★★★★☆ あらすじ 長屋に息子と暮らす中年の男は、ふとした出来心で住む所がなくなり困っていた若い女の世話をしてやる。「喜八もの」第1作。キネマ旬報ベスト・ワン作品。モノクロ・サイレント映画。 感想 子持ちの中年男が若い女に恋心を抱く物語。貧乏長屋が舞台になっていることもあり、落語を映像化したような印象の映画だ。だがいくつかの小咄をただ並べているだけでなく、時には伏線にしたりして、ちゃんと話につながりを持たせているのが上手い。ただこれも落語的と言えば、落語的なのだが。主人公が自分の息子をつかまえて「これだから貧乏人の子供は嫌だ」と嘆くのは笑えた。 登場人物の中では、長屋の隣人で主人公の友人を演…