1958年生まれ。専攻は哲学。現職は青山学院大学准教授。大陸哲学よりも、分析哲学に重きを置いている。 単著としては、以下のものがある。
時間は実在するか (講談社現代新書)
哲学の誤読 ―入試現代文で哲学する! (ちくま新書)
ウィトゲンシュタイン 「私」は消去できるか (シリーズ・哲学のエッセンス)
時間と絶対と相対と ―運命論から何を読み取るべきか (双書エニグマ)
相対主義の極北
〈思考する〉英文読解 (駿台レクチャー叢書)
一条真也です。『アントニオ猪木とは何だったのか』入不二基義・香山リカ・水道橋博士・ターザン山本・松原隆一郎・夢枕獏・吉田豪共著(集英社新書)を読みました。本書の帯には、リング上で対戦相手にインディアン・デスロックを掛ける猪木の写真とともに、「猪木について考えることは喜びである。」「哲学者から芸人まで7人の論客が不世出のプロレスラーの謎に迫る。」と書かれています。 本書の帯 カバー前そでには、「2022年10月1日、享年79。不世出のプロレスラー、アントニオ猪木は死んだ。わたしたちは「猪木ロス」を乗り越えて、問わなけれならない。わたしにとって、あなたにとって、プロレス界にとって、時代にとって、社…
はじめに X上でなぜかしばしば直接的・間接的に絡んでくださる谷口一平氏が、次のようなポストを投稿していた。 永井哲学と入不二哲学の基本的な関係は、 θ=π/2つまり90度の回転である。すなわちそこでは、タテのもの(超越論的構成)はヨコ(横方向への展開運動)とされ、ヨコのもの(山括弧の存在)はタテ(垂直に働く現実性の力)とされるからである。もちろん、ただ回転しただけでは全然ないが。— 谷口一平 A.k.a.hani-an (@Taroupho) 2024年3月14日 永井哲学と入不二哲学の関係は π/2 らしい。 永井哲学か入不二哲学の一方のノルムが0の場合でも、内積は0になるけどね。 本記事で…
なんの対策も講じないままだとダラダラした春休みを過ごしてしまいそうなので、日記をつけることにする。 2/6(水) 12時 起床。一見遅く見えるが、これはまだいい方である。昨日は18時起きだった。 13時〜15時 大学図書館に到着。フランス語。ベルクソン『創造的進化』を読み進める。 16時半〜20時半 友人たちと英語勉強会。入不二基義編『英語で読む哲学』収録のウィリアムズの論文「脱道徳家」を読む。友人の誰かが食パンを4枚忘れていったため、4日分の朝食を手に入れる。 22時半〜0時半 ウィリアムズのShame and Necessity4章「恥と自律性」を読み進める。 0時半〜1時半 風呂に浸かり…
"究極的な正義"を志向して有意義な議論をすることは可能か。この問いに肯定的に答える理路は、概ね以下のようになるだろう。 正義の実在(もしくは実在の不在)を主張する場合、その実在に絶対確実の客観性が伴うものとして主張することはできない。なぜなら、「ある」も「ない」も、一つの信念・命題として意識され把握される限り、必ず「と私は考える」の形に回収することが可能だからである。従って、絶対確実の客観性をともなった正義の実在論(正義は絶対確実に存在する)や非実在論(正義は絶対確実に存在しない)など、実在に関する積極的な主張は全て未達に終わる運命にある。このような相対主義の洞察は、まずは正しい。ただし、その…
【あるようにあり、なるようになる】 『わが良かごつ、しはたせ❗』 これは、熊本地方の方言です。 『あなたが好きなように、やり遂げなさい』 という意味です。 『なるごつなる、なるごつしかならん』 これは、九州弁です。 『なるようになる、なるようにしかならない』 という意味です。 すべては、 あるようにあり、なるようになります。 あなたが好きなこと、 やりたいことをトコトンやり遂げてください。 なるようになります。 『思いわずらうな。なるようにしかならんから。今を切に生きよ』[釈尊(ブッダ)] 参考文献『あるようにあり、なるようになる――運命論の運命』(著者 入不二基義 講談社)https://a…
油断していたら足元を掬われた…最悪(さいあく) ☆* 全て等価に並べられてしまったのでどこから手をつければわからなくなりました…最悪(さいあく) ☆*☆* こんなに厄介だとは思わなかった。*1 ☆*☆*☆* 時間は物質だと思う……(サーモンより) ☆*☆*☆*☆* 空間芸術を時間芸術と捉えることを意識する前にあったのは、空間芸術を物質として考えることでした。 ☆*☆*☆*☆*☆* 物質は芸術ではないんですか ☆*☆*☆*☆*☆*☆* space - time - matter - sex ☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆* 90sec. ☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆* 暗闇を物質的だと知覚すること…
