帰天 一条真也です。わたしはこれまで多くの言葉を世に送り出してきましたが、この際もう一度おさらいして、その意味を定義したいと思います。今回は「読書とは交霊術だ」です。 『あらゆる本が面白く読める方法』(三五館) この言葉は、2009年10月に上梓した拙著『あらゆる本が面白く読める方法』(三五館)の中で初めて打ち出したものです。わたしは、読書という行為は死者と会話をすること、すなわち交霊術であると考えています。というのは、著者は生きている人間だけとは限りません。むしろ古典の著者は基本的に亡くなっています。つまり、死者です。死者が書いた本を読むという行為は、じつは死者と会話しているのと同じことです…