カノムチーン 『中国料理の世界史』の277ページに、こういう文章がある。 第2次世界大戦後のバンコクの飲食店は、高級中国料理店とホテルの西洋料理店以外では、「小さな店でクェイティアオやカノムジーンやタイカレーを売っていた」という。「クェイティアオ」を引用以外では、私は「クイティアオ」とカタカナ表記する。コメが原料の麺だが、これについては後ほど書く。ここで問題にしたいのは、「カノムジーン」についてだ。私は、カノムチーンと書く。語源的にはカノム(菓子)チーン(中国)とする説もあるが、モン語説が有力だと思う。日本人の目にはソーメンにしか見えない麺で、原料がコメだからねっとりしていて、食べてみればソー…