長屋紳士録 飯田蝶子 Amazon ★★★ 荒物屋を営むおたね(飯田蝶子)は未亡人。子供もなく一人で暮らしている。そんな彼女に戦災孤児と思しき少年・幸平(青木放屁)が押しつけられた。おたねは事あるごとに幸平に悪態をつき、彼を追い出そうとする。ところが、ある出来事を機に情が湧くのだった。 昔のサイレント映画にありがちな人情ものだが(チャップリンを彷彿とさせる)、ちょっと社会派に接近してる感じがある。終盤の説教臭いところが玉に瑕だろうか。小津安二郎は意外と分かりやすいメッセージを入れてくるから油断できない。年長者は年少者に気を配るべきだ、というのが小津の一貫した思想なのだろう。当時は老害なんて言葉…