『最澄と徳一』師茂樹 岩波新書 最澄と徳一 仏教史上最大の対決 (岩波新書) 作者:師 茂樹 岩波書店 Amazon 仏教書を読んだり法話を聴いていて度々出てくる「三一権実諍論」ってなんだろうということで読んだ。 「三一権実諍論」の中身を知るために読んだつもりが、気が付いたら最澄と徳一だけではなく、二者対立構造のようでいて実は複雑な唐での仏教的論争が日本に影響してまた別の論争にもその対立構造が影響して・・・というなんとも難解なことを教えてもらったのである。しかも面白い。 そしてなにより驚いたのが、「因明」という論証の仕方。このルールに則って論争している訳だが、解説を見る限り、どうしても最澄がひ…