3.8 ウィキペディアの概要を要約すると映画のポイントは、関西が舞台、松竹の小津安二郎が唯一東宝でつくった映画であること、濃厚な死生観の三つだと思います。 京都の造り酒屋小早川家。経営は斜陽にあります。その大旦那である万兵衛(中村鴈治郎)と義姉を含む三姉妹(原節子・新珠三千代・司葉子)を中心とする話です。小早川の読みには濁点がつきません。東宝が小津を招聘し、いつもの小津組ではない役者をつかうことで変化を引き出そうとしており、冒頭から小津安二郎らしくない俳優と言える森繁久彌が出てきます。確かに小津映画の中にいる森繁久彌に強烈な呉越をおぼえました。 冒頭のシーンはカウンターのあるバーで、加東大介が…