DNAミスマッチ修復異常DNA mismatch repair protein deficiency (dMMR)と腫瘍変異負荷 tumor mutation burden or load (TMB, TML) は免疫チェックポイント阻害剤の効果予測因子である。免疫細胞が癌細胞を攻撃するためには、抗原となる異常蛋白が必要だが、ゲノム上の変異が多ければ抗原性の変化した異常蛋白の出現頻度が上昇するため、免疫チェックポイント阻害剤が奏功する可能性が上昇する。とくにDNAミスマッチ修復異常では変異数が大幅に増加し、免疫チェックポイント阻害剤が奏功する。dMMRの臨床応用は大腸癌で先行していたが、201…