歴史家坂野潤治は、本邦デモクラシー三部作として、幕末維新期 明治維新のもうひとつの目標であった「公議與論」:「未完の明治維新」 坂野潤治 - myzyyの日記 昭和戦前期 「対外危機」が国内の民主化を圧殺した:「昭和史の決定的瞬間」 坂野潤治 - myzyyの日記 そして本書の明治期における本邦民主主義発展の歴史をとりあげている。三部作の背景には、「自国の過去一〇〇年以上にわたる民主主義思想と運動を、連続した、累積的な伝統として再構成する」(本書、iii)意図があった。明治維新が、幕府の徳川一門、譜代大名や朝廷の上級貴族たちによる政治の独占を排し全国の武士階級の意思を反映せんとした一種の民主化…