2024.08.20 読了 冒険は少年たちの憧れである。ぼくの幼い頃は、”冒険”と称して、その辺の空き地の草むらに入っていったり、家の近くのドブ川がどこから流れてくるのか隣町まで上流まで歩いて遡ったりと、ちょっとしたことが冒険だった。今は町中で草むらを見かけることなんてまずないし、ドブ川も土手がコンクリートの護岸で固められて整然としてしまい、あのワクワクするような冒険感はない。 ところで、冒険には絶対に「隊長」と呼ばれる役割が欠かせない。だいたいこういうのはグループの中の年長者がやるのが決まりであって、そして、次に「副隊長」だ。しかし、ここで問題が起こるわけだ。遊んでいるグループが複数人だと、…