきました。あまり他の短編は読んでないけど、今回はこれでいったん返却予定。 どうしてもこれが読みたかったのは、以下のように連なって現れてきたので、読まないわけにいかなくなってしまったから。 ニコルソン・ベイカー「U&I」:アップダイクが好きすぎて、アップダイクと私というエッセイを書いてしまった) ↓ ↓ ↓ ジョン・アップダイク「アップダイクと私」:有名な小説家アップダイクと、自分自身との違和感などを語ったエッセイ。元ネタは「ボルヘスと私」だと書いている ↓ ↓ ↓ ボルヘス「ボルヘスとわたし…
ニコルソン・ベイカーの「U&I(アップダイクと私)」を読んで、そこから本物のアップダイクに来た。(これにもおおもとの「ボルヘスと私」があるとは知らなかった。読まなければ!) これエッセイと書評を集めた本で、「アップダイクと私」は、作家として注目されるアップダイクと現実の本人という意味。本名だしエッセイや書評を自分の目で見て書く人だから、筆者と本人の乖離は小さそうなのに。 けっこう厚い本で、知らない本の書評なんかは読み飛ばそうかと思ったりもしたけど、知ってる本を別の文化圏の人が評するのはすごく興味深く読めた。 たとえば「海辺のカフカ」。彼には日本の多神教文化を基底に持つ村上春樹が、あっちこっちに…
友人とブリッジをし、複雑すぎて写真に収められない過去の写真を共有した後、サークルの関係について、ここではノスタルジーなしで、尊敬される能力のすべてのそれらの質問であなたのクラスの憧れと恐怖と勇気が混在しながらマスタードについて、ここでまた無駄なことを書きたい放題できると思うと記念のオナニーっていうか、「やった!」みたいな感じで良い気分でオナニーしてから書こう!って気になる。愛すべき無駄な書きたい放題。いくらでも書ける。 プルーストの野郎は書きたい放題書いて死んだオナニーの王様だ。俺の生活の中にも何かと大嫌いなプルーストが介入してくる感じがする。これが象の言う崩壊を防ぐってことなのか?いや、逆だ…
やっぱりこの人はおもしろい、この人の書くものはおもしろい。 「VOX」は30年前に英語で読んだ記憶がうっすらあるだけで、何やらすごくイヤらしい小説だった気がしてる(なんでそんなもの読んだんだ)けど、この本を読んでいると、あれも別にイヤらしい小説ではなかったと思えてきます。 なぜかというと、この本では主人公の男性(妙に知能指数が高いのに派遣でテープ起こしの仕事をやっている)が、時間を止めて、自分だけが自由に動き回れるというSF的特殊能力を身に着けるのですが、やることと言ったら片っ端から女性を裸にして、眺める。ちょっと触れてみる。誰かの目の届くところに自作のエロ小説を置いてみる。・・・など、エロい…