ふらりと開いた1ページに こんな一節 初々しさが大切なの 人に対しても世の中に対しても 人を人とも思わなくなったとき 堕落が始まるのね 堕ちてゆくのを 隠そうとしても 隠せなくなった人を何人も見ました 『汲む』茨木のり子 おんなのことば 作者:茨木 のり子 童話屋 Amazon 心当たりがあったわけではないが 思わずどきりとした。 人に対して、世の中に対して 人を人を思わなくなっていないか。 「こんなものか」と見下げて 「こんなものさ」と見限って 敬うことを忘れていなかっただろうか。 人は出会うべき時に、出会うべき人と出会うという。 言葉との出会いもそうなのだろう。 忘れぬように抱きしめても …