著者はノンフィクション作家の佐々木健一さん。これまで辞書になった男(感想文14-62)とMr.トルネード 藤田哲也(感想文17-48)を大変面白く読ませていただいた。 佐々木は人物に焦点を当てて描くタイプの作家だが、その人選がユニークだし、脈絡がなくて幅広い。本書の主人公はタイトルにあるとおり「えん罪弁護士今村核」だ。 えん罪で思い出すのが映画「それでもボクはやってない」。この映画はどこで見たんだろうか。テレビで放映された時だっただろうか。はっきりとは覚えていないが、他人事ではないことに背筋が凍る思いをした。 幸運にもこれまで逮捕された経験はなく(逮捕されるような行為もしてない)、未だに民事事…