昨日から読み始めたのは、「やさしさの精神病理」(大平健、岩波新書)。一昨日、書店の新書コーナーで精神医療関係の本を探していて見つけた。精神科医による1995年刊行の新書である。 本日は読む時間的なゆとりはなかったものの、昨日序章「過剰な“やさしさ”」と第1章「“やさしい”時代のパーソナリティ」、第2章「涙のプリズム」を読み終えた。 本書を読んで確かに1990年代には“やさしさ”が強調されていた記憶がある。当然にも私はその言葉の氾濫に違和感が強かった。私はいつの時も「流行り」言葉に大きな違和感を持つのが常である。常に私の持つ語感と、流行る言葉がもたらされる意味合いに大きな齟齬をきたすのである。ま…