「小児がんの女の子【中編】」からの続き 突然のお別れ…そして最後のメッセージ 月日は流れ、大学病院での研修医生活も終盤を迎えました。日々の激務をこなしながら、次の研修病院への転勤の準備も進めていました。僕は指導医の先生が代わったのをきっかけに、夏以降は小児病棟へ行くことが一切なくなりました。 そしていよいよ転勤となる10月のことです。最初に僕の指導医をしてくれた先生が、モーニングカンファレンスの前に声をかけてきてくれました。 「4月に一緒に担当していた”まほちゃん”って子、覚えてる?」 「えっ、はい!もちろん覚えていますよ。あの小児がんで放射線治療した可愛らしい女の子ですよね?」 日々の激務に…