今週のお題「2024年にやりたいこと」 2024 年のテーマは「もっと手を動かそう」なんだけど、それとは別にあえてやりたいことをあげるなら、積読の解消だ その中でも特に、下記の 10 作品は読んでしまいたいと思っている 行方昭夫「英語のセンスを磨く」岩波書店 伊藤和夫「英文解釈教室」研究社 今年は英語がんばりたいので 入不二基義「問いを問う」筑摩書房 年末の旅行で移動中に同著者の「相対主義の極北」を読んでたんだけど、むちゃくちゃ面白かったので帰りに買ってしまった 井奥陽子「近代美学入門」筑摩書房 オタクをやっていて美学を避けて通るのは難しいのではないか、という意識だけはある 東畑開人「聞く技術…
入不二基義は、『現実性の問題』の第9章「『無いのではなくて存在する』ではなく」において「なぜ何もないのではなく、何かがあるのか - Wikipedia」という形而上学的な問いについて次のように書いている。 「この形而上学的な問いを、私は『斜めから』眺めてみたい。ノージックやヴァン・インワーゲンのように『正面から』立ち向かうのではなく、その問いの媒介部分である『ではなくて』を疑問視したい。何かがあること(存在)と全く何もないこと(無)を『(一方)ではなくて(他方)』という排中律保存的な否定関係によって媒介することは、形而上学的な問いとして不徹底なのではないか。そういう疑念を持っているからである。…
アントニオ猪木とは何だったのか (集英社新書) 作者:入不二基義,香山リカ,水道橋博士,ターザン山本,松原隆一郎,夢枕獏,吉田豪 集英社 Amazon キンドルで購入。 著者によって出来の差が激しい。私が哲学愛好家だからということを抜きにしても、最初の入不二さんの文章が他に比べて圧倒的に素晴らしい。猪木の肉体や技という事実に対する確かな観察と、それに対する的確な批評が、丁度良い装飾と強い熱量で書かれている。 あとは水道橋博士が良かったかな。残念な方の人はあえて名前はあげません。
毎週日曜日は、この一週間(10/30~11/5)に週刊誌や新聞などの書評に取り上げられた旬の本を紹介しています。書評内容については各誌・HPをご覧ください。 今週の書評本 *表示凡例◆掲載された媒体: 発行号数 掲載冊数書籍タイトル 著者 出版社 税込価格 書評掲載回数(2回以上のもの) ◆サンデー毎日「遠回りの読書」: 11/12 号 2 冊原爆初動調査 隠された真実 NHKスペシャル取材班 ハヤカワ新書 1,078祝福 高原英理 河出書房新社 2,420 ◆女性自身「今週の本」: 11/14 号 4 冊素敵な圧迫 呉勝浩 KADOKAWA 1,980 ②日々のきのこ 高原英理 河出書房新社…
10月26(木)19:30から 吉田豪、水道橋博士、松原隆一郎「猪木について考えることは喜びである」『アントニオ猪木とは何だったのか』(集英社新書)刊行記念トークイベント 渋谷LOFT9 https://www.loft-prj.co.jp/schedule/loft9/264072 アントニオ猪木とは何だったのか (集英社新書) 作者:入不二基義,香山リカ,水道橋博士,ターザン山本,松原隆一郎,夢枕獏,吉田豪 集英社 Amazon
【プロレス日めくりカレンダー】10月1日はアントニオ猪木さん命日https://t.co/3FvtXhTju2#週プロモバイル #プロレス日めくりカレンダー #今日は何の日 pic.twitter.com/GtA9TxWXrp— 週刊プロレス (@shupromobile) September 30, 2023 シルクロード・バイク走破の時、ヘラヘラ挑んできた白人に腕がらみできっちりお灸を据える猪木さん。#猪木一周忌 pic.twitter.com/AuKPlptl8u— 昭和プロレスpasin (@Zq7H0cfDKCjUn8E) September 30, 2023 ……猪木元気工場(IG…
毎週日曜日は、この一週間(9/25~10/1)に週刊誌などの書評に取り上げられた旬の本を紹介しています。書評内容については各誌・HP等をご覧ください。 今週の書評本 *表示凡例◆掲載された媒体: 発行号数 掲載冊数書籍タイトル 著者 出版社 税込価格 書評掲載回数(2回以上のもの) ◆サンデー毎日「遠回りの読書」: 10/8 号 2 冊つくる人になるために 若き建築家と思想家の往復書簡 光嶋裕介, 青木真兵 灯光舎 2,420世界子守唄紀行 〔子守唄の原像をたずねて〕 鵜野祐介 藤原書店 1,980 ◆女性自身「今週の本」: 10/10 号 4 冊禍 小田雅久仁 新潮社 1,870 ⑥無垢なる…