昭和を感じる台所、畳の部屋、コタツなどが描かれていて、 モノトーンの背景の中に、女の子と記憶に残るマトリョーシカなどの玩具にだけ、 色がついている構成が、まるで幼少期の古い記憶を回想しているかのよう。 初めてひとりでお留守番した記憶は思い出せないけれど、 子どものころの記憶が今も鮮明に残っているものが私にもいくつかあります。 一人でお留守番する緊張感、心細さを、俯瞰して少し遠くでそっとのぞいいるような絵本。 さっきまで食べていたおやつの味が、遠ざかるように。 いつも遊んでいるおもちゃ、いつもの時間が、いつもとはちょっと違う。 部屋は静まり返って、普段聴こえないモノ音まで聴こえ、 怖くなり思わず…